表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リンク  作者: yuyu


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/43

38話 無駄は嫌い

 咲夜は、あの契約の後から車を作り続けていた。と言っても製作機に入れて3時間待つだけではあったのだが作らないといけない台数が40台と多いので毎日ログインしていた。その間に咲夜は、瑠璃との約束の車の準備をしていた。そしてその作成も大詰めに入っていた。咲夜は、一息つくために珈琲を飲んでいた。この珈琲は、瑠璃が買い物に出かけているときに見つけて買ってくれていた物だった。因みにここ数日で家のいろんなところが変化しており屋上に関しては現状半分までしか張られていないが板張りになっていた。


「咲夜さん、車の件覚えていますか?」

「契約金の方でしょうか?」

「いえ、私が初めにお願いしていた車の方です」

「そのことですか。ちょっと待ってくださいね」


そう言うと咲夜は先ほどまで書いていた設計図を取って戻ってきた。同様に瑠璃も設計図が出来ていたようで部屋から図面を取って来ていた。


「私の方は完成しました」

「そうなんですか」

「はい、何とか出来たんですが結構な量の皮を使うので今度納品の帰りにでも連れて行ってもらえませんか?」

「構いませんよ」


この納品は警察車両のことで完成するたびに警察署まで試作機と同様にトレーラーに入れて運んでいた。この時、警察車両にはナンバープレートはついてはおらず追加でもう一台同型で作っておりトレーラーごと運んで前回納品した時に使ったトレーラーを代わりに受け取って拠点に帰っていた。


「それで、自分方もできてきているので一旦確認してもらっても良いですか?」

「はい、良いですけどそんなに私は詳しくないですよ」

「大丈夫ですよデザインだけなんで」


そう言って咲夜が差し出した図面には車体の三面図が書かれており紙が大きいこともあり細部までわかるようにはなっているのだが立体にはなっていないのでそこは自身の頭の中で組み立てるしかなかった。


「時間何で製作機見てきます」

「わかりました。私は、確認したいこともあるのでもう少し見せてもらいますね」

「了解です」


咲夜は、28台目の警察車両が出来上がる時間だったので確認と詰め込みに降りて行った。咲夜が下りて行ったタイミングで作製も終わったようで、製作機の中には出来立てほやほやの車が止まっていた警察車両が指定してきたのは、メインは黒なのだがドアの4枚は白色の指定でいかにも警察車両と言った感じだった。因みに試作車の色の変更はすでに終わっておりパトロールで既に活躍していた。咲夜は、既に流れ作業になっているトレーラーへの詰め込みしていた。すると、ホールに咲夜と同じ車が入ってきた。


「お帰り」

「ただいま、遠かった」

「そうだっろうな、一人で行ったのは初めてか?」

「うん、遠かった」

「それを今まで俺にさせてたんだ」


それを聞くと知佳は、遠くの方を見だした。知佳は流石に車の運転ができないと不便だということで免許を取得していた。取得できたときに知佳が車を欲しいと言い出し流石にもう一台あった方が便利だということで昨夜と全く同じ仕様の車を作っていた。


「それで、向こうはどんな感じだ」

「どんな感じて言われても変化は無いよ。変わったことと言えば、休憩できる場所が完成したくらい」

「そうか」

「それ何台目?」

「こいつは28台目」

「もう少しで終わるね」

「終わって欲しいけどな、終わる気がしない」

「追加注文でも入ったの?」

「確定ではないけど追加で10台とはこの前言われた」

「めんどくさくない」

「そこは仕方ないところではあるんだけどな」

「そうね」


詰め終わった咲夜が固定しているとそれを手伝ってくれた。


「なれた手つきだな」

「そりゃ何回か一緒にやってるからね」

「それもそうか」

「うん、そうだ飛行機の免許取ってるんでしょ」

「ああ、取っているけど、難しいな」

「そんなに?」

「うーん、なんて言ったらいいかな、これが起きたらこの操作とかあるんだけどそれは覚えていてはいてすぐにできるんだが感覚の部分がつかみにくい」

「そう言った所ね」

「ま、小型機だからマシかもな」

「そうね」


咲夜以外にも飛行機の操縦免許を取得しようとしているプレイヤーが複数いたのだが咲夜以外は航空会社でパイロットになろうとしているプレイヤーで会社負担で取りに来ていた。咲夜は免許の取得のためだけに1000万G支払っていたのだが今後のことを考えると安い出費だと割り切っていた。

他者がこの話を聞いていたのなら驚きそうではあったのだがこの場には二人しかいないので誰も止める人はいなかった。咲夜は、時間を確認してもう一台作製可能な時間だったので再度材料を入れて作製を始めた。

作製機を再度動かしてから、3階に戻ると瑠璃が真剣に設計図を確認していた。その為か咲夜が上に戻って来ていることに気が付かなかったのだが咲夜からしてみれば大した問題ではなかったのでしばらく放置することにして別のことをすることにした。


ーーー


咲夜と知佳が自室に入って1時間ぐらいしたタイミングでノックされた。ノックした人はだれかわかっていたので扉を開けるとそこには想定していた、瑠璃がいた。


「どうしましたか?」

「すいません、集中していたので戻って来ていることに気が付きませんでした」

「構いませんよ。それでどうかしましたか?」

「私の方もできたので確認してもらおうかと」

「ちょっと待ってくださいね」


咲夜は、広げていた図面を片付けた。咲夜はここ最近世界で有名なエンジンを作製したりロータリーエンジンの続きをするなどせわしなく動いていた。当然その作成にもお金がかかるのでその分目減りしていた。咲夜が、その設計図を片付け部屋の中央に置いてある机に瑠璃が先ほどまで見ていたのであろう設計図を広げてくれていた。その中には瑠璃が書いた物であろう設計図も含まれておりその中にはイラストも含まれていた。そのイラストを確認した咲夜は瑠璃が言っていた革が大量に必要となる意味が分かった。


「それで、聞きたいのですがエンジンは何気筒が乗るんですか?」

「今のところモデルの車と同じV8を乗せようと思っています」

「V8ですか?咲夜さんも自分用を作るんですよね」

「今のところは、こっちの方が大きいので作ろうと考えてはいますね」

「私はてっきりV12を乗せると思っていたので」

「そう言うことですか、出来ないことは無いんですがデザインのバランスが崩れるので今のところは積むつもりはないです」

「そう言うことだったんですね」

「ええ、流石にデザインがかっこいいので崩したくないのと延長すると免許の関係で運転できなくなるので」

「そうだったんですね。私も今度特例のやり方で取りに行こうと考えているのですが運転できる車両のサイズと馬力に制限があるみたいで運転できないんです」

「制限て、どんな感じなの」

「簡単に言うと軽自動車ぐらいしか運転できません」

「そうなると、完全に移動だけで輸送は出来ないな」

「はい、でも私はそんなに大きなものは買わないので何とかなると思います」

「でも、この車は使えないな」

「はい、なのでこの内装の代金と交換で軽自動車を作ってもらえませんか?」

「それは、良いが無料で作るぞ、まあ素材分の料金は貰うが」

「いえ、ここまで用意してもらっているのにそこは申し訳ないので」


咲夜からしてみれば今後軽自動車の需要が高くなると考えたこともあり二つ返事で受けようとしたのだが、瑠璃はここまで準備してくれているのに自身が運転できないことが申し訳ないと考えていた。そんな申し訳なさそうにしている瑠璃に別のところから助け船が出て来た。


「瑠璃問題ないよ。咲夜はその車を販売できないと考えているはずだから」

「知佳さんそうなんですか?」

「ええ、無駄なことが嫌いな人間だから、どうせすぐに形状だけ変えて販売してるよ」

「まあ、するだろうね。無駄は嫌だし」

「それなら、お願いしても」

「いいよ、少し時間は掛かると思うけど、今からやれば1週間もあれば出来るとは思うよ」

「ありがとうございます」

「内装は先にある程度完成した設計図を渡すから、今までと同様に内装をお願いします」

「わかりました。この車の方は、私の方は問題なかったです」

「わかりました。この後車を持って行くので、買い物に行きますか?」

「行きます」

「知佳は、どうする?」

「寝る」

「わかった」


咲夜と瑠璃は珍しく外出することになり2台分の皮を購入したのだがまあまあ良い金額になった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ