1.転生
「・・・先輩」
「起きてください」
「先輩、起きてください!!」
とてもかわいらしい声、でもその声は聞こえたが、俺は目覚めることはなかった。
そうか、俺は死んだんだ。
なんだこのなにもないけど、明るい場所は。
ここは天国か? そう脳裏に浮かんだ時どこからか声が聞こえた。
「そうじゃよ、天国じゃ。」
とてもはっきりとした、おじいさんの声が聞こえた。
「誰だ!」俺は思わずそう叫び、あたりを見回した。
ふぉっふぉっふぉっ そうわらう声が聞こえると、突然上から誰か降ってきた。
ただ、それが何なのか、俺は眩しくて見るとこが出来ない。
しかし数秒後それはわかった、目の前におじいさんが立っていた。
でも服装はスウェットを着ているいかにも普通のおじいさんがそこにはいた。
俺は、びっくりして、言葉が出ずにいると、そのおじいさんは続けて話した。
「お主はずいぶんかわいそうな死にかたをしたんだのぉ」
そういうとおじいさんは、俺の肩を触り見てきた。
ただ、俺はなにも覚えていなかった。
「俺は、どうして死んだんだ?」
そう目の前のおじいさんに聞いた、そのおじいさんが誰なのかはどうでもよく、俺はどうして死んだのか気になった。
「今は、言うべきときではないんじゃ。」
そうおじいさんは下を向き言うと続けた。
「じゃが、次の人生で目的を達成した時お主にすべてを教える。」
俺はいろいろとびっくりとした。
「え、次の人生?俺はすぐ生き返るのか?」
おじいさんは当たり前だろっという顔をして言った。
「もちろんじゃ、あ、でもお主はファンタジーとやらの世界へ行ってもらう。」
俺はそう聞くと、とても嬉しく思った、なんせ俺は冒険物やファンタジーの世界へ憧れをもっていた。
内心自分が最強の主人公になり異世界へ転生してドラゴンを倒すそして世界を救う! そのような事を頭で考えていた。
しかし、水を差すように一言おじいさんは添えた。
「あ、でもお主はレベル1のスタートだから、弱いぞ。筋力も他の住人と変わらぬ。」
俺は予想と違う待遇に唖然とした。
「え、でもこういうのって、元々他と違う才能をもって行くのでは?」
おじいさんは笑いながら続けた。
「そんなわけないじゃろ、まぁかわいそうだから、お金は用意してやるからのぉ。」
いやいや、お金よりも強さが欲しいと俺は思った。
おじいさんは何かを思い出したように続けた。
「あ、わしゃ、もうすぐ用があるんじゃ、もう行かないと。んじゃ、あとは向こうでがんばりんしゃい、また連絡するからのぉ」
俺は慌てた
「え、もういくんですか!!」
おじいさんは何かを付け加える用に
「向こうについたら、ガチャじゃガチャ。」
俺はその言葉の意味がわからなかった。
「え、ガチャ?」
するといきなり俺の体が光だし、目の前が見えなくなった。