波乱の道中!?
「ぷぎ!皆タン、準備は良いでしゅか?」
再び馬車となったエルザが乗客達に声をかける。
「俺は良いけど、」
ソナタが周囲を伺うと
「私も大丈夫よ」
と、その頭の上からライラ。つまり、久しぶりの抱き枕状態。それに対して、
「あ、あの!」
抗議の声を上げるパン屋の娘。
「まあまあ、良いじゃない?この前は貴女が独り占めできたのだし?」
アリーナがとりなすのか愚痴なのかわからない言葉をかけ、
「…致し方なき事。英雄は色を好むものでありますゆえ…」
言葉と裏腹に超絶羨ましそうな眼差しを注ぐ可憐な女将軍様。
「まあ、ソナタ君の●●●はボクが予約済だけど、他は仲良く分け合えば良いじゃないか?」
美少年のその発言に、
「ダメ!でも…イイかも?」
妄想に鼻血を吹きながら眼帯の女騎士が呟く。
出発前から早速カオスであった。
「う~…、良くわかんないけど、兎に角、出発なのです!」
あまりにらちの空かない状況にしびれを切らした馬車が空へと発進。
かくして、波乱の旅路がはじま…
「…と~ちゃくっ!」
「「「「「「早っっ!?」」」」」」
たかと思いきや、あっという間に終り目的地のワ=プアにたどり着いたのであった。
「すごいね・・・」
都市の中に入ると周囲は誰もがビシリとした清潔感ある格好で忙しそうに早足で行交う。
道にもチリ一つ落ちておらず、全てが整然としている。
「でも、凄かった、と言えば門の警備!」
「ああ、びっくりしたよ。なんせ話すよりもチェックリストみたいなのを見てる時間の方が長いんだもんね。あの人の性格かな?」
「ここにも仕事で来た事はあるけど・・・いつもそんな感じだったわね。役人みたい・・・まあ、あの門番は本当に役人なんだけど、この街の人は全般的にあんな感じよ」
「でも、都市としての勢いは凄いね。上手く連携出来れば心強くはあるかな?」
「うーん…」
「ソナタ君、どうしたの?」
「うん、、、なんでもないん、、、だけど・・・」
「でも、”何も無い”て顔はしてないわね」
「うん。何だか違和感があるのに、言おうとすると形が無くなる、みたいな感じで…」
「ぷぎ…」
マユカの腕の中に収まったエルザが心配そうな鳴き声を洩らす。
「まあ、それもこれもこの招待状の主に会えば、ハッキリするんじゃないかな?」
「そう、・・・かなぁ?」
得体の知れない違和感を払しょくできないまま。
ソナタ達は街の中心へと歩みを進めるのであった。




