39話 例の
咲夜の警察車両の作製台数も残り10台となっていた。休日は、3台作製していたこともありの30台は、2週間程度で納品できていた。そんな製作機の今日は別な車を作っていた。
「大きいね」
「ああ、さすが元の車がアメ車なだけあるな」
製作機で作製されていたのは瑠璃がはじめに注文していた車で咲夜がギリギリ運転できるサイズの車なため作製中の車体を確認するとその大きさが分かるほどだった。
「アメ車なの」
「ああ、瑠璃さん意外と渋い物が好きだよな」
「でも、クラシックな車よりはマシじゃない」
「おまえのスポーツカー全く手を付けていないからな」
「それはいいよ、瑠璃さんから聞いてるでしょ」
「規制のことだろ」
「うん、スポーツカーの運転できるようになるまであと2年かかるみたいだし」
「どっちの2年だ」
「現実世界の」
「長くないか」
「でも、なんやかんやこのゲームを続けそうではあるけどね」
「そうか、後々問題になってこの制限は無くなりそうだけどな」
「うーん、そこは、どうだろう安全問題もあるんじゃない」
「そこ問題にするか?」
「しないね」
「まあ、この問題を議論しても意味がないか」
「うん」
咲夜とひかりは、そのまま作製機の中を見ていた。
ーーー
咲夜は、そのまま見ていても良かったのだが時間がもったいなく感じた咲夜は、警察署に車を持って行くことにした。この作業も残り10回と考えとうれしく感じたのだが、大きな収入源となっていることを考えるともう少し台数を注文して欲しいとも考えていた。
警察署に付き何時ものように知佳の駐車場でトレーラーの付け替えをやっているとそれを待っていたのかリリアンがこの前話した部屋から出てくるのを見た。地下駐車場から前回契約内容を話し合った部屋の入口はガラス張りになっているためにリリアンが出てくるところ認識することができた。
「お久しぶりです」
「咲夜さんお久しぶりです」
「どうしたんですか」
「いえ、いつも持ってきてもらっているんでお礼をと思って」
「お客さんなので問題ないですよ」
「確かにそうですね」
咲夜の返答に確かにと言った感じで返事をしたリリアンだったのだが、何か咲夜に言いたいことがあるように感じたのだが咲夜は何かめんどくさいことが起きそうだと感じていた。
「それで、わたしからお願いがあるんですが」
「その、お願いはめんどくさそうですね」
「咲夜さんからしたらめんどくさいことだとは思います」
「もしかして、追加の注文ですか?」
「はい」
「ですよね、何台の注文になりそうですか?」
「えっと他の警察署からもうちにお願いされていて」
「もしかして、結構な台数ですか?」
「はい」
他の警察署からしてみれば前島の署だけが車両を配備していて自分達は自転車、徒歩などに限られており署によっては電気自動車を購入している場所もあるのだが性能が良くないためにほとんど稼働していない状況下で前島の署がフルで稼働していたら当然、咲夜との付き合いがある前島の署に相談が入るのは当然だった。
「聞いても良いですか」
「はい、えっとここが2000番台の署にはなるんですが3000番、5000番、6000番など他に5か所の番台から平均して30台ほどの注文が入っていて合計615台の注文が入っていますね」
「えっと、615台ですか?」
「はい、615台です」
「流石にそれだけの台数を捌くのは無理なんですが」
「ですよね」
現状、1台作るのに3時間かかっているがのだが615台分を休みなく作ったとしても77日かかるということになる。それは、休みなく作った場合でそれだけの台数はいきなり納入は不可能だとリリアンもわかっていたようだった。
「流石に615台は無理ですね。注文はありがたいのですが」
「ですよね」
「はい、出来たとしても、各番地10台が今のところ限界だと思っておいてください」
「わかりました。各署には、連絡しておきます」
「お願いします」
「こちらこそすいません」
そんな話し合いの中も咲夜は、トレーラーの付け替えを終えた。咲夜は、前から気になっていたことを聞くことにした。
「リリアンさんは、どうして警察やっているんですか?」
「なんとなくです。始めは、お金が稼ぎやすそうだったので始めただけです」
「それで、稼ぎはどんな感じですか?」
「今のところ、月50万Gぐらいですね」
「それは、ほとんど毎日入っての感じですか?」
「いいえ、入っても一日1時間の時の方が多いのでフルタイムで働いたら100万Gは行くような気がします」
「そんな感じなんですね」
「はい、意外と働いている職員の中でも結構上下がある上にそこから家賃とか出て行くので余裕はないですね」
「リリアンさんはうちで働く気はありませんか?」
「何をして欲しいんですか?」
「例えばですが今後、車の販売をしていく中でわたしが直接販売する時間を無くしたいので」
「そう言うことですか、嬉しいのですが」
「まあ、検討だけは、しておいてください」
「考えてはおきます」
「はい、ではまた明日に納品しに来ます」
「わかりました」
咲夜は、車に乗り込み警察署を後にした。
ーーー
昨夜が拠点に帰って来ると同時に瑠璃が上から降りて来たタイミングと同時だった。
「咲夜さんお帰りなさい」
「只今帰りましたー」
「どうでしたか?」
「問題なく納品してきましたよ」
「それは良かったです」
「あと、40台の納品が終わったら約束していた支払いします」
「ありがとうございます」
「幾らか聞いても大丈夫ですか?」
「えっと、1400万Gですね」
「そんなにいただけるんですか?」
「ええ、5%なので1400万Gですね」
「それは、ありがとうございます」
咲夜は、それだけを伝えると作製室に向かったのだが、その後に続いて瑠璃も作製室に来た。作製機では、未だにせわしなく動いていたのだが材料を入れた時に表示された時間から考えるともう少しで出来る時間だったので完成まで待つことにした。
ーーー
5分ほど待っているといつものように作製機の扉が自動的に開いた。そしてそこには、いつものように黒い車が止まっていたのだが咲夜が走行な規格なだけあって大きかった。そんな車を見て瑠璃が嬉しそうな声を出していた。
「かっこいいー」
「想像していた以上に大きいですね」
「仕方ないですよね。アメリカの車なので」
「確かにそうなんですが、大きすぎますね」
「それは、そうですね」
咲夜は、続けてナンバープレートの取得まで行った。普段であれば先にエンジンの始動を行ってから取得するのだが今回は先にナンバープレートの取得を行った。ナンバープレートが取得できると咲夜が何時も持っている赤色のタンクとは異なり緑色のタンクを持ってきていた。
「咲夜さん、そっちのタンクを使うんですか?」
「ええ、今回はこっちのタンクです」
「エンジン新しく開発したんですか?」
「新しくしました」
咲夜がいままで作っていたエンジンはガソリンで動いていたのだが今回咲夜が作ったエンジンはディーゼルに挑戦していた。その時に既存のエンジンを元に変更を加えていたので不安だったのでわざわざ北の格納庫まで持って行って実験をしていたので確認することなく取得を行っていた。
「そこまでしてくれたんですね」
「まあ、それだけでもなくって、今後ピックアップトラック作ってみようかと思ってるんで」
「やっぱり、無駄は嫌いなんですね」
「効率は重要ですからね」
「確かにそうですね」
「燃料入れに行きますか」
「はい」
咲夜は、軽油を入れたのだが当然少量しか入っていないので燃料を入れに行った。
そんな、移動中に瑠璃が格納庫について聞いてきた。
「そう言えば、知佳さんから咲夜さんに格納庫に連れてきてもらうように連絡貰ったんですが」
「今からですか?」
「はい、先ほど連絡来たんで」
「あいつ、まあいいか。瑠璃さんこれから時間ありますか?」
「ええ、今日は休日何でリアルでも用事無いので大丈夫です」
「なら、今から行きますか」
こうして、急遽北の格納庫にことになった。




