陽だまりの中(後編その1)☆彡
超久しぶりでございます。
色々あって暫くインできませんでした。
ソーシャルゲーム恐るべし・・・。
「でも、結局最終的には・・・その”契約”っていうの、・・・しちゃったんだろ?」
幼いソナタのぶしつけな質問にも、老人は柔らかに微笑んで応じる。
そして、夜の風が髪を漉き頬を撫でる感覚の心地よさに目を細めると、再び話が再開された。
途中まで、少女とヴァンパイアの旅路は順調であるかに思えた。
途中に風光明媚な絶景や由緒ある建造物、・・・時には美味なる名物も添えられて。
道のりが進むほどに少女の顔に喜色の浮かぶことが多くなり、瞳には薄く陽光の差す日が多くなった。
そして、ヴァンパイアの右腕は今や少女の居場所となっており、、、
「痛っ」
「もう!また違う女の人見てたっ!」
「そ、それは違います。偶々見た方に・・・アイタッ!」
「はい、言い訳~!ヨデル、見苦しいよ?」
「そ、そんな・・・」
「じゃぁ、いつもの・・・言ってよ?」
「あ、あの、こんな往来ですし・・・」
「え~!?」
「あ、じゃあ、あの・・その・・・(ぼそ)」
「え~!聞こえない~!」
…年を経たヴァンパイアは、すっかりこの少女に振り回されていた。
ただ、心に負った傷は影響が深く、夜ごとに嗚咽とうわ言を繰り返す。
ハラハラ落ちる涙をそのままに、ヨデルのベッドに潜り込む事もしばしばあった。
そんな日々の末、いよいよ目的の町、南の海に到達する。
「わあ!」
小高い丘から一望できる光に満ちた南の町、そして潮風の歓迎に少女から感嘆の声が上がる。
そんな海と無縁な街で生まれ育った彼女とヴァンパイアは感激もそのままに、まずは「海」を一番感じられる場所、港を目指すことにした。
到着すると、そこには潮臭い香りの満ちた船着き場には大きなサイズの船舶も停泊していた。
「ねえ、あの綺麗なお船は何?」
「ああ、あれは「オリオール」でございますよ」
「おりおーる?」
「豪華客船「オリオール」号。真っ白な船体を繊細な彫刻に彩っているデザインが特徴でして、
ここ100年間程はあの船で結婚50周年を祝うのが年配のカップルの定番の様です。
まあ、それなりに裕福なご夫婦に限られますが」
「50周年!?そしたら、おばあちゃんになっちゃう!」
「そうでございますよ。そこまで絆を積み上げた事を祝うのでございますよ」
「そ、そうなの。じゃあ、後1年として・・・」
「後1年、とは?」
わざと惚けて尋ねた問いに、
「な、なんでもないよ!・・・あ、それよりもあっちに砂浜がある!綺麗!初めて見たっ!」
少女は赤くなり駆け出していく。
長い人生の中、ここまで心の明るく踊る日々があっただろうか。
海辺の強い太陽の日差しが明るい未来を示唆している様に思えたヴァンパイアは、
年甲斐にも無く、その後を追いかけていく。
だが、その幸せな時間は長く続かなかった。
海辺のレストランに観光スポットのご当地キャラクターの摩訶不思議な銅像を見物し、
また海に戻っては湾内クルージングと、忙しく動き回りながらも海の街を堪能した後
本日の宿を目指し大通りを歩いていると、急に彼の隣にあったはずの気配が突如消えたのだ。
「―お嬢様?」
ヴァンパイアの声は港町の夕暮れに吸い込まれて、消えた。
相変わらず構成がまともにできないですが、
次回でやっっと、、、、じーさん(&作者)の長話も終わりでございます。
m(_ _)m




