魔女からの知恵
ざわざわ・・・
「・・・・・」
ガタタン・・・ガタ・・・・ン
あぁ、うるさい
ざわざわ
駅の音・・・・キライ
あぁ、でも、いいや
最後くらい
今、あなたの所へ
「・・・行く・・・からね・・・・・」
プォオオオオオ
あぁ、速く来て
フラッ
キギィイイイイイ!!!!!
ザワッ!!
キャァアアアア!! アブナイッ!?
「彩!!!!」
バッ!!
ギィイイイイイイィィ・・・・ン
ガチャッ
「君!?大丈夫かね!?」
なっ・・・!?
「え・・・嘘・・・・」
どうして、まだ・・・私は
・・・・ココニイルノ?
唖然としたまま駅員だろう男が話しかけてきた
「君?!ご家族の方は!?」
「・・・・・・・・」
「すみません、彼女、今朝から貧血で体調が良くなくって・・・・」
・・・・男の声・・・?・・・・だれ?
「ちゃんと気をつけなきゃダメだろう!!」
「はい、すみませんでした」
「ったく、」
「さ、行くぞ」
・・・・・・・・・・・・・
私は手を無理やり引かれながら、どこかの公園のベンチに座った
「・・・・・・・・・・・」
なんで・・・・
「・・・・・・・・・・・・」
なんで、こいつが
「どうして、私の邪魔をしたの?・・・魔女・・・」
フンッ、と鼻を鳴らして魔女と呼ばれたこの男
「邪魔だって?助けてもらった、の間違いだろう」
あと魔女って呼ぶな!と言う声が聞こえたがそんなことはどうでも良い
「いいえ・・・!いいえ!!あなたは私の邪魔をしたわ!!!・・・・もう少しで!!あの人に・・・・会いに行けたのに・・・!!!」
「いやいやいや、ありゃどう見てもただの自殺だから、あんなことしても絶対会えないから」
ムカッ
「あなたが言ったんでしょう!?!!?」
「言ってねーよ!!」
「嘘よ!!」
しばらくそのやり取りが続いたが、やがて諦めたように
「お前俺の話をちゃんと聞いてたか?」
「えぇ、あの人は地球にはいないって」
「で、俺は言ったか?あの世にいるって」
「・・・・・ここにはいないんでしょう?」
「・・・・あの世にもいねぇぞ・・・」
はぁ・・・・とため息をついた
・・・・・・ムカつく・・・!!
「じゃあ!!どこにいるってのよ!!」
「あのなぁ!・・・はぁ、もう一回ちゃんと説明するから、耳!!かっぽじって、よぉおおおおく、聞けよ?」