23話 筒
咲夜は、いつものようにひかりに起こされた。リビングに行くと昨夜食べた夜食と同じ構成のではあったのだが若干ひかるの方が手が込んでいることを考えると母が真似したと昨夜は考えていたのだが実際は母が残り物をまとめておにぎりにして父に出している所をみたひかりが真似しているだけだった。
食事はすぐに終わり流しで二人分の食器を洗っていた。
「お兄ちゃんは、すぐにゲームするの?」
「メール確認してからかな」
「メールって何?」
「昨日の夜に友達に相談したいことがあるって送っただけ」
「ふーそうなんだ。ひかりは、珍しく勉強します」
「そうしろー」
昨夜は、煽る様に言ったのだが成績が明らかに咲夜の方が良いので文句を言うことが出来なかった。そんなことをしているうちに咲夜は洗い終えて自室に戻ろうとした。その後ろを子ガモのごとくひかりが付いてきたのだが咲夜の部屋には入ることなく自室に入っていた。
スリープから起動させたパソコンに期待していた人物からの返信のメールが届いていた。咲夜はそのメールを開いて確認してみるといつものように簡潔に場所と日時時間だけが書かれていた。
「はー、いつもこうだから」
昨夜はあきれながらも何時ものことだと思い呼びだされた時間が後2時間と迫っていたので出かける準備を始めた。
ーーー
約束場所に指定されてのは、咲夜の家から電車で数駅で昨夜が住む県のメイン都市だった。ここ数年で各都市に政府施設が移転してきたのと同時に大企業は、インターネットの普及による大企業すら大型の本社を節税対策で所有することが無くなった。しかし、製造関連など会社が無ければならない企業もあるのがだ。その政府が移転してきた街のメインとなる駅に来ていたのだが咲夜が改札を出るのを待ち構えていたのは明らかに部屋着の友人だった。
「おっ来たか」
「おっ来たかじゃないわ。おまえそれ部屋着だろ」
「そうだけど問題ある?」
友人は、首を傾げていた。この友人は、横川知佳で身長が低く童顔であるために高校生には見えないのだが高校生なのは事実で咲夜と同じ学年だった。そして知佳は、パソコンに詳しいく今、咲夜が使っているパソコンは知佳のお下がりでメンテナンスとかCPUの更新とかは知佳がやっていた。
「それより、言うことがあるんじゃないの」
「ありがとうございます?」
「何で疑問形なの?」
「なんで、お礼を言わされているのかと思って」
「メールで来た動画の編集やってあげるから」
「なるほど」
昨夜は、昨日知佳に動画にの編集のやり方を聞いて出来るのならやってくれないかということを書いていたのだがその返答がこれだった。
「それより、うちに行こう」
「ああ」
そう言って知佳は、集合場所になっていた駅の地下改札口から地下通路を通って知佳が住むマンションに向かった。住んでいるマンションは近年できた上に管理しているのが鉄道会社ということもあり地下道で繋がっているのだがこのマンションは利便性も良いことから販売が始まった当時から人気ではあったのがだ価格が問題で1LDKの部屋でも5000万を超える価格で最上階まで行くと10億を超えるとまで言われているのだが実際の値段はわかっておらず未だに空室であることを考えると相当な金額であることが分かるのだが知佳が住んでいる階層は上から数えた方が早いぐらいだった。しかも、これを買ったのは知佳で知佳にによると「株で一山当てたから買えた」とのことだったがどう考えても帰るようなものではなかった。
ーーー
部屋に入ると階層に合っているのかわからないが、本来なら広いはずの玄関が待っているなだがそこには知佳が買ったであろう大量のパソコンパーツが入ってるであろう段ボールが大量にあった。一回この段ボールをすべて片付けてパーツも分かりやすくしたのだが3か月後に再訪問すると元の状態に戻っており昨夜からすれば毎月こんなにパーツが発売されるのか疑問に思ったのだがそれ聞くことが出来ていない状況だった。そんなこともあり咲夜はこの状況の玄関にも慣れてしまっていた。
「おー相変わらずこの部屋は暗いな」
「仕方ない、こっちの方が作業しやすい」
「そうか」
咲夜が入った部屋は、パソコンが置かれた部屋のだがこの部屋は咲夜の部屋以上に暗くある明かりはパソコン関連の機器類が放つ光だった。
この部屋に入ったときの定位置であるソファーに座ると知佳は、二人を挟むように置かれている電子テーブルにメールに添付していた動画ファイルの一覧を表示した。このテーブルは市販されているのが非常に高価でありるためにあまり普及していないのだがどうしても欲しかった知佳は、自身で作ってしまいその上その上に物などを置くと避けるように表示されるなどといった本来ないはずの機能まで持たせてしまった。こんな何でもできそうな知佳ではあったのだが自身が興味がないことになると全く覚えないので社会科や国語関連のテストでは赤点をたたき出すのだが、数学や英語などは非常に出来がよくその出来は咲夜を超えるときがあるぐらいだった。
「一旦昨日送られた動画見たけど」
「速くない?」
「10倍速で見たから」
「そうか、そいれで」
「やりすぎ」
「そうか?」
「どう考えても他のプレイヤーと進行度が違いすぎ」
そう言われて既に配信したプレイヤーが居たのだろうそれを確認してみるとそのプレイヤーは、部屋を借りところで終わっていた。
「それで、どう思う」
「まず一つやりすぎ」
「やりすぎか」
「うん、明らかにやりすぎそして早いうちにジェットエンジンを特許を取得したいね」
「ジェットエンジンかそれは考えてはいたんだが今すぐに必要か?」
「今後のことを考えると必要になると思うし、今AIが運行している飛行機のエンジンはどうなってるか知ってる?」
咲夜は、ヴィジオンないで運用されている飛行機のエンジンに関しては考えてはいなかった。そして飛行機雲を見た時に思い浮かべたのは現実世界でも運用されているエンジンだった。
「現実世界のと同じじゃないのか」
「そうじゃないみたいなの」
そう言って映し出された飛行機のエンジンはただただ黒い筒が付いているだけでこれが推進力を生みだしている様には見えなかった。
「なんだこれ」
「そうなの、これが機械的に映像として出力しないようにしているのかそれともただ単にプレイヤーに任せているから見せていないのか。どっちにしろこのエンジンは謎が多いことかな」
「確かに、本島で少しの時間しか見てはいなかったけどガソリンスタンドは多くあるのにモーターの車しか走っていなかった」
「そうなるとEVの自動車の設計は簡単だと考えてるのかしら」
「そうなのかその写真は、そのサイズの機体の写真しかないのか?」
「うーん、探せばいいけど少しだけ時間頂戴」
そう言って知佳はパソコンで何かを調べ始めた。相変わらずタイピングの速度は速くあれほどのスピードで打てば誤打もありそうなのだが完璧に間違いなく打っている様だった。しばらくと言っていたのだが検索の結果はすぐに出た。
「あった、小型機の写真だけど、 そう言うことね」
そう言って、先ほどの写真と同じように表示されて写真には昨夜の予想どうりの結果が映っていた。そして、写真があったことですぐに知佳も理解したようだった。その写真には、2機の小型機が映っており一機は先ほどと同様に黒い筒が機体の後部に付いていたのだがもう一機は、プロペラが付いていた。
「やっぱりそうか」
「咲夜が言いたいことは分かったけどどういうこと」
「簡単だよ、問題は重量だね」
「バッテリーか」
「そう、大型機になるとモーターで長時間飛行すると当然結構な量のバッテリーが必要になる上重いままだからな」
「確かに、現実世界と同じようにできているゲームだから小型機が限界だったのね」
「ああ、探せば大型機のモーター型もあるかもしれないがな」
「探す方が無駄ね」
「ああ、そうなってくると知佳のジェットエンジン確保は優先度が高いな」
「ええ、高いと思うわ」
「それで、動画は出来るか?」
「素材がてんこ盛りだから出来るわよ、逆に見せていいものと見せちゃだめの物をわけないと」
「確かにそうだな」
幾ら特許の管理がAIがやっているとは言え、真似できそうな部分が有ったり見せることで自身が不利になる可能性を考えるとそこには、しっかりと線分けしなければならなかった。




