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「覇者の蹂躙」

そんなこんなで俺の異世界生活がスタートなわけなんだが………

「こっからどうしようかねぇ〜。」

正直これからどうすればいいか全然分からなかった。

そりゃそうだ、だってあまりにも展開が早すぎる。急に異世界転移して、急に変な職業貰って、無能と思われ城を追い出され、挙句クラスメイトのほとんどにハブられる。しかもわずか3日の出来事だ。一体誰が受け入れられるというのか。

「ったく、物語の主人公様ってのはこんな思いだったんかなぁ?だとしたらあまりにも辛すぎるぜ。」

まあ、こんなふうに嘆いていても仕方がない。まずは情報を整理しよう。俺は城を出る前に国王や団長からこの世界で生きるための最低限の知識や簡単で便利な魔法などは教えてもらった。この世界の通貨はミルと言うらしい。1ミルはだいたい日本円で1円。まあ、日本と同じくらいの価値観でも大丈夫だろう。次にこの世界について。最初に国王が話していたように今この世界は魔王の復活によって急激に魔物が増え、冒険者や兵士などといった人達の被害が大きくなっているそうだ。魔物たちの情報についても教えてもらった。まず基本その辺に居る魔物には知性がないこと。だから凶暴で野性的本能に従って動いているらしい。だがそんな中でも知性がある魔物もいるらしい。それらを魔族と呼ぶ。魔族は他の魔物と比べて力が圧倒的に違うらしい。その圧倒的な力で暴れ回る魔族もいれば、自らを人間だと偽って近づいてくる狡猾な魔族もいるらしい。まあ、つまり魔族には注意ということだろう。そして次にお待ちかねの魔法やスキルについてだ。なぜ職業無しなのにスキルについて聞きたがるんだみたいな顔をされたが俺にはちゃんと職業はある。俺だってスキルについて知りたいさ。まず団長が言っていたように職業にはそれぞれ固有スキルというものがあるらしい。それも1つという訳ではなく職業、人によって違うらしい。経験を重ねれば固有スキルが増えていくということもあるそうだ。そして職業も基本は剣士や僧侶などメジャー職業がほとんどらしいが中にはその人個人だけの職業も存在するらしい。団長の「騎士団長」や光一の「勇者」がいい例だろう。そしてきっと、俺の「暴君」も、、、まあ職業やスキルの話はこのくらいにして、次は魔法だ。魔法はスキルとは違って基本誰でも使うことが出来るらしい。もちろん自分の魔力量に見合った魔法しか使えないが少ない魔力量でも使える便利な魔法をいくつか教えてもらった。火球や風刃などの下級攻撃魔法。そして水を出したり傷を癒したりなどの生活魔法。生活魔法の中でも俺が1番素晴らしいと思った魔法が作成魔法だ。材料さえあれば頭の中で思い描いたものを作ることが出来るらしい。もちろん限度はあるがそれでも便利すぎる魔法だ。実際に試してみよう。そして俺は道に落ちていた金属で出来ている何かの蓋のようなものを拾い上げ

「作成」

俺がそう言うとその蓋は鋭い針のような形になった。

「なるほど。これはとんでもない魔法だぞ………」

別に「作成」と声に出さなくてもいいそうだがそういう気分だったんだ。分かってくれ。

「この魔法、使い方次第ではものすごい凶器になり得るな。この世界の人達はこんな凄い魔法を普通に物を作るためだけに使っているのか?いや、きっと戦闘などに活かしているやつも居るだろうな。」

そうだ。そのくらいこの魔法の汎用性は高い。是非ともこの魔法はマスターしたいものだ。

「よし、そろそろ街にでも行くとするか!」

情報を整理し終わった俺はそう言って街へ向かって歩き始めるのだった。

街に着いた俺はとりあえず宿を探していた。

「やっぱ冒険の基本は休める場所の確保だからな。なるべく安い宿を探さないと。まあ、街を探索してる感じ、食べ物とかの物価は日本とそこまでの大きな差は無いな。変に感覚がおかしくなったりしなさそうで安心だ。」

ちなみにいうと俺が国王から貰った金額は10万ミルだ。

きっとこの資本金で適当なところで働いて適当なとこで過ごせということだろう。

「生憎とそんな平凡な暮らしをするつもりはないんだよな〜。せっかくの異世界転移だ。異世界らしいことをしたいじゃないか!」

まあ、そういうことだ。そんなことを考えていると宿を見つけた。

「おっ、この宿良さそうだな。入ってみるか。」

中に入ってみるとかなりキレイだった。とりあえず俺は受付のばあさんに話しかけてみた。

「らっしゃい。」

「ばあさん、この宿っていくら?」

「ここは24時間で1500ミルだよ。ご飯は別料金だよ。」

かなり安い。しかも24時間。1度に寝て起きたら終わりというわけじゃない。これはかなりありがたい。

俺は1500ミルをばあさんに渡した。

「毎度。はい、これ鍵だよ。」

そうして俺は鍵を受け取って部屋に向かった。部屋に着いた俺はすぐにベッドに横になった。

「ふ〜。疲れた〜。この短期間で色々ありすぎだろ。参っちゃうぜ。」

そんなことは言いながら俺はふと思った。

「そういや、俺の職業についてまだ詳しく見てねぇな。色々ありすぎて忘れてたな。」

そうして俺は「ステータス」と言って自分のステータスを開いた。

「えー、職業は「暴君」。やっぱり物騒な職業だよな。次に固有スキルは、、、、、」

そして俺は固有スキルの欄を開いた。

「今のところはまだ1つしか無いのか。まあ、これから増えるさ。えーと、なになに?「覇者の蹂躙」?」

▶【スキル名】覇者の蹂躙◀︎

あらゆるものを力のままにねじ伏せる能力

レベルが上がるにつれ効果も上昇する。

「へぇ、まさに暴君って感じのスキルじゃねぇか。気に入った!」

そう言って俺は眠りについた。

このスキルがこれからの俺の異世界生活の大きな存在となってくる。そんな予感が俺はした。


ハブられ無双の第2話です!吾季君のスキルが判明しましたね!この世界についても自分の力についても理解を深めたこの第2話。一体この先どうなっていくのか?楽しみにしていてください!是非応援よろしくお願いします!

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