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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

百合と聖夜と失恋と。~Bad End~

作者: ルーナ



初恋は実らない、そんな事わかってた筈だった。

それが同性への愛だと言うなら、尚更に。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


お姉さま……いえ、結城先輩と出会ったのは春先のまだ桜が完全には散っていなくって、まだ満開と呼べなくもないそんな微妙な桜がまだいっぱいあった桜並木の門の前まで続いた部活勧誘に精を出す人達を適当に見たり躱したりしながら帰ろうとしていた放課後の事だった。

その時の私はまだ、恋愛何てしたことはなかったけどそれでもちょっと男子に苦手意識はもっていたくらいでしかなかった。

だって恋愛漫画でよくある壁ドンどかキスで口を塞ぐみたいな行為ってリアルにやられたらちょっと怖いと思わない?

強制猥褻罪とか暴行罪とかで訴えても問題なさそうな内容なんだから。

それは兎も角…そんな考えだった当時の考えを悪化させるようなことが起こった。


まあ、部活への勧誘って季節の風物詩みたいな感じらしくて毎年やっているからお祭りみたいな感じだったから熱が入っちゃうのはわかってたことなんだけど、ね。


校門を出る前までは適当に断っても皆、「ならしょうがないか」何て言ってすぐ別の人への勧誘に行ってしまって何にも問題何てなかったけど、校門の手前で矢鱈としつこくて勧誘してくる人がいたんだけど…凄くチャラくて厭らしい視線を向けてくる男の人達で少し嫌な予感はしたんだよね…。


で、少し話したら予感的中。

「君、さっきまで見てたんだけどさあ、何の部活にも入ろうとしてなかったようじゃないか。だからさあ、俺たちの部活に入ってよ?」なる言葉から始まってまともに校則何てまともにわかっていないだろうと思っていたのか、半分嘘で半分は本当って感じの説明で無理矢理入らせようとしてきて、流石に気持ち悪くて逃げ出そうとしたら腕を捕まれて「人が下手に出ていたら、調子に乗ってんじゃねぇぞ!」何ていつ下手に出ているのか分からない狂人の言葉に流石に気持ち悪過ぎて、怖くて泣きそうになって助けを求めようと、回りを見渡すと…皆、目を逸らしてしまった。


ああ…確かにこんな事に巻き込まれるのは御免だ、何て思考もわかるけど、さっきまで話しかけたりした癖に理不尽じゃない…?


そんな事を現実逃避気味に考えていると、私の腕を掴んでいた男が何かを叫んで殴りかかろうとしてきて、目を強くつむって歯を食いしばってくるべき痛みをなるべく耐えようと、待っていると……痛みが……ない?

それに腕を掴んでいた痛みもない…。

その事に驚いて目を開けると…そこには、言葉にするのも難しいくらい綺麗な女性がいた。

綺麗な黒い長髪、女性としては高いその背、意志の強そうな切れ長の眼、どれをとっても綺麗で格好良いと思う、そんな王子さまみたいな女性がいた。

「大丈夫かい?ごめんね、少し遅れちゃったみたいだよ。直ぐ終わらせるから」

何て言葉から始まってその女性はさっきまで腕を掴んでいた男を気絶させて、それに怒った男の後ろにいた人達が殴りかかってきたけどまるで漫画や小説みたいにひょいひょい避けて全員直ぐにその女性が気絶させてしまった。

その大立ち回りを見て茫然としてしまった私は目をパチクリしていると少しう~ん、とその女性が唸った後

「あ、なるほど…君は新入生かな?ごめんね、状況が良く分からないよね、うん。じゃあ、まずは自己紹介から始めようか、私は風紀委員会副委員長結城春だよ、君は?」


これがお姉さまとの衝撃的な出逢いだった。


それからの日々は辛いこともあったけど、まるで本の中の世界みたいな非日常的で楽しい日々だった。

あの日の後に私は委員会を決める時に私と同じくお姉さま目当てな娘が沢山いて頑張ってじゃんけんに勝って、風紀委員会に入ってお姉さまとアドレスを交換したり、一緒に行動したり、お話ししたり、お姉さまを好きな人達の集団に絡まれてイタズラされてお姉さまのおかげで解決したり、お姉さまと一緒に夏祭りに行ったり…本当に楽しい日々だった。


だから、私がお姉さまに恋してしまうのは半ば当然の事だった。

あんな結末になってしまうと、わかっていても…。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


12月24日。

クリスマスイブ。


この日は矢鱈と晴れていてその時の私にとって自分の心の中のように、清みきった青い綺麗な空だな、何て浮かれながらにそう思った。

浮かれている理由は何かというと、今日はお姉さまに告白しに行くからなんだ。

まあ、何でイブまでこの気持ちを言わなかったんだって話かもだけど…ただイブとかが記念日だと良いなって何となく思っただけなんだ。


何て誰に言っているのかも分からない言葉に苦笑して、色々浮かれ過ぎていたのか気づいたらもうお姉さまの家の前だった。

一応お姉さまに昨日電話したらいると言っていたからいる事はわかっているから、何度か来た事があったけど緊張しながら私はベルを鳴らした。


ピンポーン


何て音がなって数分もしないうちに出てきたのは私服姿のお姉さまだった。

嗚呼、やっぱり私服姿のお姉さまもカッコいいなぁ…。

「あ、やっぱり君だったんだね。さあ、寒いだろうから早く入りなよ」

そうお姉さまに言われて有り難うございますってお礼を言ってから、当たり障りない会話をしながら、お姉さまに先導されながらお姉さまの部屋に入った。

「それで、今日はどうしたんだい?せっかくのクリスマスイブなんだから何か用事があるんだろう?」

と、いきなりお姉さまは部屋に入ってからいきなり確信に迫る質問をしてきた。

流石にそれは想定外で逆に聞かれてしまうとは思ってなかったから、えっと…、何て後に繋がる回答ができずに困っていると。

「あれ…?特にないのかな?こんな事聞いておいてあれだけど、私は今年も両親が仕事だから一人何だけど、この時期は忙しいのか来た事も誘われるような事もなかったからね。何かようが有るのかと思ったんだけどな…」


多分、それはお姉さまのファンが牽制しあってたからです。

何てそれに適する答えを予想できちゃうため、あはは、何て苦笑して誤魔化してから、私も今日一人だったからお姉さまの所来たかんですって答えた。

流石に、的確に当てられてから告白は恥ずかしいから、ね。

そうやって問題を先伸ばしにしながら、お姉さまと夕方近くまで一応こんな事もあろうかと、って感じでもって来た勉強道具を使って勉強を教わったり、他愛もない軽口を言い合ったりしたら楽しい時間はあっという間に過ぎ去って、もう暗くなってきてそろそろ帰らないと危ない時間になってしまった。

「ん…?そろそろ暗い時間になってきてしまったね。どうする?今日はもう帰るかい?」

何て聞かれてしまって今日は告白しに来たのにできてない事を今更思い出して、あの!と思わず大きい声をだしてしまった。

「うん?なんだい?」

えっとお姉さま!

「うん?」

私、お姉さまが…

「私が?」

好き…な人がいるか気になります!

何て盛大にヘタレた回避方法をとってしまった。


うわぁ…やっぱり本番になってみると本みたいに失敗しちゃうよぉ…!


何て泣きそうになりながらお姉さまを見て私は愕然とした。

「え?ええ!?いや、ちょっと待って…あれ?私まさかバレてる?いやいや、そんな事あるわけないよね…うん、えっと…もしかして私が委員長が好きなのはわかっていたりしたのかな?」

普段冷静で、笑ったり苦笑したりする姿は見たことはある。

写真だってもっているくらい目に焼き付けた位だ。

いつも、カッコよくて凛々しくて優しい王子さまみたいな女性、それがお姉さまだと思ってた。

でも、知らない…こんなお姉さま知らない…。

まるで普通の女の子みたいな…こんな好きな人がいるのが友人にバレて恥じらうようなお姉さまを私は知らない…。


もう、そこまで考えてからお姉さまの言葉もこの後言った言葉も何も頭に入らなかったし、覚えてなかった。

多分その後ちょっと茶化したり、当たり障りがない事を言ってお姉さまの家を出たんだと思う。

本当の事は分からない。

けど、一つだけわかった事はある。


私はふられるふられない以前に恋愛対象ではなかったのだ。


お姉さまの言動や容姿からかってに受け入れられて当然、何て思ってた。

多分、お姉さまは優しいから告白しても困惑はしてもふられはするけど無下には扱われないと思う。

でも、絶対に恋人同士にはなれない。


それがわかったらもう駄目だった。

帰る途中見上げた空は、私の心のように曇っていた。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


12月25日

クリスマス本番。


私はお姉さまと付き合えたら来ようと思ってた有名なデートスポットにお姉さまと始めてあった時の制服できていた。


その日は朝から雪が降っていて曇っていた。

ホワイトクリスマスってやつだろうけど、昨日から一睡もできてなかった私にはもうどうでもよく感じていた。


もうお姉さまと恋人になれない何てわかってしまったら、辛いだけだって思うから。

あの非日常何てお姉さまとじゃないと楽しめないとわかっているから…………死ぬ事にした。


でも、ただで死ぬのも悲しいからいっそお姉さまと一緒に…何て思いもしたけど流石にお姉さまは殺したくないから一生お姉さまが忘れないようなしにかたにしようと思ったんだ。


だから私は恋人達の憩いの場、その中心にある噴水で鞄から出した包丁を心臓にさして、リア充爆発しろ、何てふざけて言いながら自分の血で染まった噴水の中私は自らの身体に力を入れるのを放棄した。









その日、有名なデートスポットで自殺した女性のポケットから親友だと思われる女性とうつった写真とその女性だけが登録された携帯電話が見つかったという。

本当は夏祭りやらほのぼの会話とかで百合っぽさを増やそうとしたのですけど…見通しの甘さで頓挫してこんな感じになってしまいました(^_^;)


こんな駄文を最後まで読んでくださった方におまけです。


本作主人公。

元々余り回りと話が会わなくていろんな本を読んでいて非日常に憧れていたが、入学そうそう不良に絡まれてまるで王子さまみたいな女性にであって憧れていた非日常的な学園生活になり、その切っ掛けになった結城春に感謝しており、色々会話したり何度か助けられていくうちに好きになってしまう。

中々に恋愛面では束縛するタイプで態と結城春に傷をつけるような死にかたをした。


入学そうそう『私』を強引に勧誘しようとした人物。

元々そこうが悪かったが『私』を強引に勧誘したことで停学にあい、書けなかったエピソードの夏祭りにて『私』を暴行しようとしたが結城春がボコボコにして警察行きになるとか言うエピソードや本当はまともに台詞もあったけど面倒だからカットされた人。


結城春

お姉さまと女子の間で慕われる理想の王子さま象として見られている女性。

校内に結城春に関連する写真部の写真、ファンクラブ、親衛隊なる、冗談みたいな集団が結城春にばれないように存在していたりしたが、本人は知らなかったが、『私』が苛められて解決するというカットされたエピソードがあった。

本編修了後は戒めのため『私』の遺品の携帯を常に持ち歩き、自分のファンクラブとかを無理矢理解散させたり、風紀委員長と結婚していたりなかなか波乱な日常をおくる。

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