第43日 慌しく帰る宇宙人。
「軍人・・・?」
その身なりはあまりにも小柄で、軍人には見えない。筋肉が特別ついているわけでもない。なのに迷彩柄の服をまとったその少女の空気は明らかに異質だった。
手にはバズーカ。
「バズーカちゃん・・・」
「ノゾムくん、お久しぶりです」
俺を見て笑うバズーカちゃん。本当に久しぶりであった。この星に来たとき、バズーカちゃんは確か1人だったらしい。俺ら地球組は中学生ということもあって心配だったのだけれど、宇宙組は誰も心配していなかった。その理由が少しだけ分かった気がする。心配してもどうすることもできないのだけれど。
というか迷彩柄のその服、どこで手に入れたんだ。
「あなたの雄姿見せてもらいました。ではここからはハノが頑張ります」
すると俺の目の前からバズーカちゃんが消えた。たぶんテレポートだ。
「がっ・・・!」
その時、1人の軍人がうめき声をあげてその場に倒れた。軍人が立っていたはずの隣にはバズーカちゃんがいた。蹴りだ。蹴りで、一撃で1人を倒したんだ。
「なんだこの女の子・・・!」
もう1人の軍人が今度はバズーカちゃんに襲いかかる。
「待て!態勢を整えろ!」
しかしバズーカちゃんはもちろん消える。テレポートだ。
そしてもちろん・・・蹴りだ。また1人一撃で倒してしまった。
「く・・・!」
「・・・・・・」
バズーカちゃんはまた消えた。
それに対応して軍人が目を閉じる。この星の人たちはこういう特殊な能力を使えない地球に似た宇宙人のはずだ。目の前で消えられたらそれは驚くだろう。
しかし相手の軍人は冷静だった。
目を閉じ、些細な音も聞き逃さない態勢だ。
「・・・・・・」
バズーカちゃんが軍人の横に現れた。もちろん蹴りを繰り出す。
しかし軍人の対応ははやかった。腕を出してそれを防御する。少し押したみたいだがなんとか防御されてしまう。軍人は拳を握る。
まずい・・・バズーカちゃんが・・・。
その心配はしなくてもいいものだということが判明したのはそれからすぐのことだった。
「・・・・・・」
バズーカちゃんは無言でバズーカを構える。そこから出されたのはマジックハンドではなく、マジなミサイルめいた弾であった。
至近距離からの攻撃なため、防御もできないまま軍人に被弾する。するとすぐに軍人は倒れてしまった。倒れ方が少し怖かったのは・・・。
「昏倒薬入りです。死にはしませんし、体に異常もでないので安心してくださいね。もう聞こえないかもしれませんけれど」
その一言で第3回戦は終了。
司会者と観客の大歓声が聞こえる。
「・・・・・よかった・・・」
俺は安堵して少しだけその場で目を閉じた。
〇
「バズーカちゃん、ありがとう」
「いえいえ」
バズーカちゃんは笑顔で答える。
ここは控室。あれからしばらくの間休憩できるとのことで怪我の手当てをしていたのだ。ワン太とミサキさんには目立った怪我はなく、傷も残らないそうだ。
「他の2人は今、別室で手当てを受けているそうです」
「そうか・・・というかバズーカちゃん今までどこにいたんだよ」
「うーん、同じ場所にいたわけではないんですよね。誰かにぶち当たればいいやとか思いながらずっとテレポートしていました。限度があるんで結構時間がかかってしまいましたが」
そうだったのか・・・。
「迎えにいけなくてごめん」
「いいんです。ハノはサバイバルとか慣れてますし、そう思ってくださっただけで嬉しいです」
バズーカちゃんはそう言って笑ってくれる。
「さて、と。話によると後2回勝てば優勝できるんですよね?」
「そうなんだ。後2回勝てばいいんだよ」
後2回。それで俺らは地球に戻れるかもしれない。でも1回でも負けた時点でそれは難しくなる。
「気を抜くわけにはいかないな・・・」
後は残りの試合が肉弾戦のバトルではなければいいのだが・・・。その願いは叶いそうにないな。きっと決勝とかは派手な試合をしそうである。そうなったら恐らくバトルなのだろう。
バズーカちゃんばかりに負担をかけるわけにはいかない。でも俺にあるのは見えない糸だけ。
「・・・・・・」
俺はこの星に来てから無力感を感じてばかりだった。何をするにも役に立たなくて、まずワン太が俺を助けてくれる。俺より頼りになる仲間が助けてくれる。
考えてみれば俺は今までたくさんのことをしてきた。空人を助けたり、シキブさんの試練を受けたり、バズーカちゃんから逃げたり・・・。でもそのどれもがワン太なしでは解決できなかった。いや、ワン太だけで解決したと言ってもいいぐらいに俺は無力だったのだ。
最初の空人を助けたときも実際に助けたのはワン太だ。あいつの印籠もどきがなければ俺はボコボコにされていただろう。
それをかみしめる度に俺は俺を許せなくなる。ただの地球人ではあったけれど自分で何かできなかったのか?と問いただしたくなる。
「ノゾムくん?」
「ん?あぁ、えっとなんだっけ?」
バズーカちゃんの声に現実に引き戻される。またごちゃごちゃ考えてしまったらしい。目の前のことに集中しなければと何度も思ったのに。深呼吸1つ、気合を入れなおす。
「もう少しで試合始まりますよって言ったんですよ」
「ごめんごめん。じゃあいこっか」
俺は長い長い控室からスタジアム、競技場への道を歩く。とにかく歩く。隣にはバズーカちゃん。それに後ろにはワン太とミサキさんがいる。
今度こそ俺が守らなければならない。ただでさえすでに怪我をしているのに、これで準決勝もバトルとかになったら大変だ。
後2回。今までの俺を振り返り、満足のいくものにしたい。もう無力感など感じないように。
競技場への道。そこを突き抜けると・・・。
「・・・・・な・・・」
思わず声を失った。
目の前にあった光景は人。人。人。人。人なのだ。観客席には先ほどと違い少ししかいない。なんだ?俺らが休憩している間に何が起きたんだ・・・?
『おーっと!ここでチームわんこの登場だぁああ!先ほどの盛り上がりは素晴らしかったぞおおお!』
司会が何かを言っているがその声は聞こえない。
それよりもなんだ、この密集地帯は。準決勝出場の4チームが集まったのか?それにしては人数が多すぎる。チーム人数の上限がないのでこういう事態は起きても当然なのかもしれないが・・・それにしても多すぎるのだ。それに減った観客・・・。
『優勝賞品はこれです!』
司会の手にあるのは宇宙船GPS。俺らが今、一番ほしいもの。
でも気になるのはそこじゃない・・・。まだ準決勝だぞ・・・なのになんでそんな決勝みたいなテンションなんだ・・・。
『では決勝のルールを説明したいと思います』
「!!」
俺は驚愕する。
決勝・・・?
まわりを見ると俺だけじゃない・・・俺のチーム他3人はもちろんのこと、他のチームらしき人たちも驚いていた。だって俺らがこれからやるのは準決勝のはずじゃ・・・。
『えーと、少し変則的ではありますが、先ほどのチームわんこの戦いを見ていて新しく参加したいというチームが増えまして。本当は禁止なのですけれどあまりに多いので出場OKにしました』
「は・・・?」
ってことは観客が参加したいと押し寄せて・・・参加を許可したというのか・・・。ルール違反だろう、それは。許されていいことではない。
しかしミサキさんは苦い顔をして呟いた。
「ここはバトルインシップだ。バトルができるなら熱いバトルが見れるならどんなことでもするさ。それにほら、見ろ。他の参加者を」
俺らは事前にきちんと参加申請していた他の3チームを見る。すでに受け入れていた。この状況を楽しんでいた。確かに俺ら以外はあまり宇宙船GPSに興味がないのかもしれない、俺らほどは。
だから楽しい方向に進むことが純粋に嬉しいのだろう。無理だ。理解できない。
「何を言っても無駄ってことですか・・・?」
「ああ・・・下手するともしバトルが終わったとしても私的なバトルとして戦いが続く可能性がある」
「それじゃ・・・」
「ここは荒れ果てた戦場と同じになる。死人はでなくともけが人はでるだろうな」
私的なバトル・・・。
「バトルが終わったらすぐに逃げた方がよさそうだ・・・」
「ってことはもう決勝のバトル方法は・・・」
「そうだ。恐らく・・・」
『決勝のバトルはぁあああああ!乱闘!大乱闘だぁああああああああああ!!!』
「うぉおおおおおおおおおおおおおお!」という参加者たちの声。
「これは・・・ハノでもキツそうです・・・」
確かに人数がやばい。どこから手をつければいいのかが分からない。
『というわけで準決勝とばして決勝の開始となります!』
司会のアナウンスが響く。このままではここは戦場並みに危なくなる。それに俺達のチームはさっきのバトルでかなりの注目を集めてしまったらしい。たぶん襲いかかってくる人数が半端ではないだろう。
「まずいな・・・これはやはり参加をやめるべきかもしれん。後で優勝したやつにGPSをもらえるよう頼むしかない・・・」
「でもGPSをもらえるためにまたバトルしろとか言われそうです。それにここで棄権したらそれこそ暴動がおこりかねません。ここにいる人たちはみんな私たちのバトルを見て火がついたのですから」
ワン太が冷静に分析する。
でも・・・じゃあどうすれば。
『では決勝戦!試合ぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい・・・』
司会が開始コールを始めた。
時間がない。
「どうすれば!」
「とりあえずハノが頑張って倒してみます!」
「バズーカ、私も手伝います」
「もちろん、私もね。ここまで来たからにゃあ見捨てることはできねぇ」
死ぬことはないにせよ、重傷にはなるかもしれない。俺はここでどうするべきなんだ。腹をくくるべきなのか、それとも止めるべきなのか。
地球に帰れてもお前ら全員が元気じゃなきゃ意味ないんだ・・・。俺は・・・どうする・・・?
『開始!』
そのコールとともに俺たちのチームにほとんどの人が襲いかかってくる。
「ちくしょう・・・」
決めれない。どちらも決めれない。
「ちくしょう・・・」
俺には何も決めれない。無力。
「ちくしょぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
目をつぶる。
俺はここまでだ。結局結論は出せずじまいの中途半端なやつ。それは俺。優柔不断なんてレベルじゃない。何もかもが中途半端な、最低野郎。
そんな俺に襲いかかってきたはずの人間。その人たちの攻撃が未だに俺に届いていなかった。
「・・・・・?」
目を開けるとそこに車がつっこんでいたのだ。誰も轢いていないところを見ると俺らと敵の間に急に飛び込んできたのか。
「なんとか間に合いましたね」
その車から聞こえる声。なんだか懐かしい聞き覚えのある声。
そして助手席から出てきたのは・・・。
「よ、みんな」
「空人・・・」
七実空人であった。運転席にはシキブさん。
「何やら危ないとこにきてるなぁ・・・でも、帰るのには必要なことなんだろ。お前らが無駄に拳をふるうようなことするわけないしな」
空人は再び相手の方を見る。
『おぉおっと!またもや乱入者。しかもまたチームわんこの味方だぁあああああああああああ!』
司会が叫ぶ。
その言葉を無視して相手は車を乗り越えようとしてきた。
「空人!シキブさん!」
危ない。そう思ったのだが・・・2人は動こうとしない。
「もう安心だぜ、みんな」
そう空人が言った瞬間スタジアムの真ん中に何かが落ちた。衝撃でまわりの敵がなんと全員ふっとび、倒れてしまったのだ。端の方にいた俺達には影響はない。
そこに落ちてきたのは美しい翼をもつ、宇宙人。それと2人の地球人であった。
「はい、私たちの優勝ー!」
「ノ、ノウンさん、危ないよ!」
「そうよ!もう少しで味方にもあたるとこだったじゃない!」
「結果あたってないんだし、大丈夫大丈夫」
なぜかものすごく仲良くなっていたノウンさんと神埼さん、それにヒメちゃん。なんだかすごい久々なような気がする。
「お待たせ」
「お待たせじゃねぇだろ・・・」
空人がノウンさんにつっこむ。
「お前のせいでこうなったんだからな!」
「それについては反省反省、てへ」
「ぐっ・・・こいつ・・・」
なんだかノウンさんと空人は相性が悪いみたいである。
「空人くん、待って」
「小花くん・・・」
「ノウンさんを落ち込ませたら大変なことになるよ・・・」
そう言ったヒメちゃんの顔は怯えていた。というかめんどくせぇなぁ・・・みたいな目をしていた。ノウンさん・・・ヒメちゃんにあんな目をさせるとは何をしたのだろう・・・。
ワン太が驚きながらも一歩踏み出し、こう言った。
「私たちの優勝なんでGPSはもらいますね」
そうして見えない糸で司会の持っているGPSを奪い取る。
『あ・・・あぁ、はいはい、いいですよ。もちろん優勝はチーム・・・わんこです!ただしここからは大会ではありません。私的なバトルが始まるでしょう・・・』
そう言うと司会は一目散に逃げ出した。
まわりの倒れたはずの参加者たちが「うっ・・・」という声とともに立ち上がろうとしている。
「やばいぞ・・・」
空人が顔を青くしてそう言った。
「お前ら、とくにその翼生えたやつ」
ミサキさんがノウンさんを見る。
「こいつら全員抱えて今すぐに飛べ。逃げろ」
「え・・・?」
その言葉にワン太と俺が驚く。
「ミサキさんは・・・?」
「私も逃げるさ。でもこの人数なら私の知っている抜け道は使えない。だからといって真正面からスタジアムから逃げようとすれば途中で追いつかれる。たぶん、門は閉まっているはずだからな」
大会のやつらこの血走った眼を持つこいつらをここから逃がさないように私たちに勝負を挑ませる気だったんだな、ちくしょうとミサキさんはつぶやいた。
ミサキさんの言葉を聞いてワン太がGPSにUFO情報を取り入れる。
「ここです!ノウン!」
「意外と近い・・・これなら全員でテレポートできる距離だよ!」
するとノウンさんは「うぬぬ・・・」と言いながら力を練っていた。俺らの体がどんどん透けて、消えていく。UFOの中で起こった現象と同じである。
「ミサキさん!ありがとうございました!」
俺とワン太は咄嗟に叫ぶ。
「あなたも必ずここから脱出してくださいね!」
ミサキさんの住む場所はここ。テレポートを使ってUFOの元に行ったのならこの街に戻ることはほぼ不可能だろう。それこそちかくに空港とかがなければ、だ。
抜け道があると言っていた。それを信じるならば逃げれるはず。そうミサキさんを信じたのだ。
「おう、お前らも元気でな」
「また、また必ず会いましょう!今度はきちんとゆっくり!」
「楽しみにしてるぜ」
そう言うと俺の視界が真っ白になる。
テレポート・・・か。さよなら、ミサキさん。
そうして俺らはスタジアムから消えた。
〇
「ふぅ・・・」
ミサキは1人スタジアムに残された場所で立ちすくんでいた。逃げる様子はどこにもない。
「・・・・・」
抜け道とは嘘ではない。でもその名前の通りの抜け道ではなくて、もっと違う抜け道なのだ。
「おい、大会開催者。聞こえてるか」
誰にでもなく話し始める。
「今すぐに私をここからだせ。私はミサキ。この国の王女だぜ」
ミサキは心の中でこう思った。
頑張れ地球人の少年。それに頑張れ、グリーン星の姫よ。
〇
UFOの中。なんだかまだ地球ではないのにすでに地球に着いたような感じがする。なつかしい、我が家に戻ってきたような気分。
「・・・・・・」
今はリビングでワン太と2人きりであった。みんなはすでに部屋にいき、ゆっくりと休んでいる。
俺は寝れなかった。無力感。それはやはりぬぐえず、あの時空人やノウンさんが来ていなかったら俺らは確実にやられていた。
気分が落ち込んでいく。これから帰るというのに・・・。
「あのさ、ワン太。怪我大丈夫か?」
「怪我ですか?大丈夫ですよ、心配ありがとうございます。大したことないうえに跡は残らないそうですし、これでお嫁にいけますよね」
「いや、お前んとこ王家だろ」
お嫁ってかお婿さんをもらうんじゃないのか。
「それよりも私はノゾムの怪我が心配です」
「俺も全然平気。今すぐに走れと言われれば走れるね」
「なんですかその基準は・・・」
走れるのがあなたの元気の証拠なのですか・・・小学生みたいですね、と笑う。
自分の無力感を誤魔化すようにそう話しかける。今はこの感覚に結論付けることはできない。もっと長い時間がいる。もっともっと・・・長い時間が。
俺は気分を変えるためにも明るい話を持ちだした。
「そういえばノウンさんもこのUFOに乗ったよな・・・」
そう。確かノウンさんは地球から翼1つでここにきたのに「君たちを全員運んだからもう疲れたの!飛べないの!」と言いながらこのUFOに乗っている。ワン太とのいざこざはもういいのだろうか。
「たぶんノウンはまだ諦めていませんよ。そのために地球にいることになるかもしれませんけどね」
「まーた宇宙人が増えるのか」
呆れ半分楽しみ半分。
それは最初のころと比べたらかなりの変化だろう。最初のころは本当に宇宙人?はぁ?みたいな感じだったからな、俺の態度。
「それにしてもヒメちゃんが無事でよかった・・・」
「あなたは何も変わっていませんね」
自分で思ったことと反対の評価を下された。
「でも、ま、そこがノゾムのいいところでもありますけれどね」
そう言うとなぜか黙ってしまう。おい、やめろよ・・・ここでだんまりとか照れるだろう。
俺は何か話のネタはないかと頭の中を探っていると、不意にワン太が口を開いた。
「あの・・・あの時は守ってくれてありがとうございます」
「あの時・・・?あぁ、3回戦の時か」
でも、俺は何もしていない。体を張っても一撃で吹き飛ばされてしまったし。
「お礼を言うならバズーカちゃんに言ってくれ。俺は何もしていない」
「でも、嬉しかったです。心配でしたけれど守ってくれたことが嬉しかったです」
笑いながら俺を見るワン太。なんか今日なよなよしてないか、こいつ。いつもはもっときーきー言いながら騒ぐぐらいのことはしそうだが。
でも外見に合っている。こういう静かは方がお嬢様っぽくはあるが・・・お礼を言うことが恥ずかしいのか顔を赤くして俺を見る。
「あ、あの・・・ワン太・・・?」
いくらなんでも見すぎだ。せめてしゃべってくれ。
「ノゾム。前から兆候があったかもしれません。でも私はこういうの初めてでよく分からなくて・・・気付かなかったのですが・・・」
「な、なにがだよ・・・」
ワン太は一度下を向くと意を決したような顔でまた俺を見た。
「私はノゾムのことが好きです」
地球に帰るまでにはまだ少しだけ時間のある宇宙帰路でのことであった。
あと2話ぐらいで4章終わりでーすなんて前回のあとがきで書いたわけなのですが、この話で4章が終わりです。残り話数詐欺ですね、もう。
2話分ぐらいありそうだったのですが、分けると2話目があまりにも短すぎるのでまとめてしまいました。なので少しだけいつもより長めになっております。
しかしこの話は宇宙をテーマとする以上一度はやらなくてはという異星の話であり、少しだけ他の星というのを知るというのが章テーマだったりします。
最後の最後に大きく話が動きました。
次からは新章です。
ではまた次回。