16、帰りの挨拶
お教室で、必ずやること。
それは「挨拶」。
挨拶をしない子には教えない。
ウチのお教室では、始まりの挨拶は
「よろしくお願いします」で、
終わりの挨拶は
「ありがとうございました」
と、決めている。
ものを習う立場として、当然知っておいてほしい言葉なので、小さな子には難しくても、必ずやってもらう。
小学生までは、椅子の前にきちんと立って、向かい合って礼をする。
さすがに中学生になると照れも入るので、座ったままでも良しとしている。
けれど、小さいころから習っていた子は、大学生になってもきちんと立って礼をしてくれる。
始まりの挨拶は、誰でもみんな同じようにやるのだけど、帰りはそうはいかない。
疲れた子や、次に遊びの予定のある子は、早く終わらせたいので、挨拶がおざなり。
「ありがとうございました」の「あり」までしかそこにいなくて、「がとうございました」は、もう扉の方に歩き出している場合もある。
「“た”まで、ここにいて」
と、よく指導をする。
って、指導か?
普段の癖が出る子も多い。
「はい、気を付け!せーの」と私が号令をかけると
「ごちそうさまでした!」
って、給食かい!
と、ツッコミを入れたり、
「さようなら」
と、学校みたいだったりする子もいる。
うん、それは、お帰りの挨拶、だね。
可愛いから、ま、いっか。




