35話 それで
咲夜はひかりの宣言を聞いて次どう言うかを待っていた。そして、何のことかわかっていない残りの二人には疑問が出来ていたのだがひかりの「お兄ちゃん、決めたよ」宣言から誰が目的の人物かは分かっていた。
「それで」
「売ることにする」
「そうか、それで幾らのする」
「えっと、一回どうやって手続きするか確認しない」
「まあいいが、どこで出来るんだ」
「タワーじゃないの?」
ひかりと咲夜はどこで出来るか確認していなかったのだこういった時に登場する人物がいる。そしてこの人物である知佳が答えてくれた。
「タワーじゃなくて裁判所だね」
「裁判所あるのか」
「うん、ある見たい意外だけど」
咲夜が驚いたように返答したのだがその驚いていることに対して残りの二人はなぜこんなに咲夜が驚いているのかわからなかった。
「そうか、そうなるとこれから裁判を見ることが出来るのかもな」
「そうね」
「ごめん、何でそんなに二人は驚いたような反応してるの?」
「え、裁判があるとは思っていなかったからだけど」
「そうなの」
「うん、そもそもこのゲーム内での逮捕に関してははっきりとは理解していないけど制裁が下ってるので一回見たからね」
昨夜は、ログインした時に特許侵害で裁かれている瞬間を見ていたために知っていた。その裁かれている瞬間時も撮影されていたので動画を確認した知佳も認識していた。
「そうなんだ、それでも裁判することなんてないでしょ」
「それは、そうだな」
「そもそも、どこの国の法律で裁くかが問題じゃない」
「それに関しては知ってるよ」
意外な人から返答が返ってきた。
「ひかり、それはどこの?」
「一応日本の法律で裁かれるみたい」
「作った会社は日本だからか?」
「うーんどうなんだろう。そこは疑問が残ることではあるけど」
「そこなんだよ。法律に関してはまだ知らないことの方が多いしな」
「もしかしたら、実際の世界と同じように場所によって法律が違うかもしれないし」
「それは、無いんじゃないのか、警察とかは、AIのよる就職だろ」
「確か」
「そうなると、場所によって法律が違うといろいろ問題になりそうだけど」
「確かに」
その後も意見を言い合ったのだがこれといった答えが出なかったのでこの話は無かったことになった。実際は法律の関してはゲーム会社が先に世界各国の法律を元にして作成されておりそのベースが日本の法律にはなっていた。そしてこのゲームの世界の特徴である殺人の解釈の少し異なっていた。この世界はある程度の金額を支払うことで復活が可能になっているそうなると現実世界での殺人は起きないそのため死刑制度なく時間刑と労働刑の二種類が課されて刑務所に入れられることになり一定の時間刑務所に入り労働することになる。これが今の刑期になっておりゲームが始まって1月も立っていないがゲーム内では既に200人以上ものプレイヤーが監獄に入って労働をこなしていた。
そして、この話題の基になった裁判所は、刑事裁判ではなく何か契約を行う際にどちらかが契約違反が発生した時にその対処を警察に依頼するために必要な契約書を登録するためにある場所で裁判所と言うよりも登録所と言った方が良い場所ではあった。
「その話は、いいやそれで幾らが良いの?」
「お金よりも何か物が良い」
「物か、金の方が良い金額になると思うけど」
「お金にしてもこれ自体を発見したわけじゃないからね、あんまりこれで儲けたくない」
「そうか、それで何が欲しいんだ」
「家か車」
「家と車か、どっちも準備できないわけではないけど家に関しては時間が掛かるぞ」
「それは、わかってるから大丈夫」
「それなら、いいけどそれで車はすぐに準備出来るから問題ないけど免許はどうするんだ、あれ年齢制限あるだろう」
「ある、けどなんか試験内容が増えるみたいだけど取れないことは無いみたい」
「そうか、それでどの車が欲しいんだ」
「2台でもいい?」
「いいけど新型になると」
「それは、わかってる」
ひかりが返事は普段よりも早い物だった。早すぎて咲夜の話に割り込む形になっていた。その話は二人だけで行っており知佳と瑠璃は、車の方で何かを確認していた。
「それで、何と何が欲しんだ」
「えっと、ひかりが前にかっこいいて言ってたスポーツカーとこれは、瑠璃さんに確認しないといけないんだけど瑠璃さん部屋に置いてある車?」
ひかりが言っている車は、両親が乗っている車と同じように人気があるのだが1998年5月から2002年8月に作られていた車で現実世界では億に近く既に飾られている個体の方が多いレベルの車ではあった。
「まあ、早めに原型は作っておく、あれ人気だから下手したらもう取られてるかもしれないぞ」
「そこは、大丈夫だと思いたい」
「そうか、作れなかった時は別のスポーツカーでもいいか?」
「う、うんでもスポーツカー良い」
「わかった。お前もうちの血筋だな」
「お兄ちゃんには言われたくない」
「そうか、それで瑠璃の部屋にある車って何?」
「なんか大きそうな、なんて行ったら良いんだろう」
どう説明したらいいのかわからなったひかりは首を傾げながらなんとか説明しようとしていたのだが何が言いたいのかわからなかった。
「わかんねえ、瑠璃に聞くしかないな。瑠璃さん」
「はい、何ですか?」
「瑠璃さんの部屋にある車って何ですか?」
「車ですか?私の部屋には車はな・・・・あ前にお願いしていた車のことかも」
「あーあれか、あのごついアメ車のことか」
「その車」
「あの車は急げば1週間もあれば出来ると思う」
「そう、ならそれで」
「わかった、瑠璃さんも私はてな感じで見ないでください。あげますから」
「それは、良いんですけどくれるんですか?」
「ええ、デザインしてくれてるから差し上げますよ」
「それは、うれしいです。そうなると私も免許取らないと」
「はい」
実際は、瑠璃の約束の車は少しずつではあったのだが準備は出来ておりほぼ製作機に入れた内装以外は出来るレベルにはなっていた。
「それなら、今から行こう」
「良いけど時間は大丈夫か?」
結構話し込んでいたこともあり、現実世界では夕食時でもおかしくない時間ではあった。
「確かに、今日はログアウトする」
「そうか、ならまた今度な」
「うん、また今度」
「車が準備できたときに渡してくれば良いよ」
「わかった。ならまたー」
そう言って、ひかりは3階に戻って行った。そのひかりの動きを見て時間を思い出したのか瑠璃も「一旦ログアウトします」と言って3階に戻って行った。結局、朝方と同じ様な状況になったのだが咲夜は元の目的の素材を取ってから製作室に戻って行った。その時知佳も咲夜の作業を手伝うように素材をいくつか運んでくれた。設計図を入れていた作製機は長時間入れた状況で放置していたが待機状態であった。そこに咲夜は素材を入れると問題なく作製が始まるのを確認した知佳が話しかけて来た。
「この後すぐにログアウト出来る?」
「構わんが何をするんだ」
「飛行機作らない?」
「どんな?」
「どんなってどういうこと?」
「水上型とか色んな種類があるから何が良いのかなと思って」
「水上機じゃないの、せっかくこんな設備もあるんだから」
「まあ作っても良いけどまた今度になるかな」
「そこが問題ではあるよね」
「近くに車輪の小型機が離着陸できる滑走路があればいいんだけどな」
「金持ちになって作ったら?」
「そうなるよな」
「うん」
「因みに、候補になりそうな場所ある?」
「うーん、対岸のエリアの7000番台の海側になるのかな」
「離れすぎじゃない」
昨夜からしてみれば知佳が借りている格納庫にはよく行くことになりそうな予感がしておりそこに頻繁に行くには距離が余りにもネックになっており飛行機が欲しくはあったのだが空港までは1時間ほどかかるのもネックだった上、たとえ水上機になっても北の滑走路には下ろするこが出来なかったのでそこが問題ではあった。しかし、咲夜の家の前に用水路から少し出た場所には1500m以上直線なうえ橋も無いため離着陸は可能な用水路があった。実際、本島はヴィジオン用に設計された架空の島でこの場所は初めから滑走路になる様に設定されていた。
「しばらくは、車だな」
「そうね、今日も行くの?」
「素材買ってから行っても作業する時間無いから行けないし明日の準備もある程度の準備もしておきたいからまた今度だな」
「そうよね。でも必要になる家具は買っておきたいから買い物だけは行かない?」
「行くか」
2人は製作機で作製しているカスタムパーツをの完成を待ってから出かけた。
因みにこの買い物で咲夜の所持金は車1台分減りトレーラーが満載となり咲夜はトレーラーをもう1台作る羽目になった。




