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第1話 電の出会いは・・・

皆様長らくお待たせしました。


記念すべき1話です!


祝え!忘れられた彼女達が歩み始めた物語の瞬間を!

俺の名は木場拓三。

トラックに揺れて舞鶴鎮守府に向かっていた。

「はぁ~、何で俺なんだよ」

俺はそう言って片手に前の学校の校長からもらった書類を見ていた。

「兄ちゃんそろそろ着くよ」

そうトラックの女の人は俺に言った。

「ん?」

俺はじっと舞鶴鎮守府を見た。

「あれが新しい学校か、」

俺はそう言って片手にリュックを背負いトラックから降りて辺りを見た。

「やれやれ」

俺は片手にリュックを持ちながら歩き始めた。




ーーー舞鶴鎮守府ーーー



俺は提督室を探しながら鎮守府を歩いていた。

「ん?」

中庭の桜の木の下で1人の袴を着た少女が片手にスケッチブックを持ち絵を描いていた。



ーーー中庭ーーー



俺は少女の描いている絵を見ていた。

「電!水汲んできたよ!」

後ろから短髪の美少女が走って来た。

「あっ、姉さんありがとう」

電と呼ばれる少女は筆を水に浸して赤と白の水彩絵の具に混ぜて桜の絵を描いていた。

「上手だな」

俺はそう電に言った。

「えっ?」

電は俺を見てびくびくしていた。

「誰ですか?」

電の姉はそう電の前に立ち俺を見て聞いた。

「ああ、木場拓三。この鎮守府に転属された教師だ」

俺は書類を二人に見せた。

「おーい!木場くん!」

後ろを振り向くと2m越えの筋肉系の老人が立っていた。

「えっと、貴方は?」

俺はそう軍服の老人に聞いた。

「わしは日本海軍舞鶴鎮守府所属緒方辰五郎大将だ!」

そう緒方大将は俺に笑顔で言った。

「初めまして、俺は小学校教師で全教科を教えている木場拓三です」

俺は頭を下げて言った。

「君の事は噂で聞いてるよ。まぁ、来なさい」

そう緒方大将は俺に言った。



ーーー提督室ーーー



俺は片手にコーヒーの入ったマグカップを持ちイスに座りながら飲んでいた。

「っで、何ですか?」

俺はそう緒方大将に聞いた。

「すまないんだが、この鎮守府を私はやめるんだが。君にはこの鎮守府に居る艦隊少女の教師と願いを聞いてほしいんだ」

そう緒方大将は俺に言った。

「はっ?」

俺は片手にマグカップを持ちながら頭を傾げた。

「いやね、私はもう年だからそろそろ隠居しないといけないんだ」

そう緒方大将は片手に何かを持っていた。

「君しかいないんだ!頼むよ!」

緒方大将は頭を下げて頼んだ。

俺はその姿を見て昔の親友が俺に頼む姿に似ていた。

「わかりました」

俺はリュックを持って緒方大将に背中を向けて歩き始めた。

「俺があの子達に夢と希望を与えてあげますよ!」

今の俺にできるのは左手をサムズアップして緒方大将の意思を受け継ぐ事だ。



ーーー体育館ーーー




俺は軍服を着て帽子を被りステージに立っていた。

「彼は私の変わりに君たちの全教科を担当してくれる。木場拓三君だ。皆よろしく頼むよ」

そう緒方さんは俺の紹介をしてくれた。

「よろしく頼む」

俺はそう言って頭を下げた。



ーーー小学部の教室ーーー



生徒の数を見て俺は片手に名簿を見ながら生徒の名前を言った。

「じゃあ、出席番号1番」

俺はそう言って辺りを見た。

「はい!暁型1番艦暁です!よろしゅくおねがいしゅます!」

噛み噛みだがよしとしよう。

「暁型2番艦響よろしく」

片手をクルッと回転して人差し指と中指と親指を出して挨拶らしきポーズを見せた。

「暁型3番艦雷でーーーす!よろしくお願いします」

雷は元気よく言った。

「暁型4番艦電です・・・・・よ、よ、よ、よろしくお願いいたします!」

びくびくしながらそう電は頭を下げた。

「島風型1番艦島風よっろしっく!」

島風はそう俺に言った。

「伊401ですよろしくね。先生」

そう赤いスクール水着を下に着たブレザーだけ上に着た少女は俺に挨拶した。

「あ、ああ」

俺はそう言って辺りを見た。

「これで全員か?」

俺はそう生徒達に聞いた。

「はい!6人全員です!」

そう暁は言った。

「そうか」

俺はそう言って片手を頭に当てて外を見た。

「それじゃあ、今日はもう帰ろうか」

俺はそう言って片手に荷物を持ちながら艦隊少女達に言った。




ーーー夕方の浜辺ーーー



俺は寮に荷物を運び終えて海を見ていた。

「あれ?」

俺は海を前にして暗い表情をした少女が立っていた。

「あっ、先生」

よく見たら電だった。

「ああ、電だったな」

俺はそう言って電をじっと見た。

電は左目から涙を流して無理に笑顔をしていた。

「何かあったのか?」

俺は隣に座り電に聞いた。

「あの、先生は私が役に立つ船だと思いますか?」

電はそう俺に聞いてきた。

「役に立ってきたんじゃないのか?」

俺はそう言って海を見ながら電に答えた。

「私は、いい戦果を残せず皆さんから裏切り者だと言われてきました。裏切りの理由は敵国の乗組員を助けたからです」

そう電は話始めた。

「本来ならいいことをしたのに軍の上層部は敵国の人間を助けた為に私を意味嫌ってました。私は役立たずの駆逐艦なんです」

電の目から涙が出ていた。

悔しさだけではない、本当に悲しかったのだ。

「俺は戦争は知らないが君は助けたかったから助けたんだろ?」

俺は電にそう聞いた。

「は、はい。」

電はそう頷いた。

「だったらそれは間違いじゃない。届く場所に手があるならその手を掴んで引き上げてやれ。それぐらいの優しさを持たないやつに何かを守るなんて絵空事だ」

俺はそう言って砂浜に寝転がり空を見た。

「あの、先生」

電は俺に話し掛けた。

「ん?」

俺は電を見た。

「ありがとうございます。相談に乗ってくれて」

電は夕焼けの光に赤く染まりながら涙を流してながら笑顔で微笑んでいた。

「初めて見たよ。君の笑顔」

俺はそう言って電の頭を優しく撫でて歩き始めた。

「えへへ」

電は俺の後ろを付いて歩いてきた。



ーーー大食堂ーーー



俺は食券を持ちながらそれを食堂で料理している女性に渡した。

「あら、貴方は新しく来た木場拓三さんですね」

そう女性は俺に聞いてきた。

「あ、ああそうだが」

俺はそう言って女性を見た。

「私は鳳翔です。この食堂の料理人の1人です」

そう鳳翔は頭を下げた。

鳳翔は藍色の髪にきれいな顔立ちにスタイルも良い優しい母親のような人だ。

「そうか、とりあえず親子丼をくれ」

俺はそう言って食券を鳳翔に渡した。

「はい、少々お待ち下さい」

鳳翔はそう言って走り出した。



ーーー数分後ーーー



俺は鳳翔から親子丼を受け取り席に座ろうとした。

「あっ、先生こっちが空いてますよ!」

電はそう手を振って言った。

「あっ、ああ。すまないな」

俺はそう言って席に座った。

「電何かあったのかな?」

響はそう電に聞いた。

「いや、何でもないよ!姉さん!」

電はそう両手をブンブン振って響に言った。

「本当に~」

雷はニヤニヤしながら電に聞いた。

「ああ。それより食べないのか?」

俺は暁型に聞いた。

「あっ、はい!」

暁はそう言ってグラタンを食べ始めた。

「いただきます!」

響はオムライスを食べ始めた。

「美味しい!」

雷はチキンライスを食べていた。

「あむっ!」

電はナポリタンを食べていた。

「俺も食うか」

そう言って俺は親子丼を食べ始めた。

着てまだ1日しか経っていないが俺はこの鎮守府の少女達の願いを叶えるために優しい教師を始めた。


続く

次回は悲しい話かな?

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