新居・・・じゃなくて拠点探し☆彡
更新してしまった・・・orz
少々個性豊かな連中が大挙して押し寄せた神殿内の冒険者ギルド事前登録窓口。
流石にあれだけ強烈なのは最初の二人だけであったが、皆が口々に「HK!」「HK!」と叫び、憔悴しきったポコチーニを発見するや、「HKカミングアウト!マジ感激しました!マジ、リスペクツ!」等と男に取り囲まれる光景が度々繰り返された。
・・・彼のSAN値は数日前から絶賛マイナス超低空飛行継続中。
そして、他にも大きな問題があった。
「ほんっっとーに!・・・来ない!」
午前中の面接予定を終え、神殿内の居住区にあるカフェテリアで一息ついていたソナタが、突如叫びだす。
「何が?」
対面のライラが首を傾げる。ちなみに、彼女、この時間はそれなりに大事な会議があったはずなのだが、当然の如くサボタージュ敢行中である。
「冒険者志願者ばっかりでさ、・・・受付嬢!とか、事務員とか!兎に角、ギルドに必要な職員の志望者が、、、マトモそうなのが、、、全然来ないんだよ!これだけ志願者は来るのに一人もっ!」
(それは、、、そうだろうなぁ・・・)
ソナタに真実を告げるのも躊躇われて、遠い目をするライラであった。
なので、
「ま、まぁ、それよりも皆が集う拠点・・・も大事だよ?」
話題を逸らした。
すると、ソナタがそれに食いつく。
「あ、ああ、それなら目星というか、不動産屋さんに話をつけてあってさ、」
「・・・早いわね」
「ポコチーニが、なんだけどね。でも奴、ここ数日何故か放心状態なんで俺が行く事になって」
「そ、そうなんだ・・・」
先日の喜劇の最大の被害者に思わず同情の念が湧くライラであったが
「で、・・今日の午後なんだけど、時間あいてる?」
「・・・っ!?」
次の言葉でそんな憐憫の情は宇宙の彼方にあっさりポイ捨て。
その顔が瞬時に茹で上がる。
耳たぶまで真っ赤だ。
(で、デート・・・!い、いいえ!これは所謂住居も兼ねているのだから、、、二人の・・・新居探しじゃないの・・・っ!?)
「・・・ま、まあ何とか工面がつかないこともないけど・・・」
かろうじて平静を装った口調で応じつつ、脳内は大輪の花が咲きまくる彼女であった。
―そして、午後の会議もサボタージュが決定した。
やがて午後になり、不動産屋に渡された鍵を握りしめて向かった先は、小高い丘の上にある建造物であった。
古いが石造りの躯体は今日も確りしているようだった。
中庭から渡り廊下へ。
長い年月を経て壁は苔むし所々に覗く雑草の緑とくすんだ土色が混ざりあい独特の空気感を醸し出す。
「ここは…。昔、ホーク教の前身組織で宗教的な目的に使われていたらしい建物ね。大昔の神殿、て考えてくれていいと思う」
「なるほど」
ちなみに、神聖都市ホーケンの由来はこのホーク教の総本山である事に由来していた。
断じてホーケ●ではない。
柱や手すりに蔦の張った廊下を抜けると錠前で固く閉ざされた扉に行き当たった。
「・・・ん?」
ソナタが指でかすると、薄汚れの下から輝かしい純白が姿を表す。汚れや苔に覆われて分かり難いが、扉の表面は凹凸があり、メンテナンスすれば華麗な彫刻が施されているのであろうことが伺える。
「・・・ここ、結構掘り出し物かも」
―ガチャリ。
扉を開けていよいよホールに入ると、
「・・・っ!?」
ソナタは絶句した。
ホールは広く開放感がある。
奥まで続いていく、見事な馬蹄型アーチの構造。
唯一当時のままであろうステンドグラスの彩る光が散らばって、絶妙な色彩のバランスを作り出していた。
―まさに、幻想的な光景。
だが、ソナタが驚愕したのはそこではない。
―ピジョンブラッドの、紅が。
乱舞する光の中にあって明らかに存在を主張するその瞳の持ち主は。
・・・メイド服で床に落ちた木葉を掃いていた
「やあ、また…会ったね。運命、なのかな?」
ソナタの長い1日は、まだまだ終わらない様で…。
ま、また彼(?)が・・・!!!
び、BL、駄目!絶対っ!




