真・影分身にござる☆彡
カギヅメを寸前で躱し、迫り来る尻尾の横薙ぎを跳躍で避け様にクナイを見舞う。
ようやく蹴り上げ当たったかと思えば残像が掻き消え竜の背後に現れる。
体型からは大よそ想像のつかない軽やかさでゴザルが竜の攻撃を回避し続ける。すると業を煮やした巨獣が咆哮し、応じる様に6つの朱い魔方陣が召喚された。
かつて。
ゲーム時代のレイドイベントで生存者3人という過酷な状況を作り出した神竜王のユニークスキル。
その名は…「ディバイン」
目に入る範囲を幾つかに分割したうち、一つ以外のエリアに即死級攻撃が降り注ぐ。
確率2分の1からはじまって、
攻撃を重ねる毎に倍々式に増え、
最後の6撃目では安全地帯が64分の1となる。
その予備動作を見て、ゴザルが新たなスペルを詠唱する。
「インターネットのウェブストレージ、14桁の堅牢なるパスワード!
その中にそっとしまったお宝(ロリ画像)の数々!時代に乗り遅れたBBAには気づく事すら出来まいぞっ!今度こそ!完璧だった、そのはずなのに!
・・・ある日、PC上げてアクセスしたら!
すべて消えた珠玉の画像達!
代わりに置かれた
“おかん.jpg”と“岳史へ.txt”と言う名の不吉なファイル!
Jpg開ければ汚物がソコに!
そして、、、Txtにはこうあった。
“岳史へ
先日も言いましたが幼女は色々不味いので削除しておきました。
残りの63サイトに置かれた分身も同様です。
それにしても・・・キーロガーて便利ね♪”
なんだってえぇ!
恐るべしサイバーB・B・A!
次こそは負けないっ!必ず勝つるっ!
秘技!・・・影分身っ!
」
毎回フラグのような駄目エピソードだが、果たして岳史が勝つる日は来るのだろうか?
そんなソナタの不安を他所に魔術が影響を表す。
完全なるコピーが63人。足して64人。
「全て実体であり影でもある!
神竜王の奥義ディバイン、吾輩の知略の前に破れたりぃ!」
胸を張って宣言するゴザルであったが。
「でも、岳史さんや。それ・・・後、200万体以上体必要なんじゃね?」
そう!
2×4×8×16×32×64だから‥‥100%完全回避する為には209万7152体の分身が必要なのだ。
「・・・あ」
とんだ、ウッカリ忍者であった。
ゴザルの伝説はまだ続く・・・かも?