我が神剣ペニリオン・・・だからっ!・・・勝手に略すなっ!☆彡
略すとどうなってしまうというのか!(棒)
それは・・・
剣士は見るからに好青年。
その剣が抜き放たれると、魔法の青白い光が耀きを放つ。
(魔法剣っ!彼もプレイヤーだったのか!)
「切裂け!神剣ペニリオンッ!」
(ああ・・・)
ソナタの視界に一条の雷が走る。
それは同格を示す内圧のサイン。
「スぺ・・・略」のゲームには下品を良しとしない奇特なトッププレイヤーがいるには居た。
そんな超少数派の良識人の一人が目の前の彼、名はバード。
音楽に由来した名前でスキル、スペル、武器を統一した初期からのトッププレイヤー。
そんな生粋の強者である彼の一撃に、流石のEKGも堪らず切り裂かれ、光の粒に帰って消えた・・・。
(彼は・・・あの「彼」で、ござるな)
(そうだね。・・・さすが)
「わが神剣ペニ・・・」
「「「以下略っ!」」」
「・・・勝手に変な処で略すなっ!ペ・ニ・リ・オ・ン!即興曲だとっ!一体何度言えば分かるんだ!・・・君らは。」
「「「いやー、だって、そんなおいしいネタを振られたら…ねえ?」」」
「・・・ネタなんて振ってないっ!」
悲鳴が上がった。
こうして、上位プレイヤーの協力により追い払われたKKG達。
「うう・・・」
だが、あちこちでうめき声が上がった。
その時。
「ダイジョブ、ね。ワタシ、皆治すネ!」
ちょっとたどたどしい日本語でチャイナ娘が口を開いた。
「我請願、配達・・・健康!」
「え?それってデリバリー・・・」
「以下略ですよ!ポコチーニ氏、それは本当に不味いので・・・以下略です!」
「頼むから、辞めてくれ!」
バードの悲鳴も再度上がる。
「兑换デッ!」
「「「はい?」」」
「あ、ああ・・・彼女のあの魔術、ランダムで回復量が決まるから、ダメな場合再判定ができるんだ」
「チナミニ3回マデ、ネ。ソレ以上は・・・怖いお兄さん来る、店長、言テタ。」
「店・長ぉ~!あのヴォケ、純真なこの娘に何吹き込んでんだぁ!」
頭を抱えるバード。
なんやかんやと騒がしかったが、隊商の負傷者も完治し、お礼を言われながらその場を後にする。
何でも彼らはさらに砂漠の先に行くのだという。
「そうか。東の国にも・・・魔王が。」
「ああ。そちらも大変そうだが、こちらも魔王の支配に苦しむ人々がいる。どちらも助けないと。」
「お互い、頑張ろうな。」
手を差し出す。
「ああ。」
握り返す手。
こうして一瞬交わった両者はそれぞれの国へと戻っていった。
去り際。
「ソナタちゃん、チョト。」
チャイナ娘、深い緑と書いて、「シェンリュ」という名前だそうだが。
彼女にちょいちょい、と呼ばれてソナタの耳に口が寄せられる。
「ソナタちゃんも、いつか必要になるから特別に教えてアゲルネ」
「何を?」
「デリバリー以下略とか、・・・知らないわけないじゃない。ふふ、おっかしいわぁ。でも、ああやって何も知らないの、無垢なのよ、ってやると、男って簡単にコロっと行くから得なの。・・・いつか貴女にも良い男が現れたら、、、絶対役に立つから。ソナタちゃんも覚えておいた方がいいわよ?」
(・・・え?日本語喋れたの!?めっちゃ堪能なんですけど!!!!)
「ジャ、アタシ行くあるネ。再見!」
「あ、ああ・・・」
(お・・・女って・・・・怖ぇえええええええええ!)
―女は魔物。
EKGよりも、恐ろしいものを垣間見たソナタであった。
女は魔物。
そういうお話でございましたm(_ _)m




