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ある一族の物語  作者: 岸野果絵
レイラ
30/64

琴爪

 レブアルとヨーディーバードが退出すると、ヴィルフリートは一人になった。

室内は静まり返っている。


 ヨーディーバードの口から名を引き出すことができなかったのは残念だったが、あの麗しい「山霧の君」が身に纏っている香りを手にいれることができるということだけで、ヴィルフリートの心は和らいだ。


 あと少しだ。

まだその姿すらじかに見ることは叶わなかったが、今日の一件で、どうすれば彼女を引き出すことができるのかがわかった。

あと一歩で、手を伸ばせば届くところまで来ている実感がある。


 ヴィルフリートは、彼女が残していった琴爪を取り出した。

指にはめてみる。

爪輪が小さすぎて、ヴィルフリートの指の先端に申し訳程度にはまっただけだった。


「こんなにも華奢な指で、あの素晴らしい楽を奏でておられたのか」

 うっとりと琴爪を反対の手で撫でながら、深いため息をついた。


 あの静かな紅葉の湖で、彼女を一目みた瞬間から、ヴィルフリートは恋に落ちた。

その時、それまでの恋は全てかりそめだったと知った。

真実の恋の前では、それまでの何もかもが色あせてしまう。


 銀色のベールにおおわれていたため、顔を見ることは叶わなかった。

しかし、その流れるようなしとやかな所作は、ヴィルフリートの瞳に、しっかりと焼き付いている。

 そして、あの弦の音。

彼女の独特な弦のゆらぎと間は、ヴィルフリートの心をとらえて離さない。

共に演奏したとき、はじめてにもかかわらず、ずっと前から共に奏でていたような錯覚におちいった。

対岸という、離れた位置だったのにもかかわらず、その息づかいまで間近に感じることができた。

あの湖で、ヴィルフリートは、彼女と出会い、愛を語らい、そして離れ離れになった。

一曲の間という短い時間だったが、確かに二人は恋人同士だった。

ふたりだけの甘い一時を過ごしたのだ。

それは今まで経験したこともない、魂と魂のふれあいだった。


 レブアルがかなり警戒していることにも気づいていた。

もしかしたら、彼女は人ではないのかもしれないとも思ったが、それでも構わなかった。

彼女になら命をとられてもいい。

いや、いっそのこと、彼女に命を捧げてしまいたかった。


 恋とはこんなにも苦しいものなのだと、はじめて知った。

 あの日から、ヴィルフリートの心は完全に彼女のものになってしまった。

彼女の演奏、そして、たおやかな姿が、常にヴィルフリートの心をさいなむ。

 何を見ても、何を聞いても、彼女を思い出してしまう。

あの至福に満ちた一時を思い出す度に、ヴィルフリートの心は甘い疼きにうち震え、そして、あの一時が終わってしまったと気づき、胸が引き裂かれるような悲しみに打ちひしがれる。

あまりの苦しさに、心臓の鼓動が停止してしまうのではないかと思うほどだ。


 すぐにレブアルに彼女の身元を調べるように命じた。

しかし、なんの手がかりも得ることができなかった。

 考えられないことだ。

あの有能なレブアルが、何ひとつ、彼女に関する情報を見つけられないなど有り得ない。

 レブアルは魔術以外の分野でも、非常に優秀な男だ。

しっかりとした観察眼をもち、洞察力もあり機転もきく。

もし、レブアルが魔術師でなかったとしても、ヴィルフリートはレブアルを傍においただろう。

 その有能なレブアルが手ぶらで、すごすごと戻ってくるなど、考えられないことだった。

レブアルほどの者ならば、どんなに小さな手がかりでも、必ず見つけ出してくるはずなのだ。


 レブアルはは故意に彼女についての情報を隠している。

陳謝するレブアルを眺めながら、ヴィルフリートはそう確信した。

もしかしたら、レブアルは彼女のことをよく知っているのかもしれない。

なぜ彼女を隠すのだろうか。

ヴィルフリートには、その理由がわからない。

ただ、レブアルは個人的な感情でこのようなことをする人間ではないということだけは知っている。

なにか重大な秘密があり、そのために隠しているに違いない。


 無理に口を割らせることもできた。

だが、そんなことをすれば、レブアルとの信頼関係が崩れるのは確実だった。

一歩間違えれば、彼女の情報を得られるどころか、大切な家来を失ってしまうおそれがある。

 ヴィルフリートにとって、レブアルは最も信頼できる家来の一人なのだ。

レブアルを失うことは大きな痛手となる。

それに、彼女について何か知っているレブアルを手離すことは、彼女との唯一の繋がりを絶ってしまうことにもなるのだ。


 なんとしてでも、もう一度、彼女に会いたかった。

あの心震わす弦の調べを聴き、共に演奏したい。

そして、あの透き通るような澄んだ清らかな声で、名を呼んでほしい。

 しかし、なぜか無理に探してはいけない気がした。

無理をすればするほど、遠のいてしまう気がしてならなかった。

逆に、待っていれば、もう一度、彼女に会えるような予感がした。


 ヴィルフリートは考えた末に、レブアルを問いつめることをせずに、泳がせることに決めた。


 予感は的中した。

 ハーゲンの館で、三弦の音を聴いたとき、すぐに彼女だと分かった。

 楽器は違っても、あの揺らぎと間は、彼女独自のものだ。

しかし、秋の演奏とは全く違っていた。

毛だるい惰性のような生彩に欠けた調べは、彼女らしくなかった。

彼女は演奏を楽しんでいなかった。


 もう一度、あの秋の日のような、彼女の心からの演奏を聴きたい。

居ても立ってもいられなくなったヴィルフリートは、三弦の音に誘われるように廊下にでた。

 しかし、目の前に現れたのは、どぎつい衣装に身を包んだハーゲンだった。

娘が奏でているというハーゲンの言葉は、ヴィルフリートを落胆させた。

 彼女とハーゲンの娘――リディアとは似ても似つかぬ別人だ。

顔こそ見てはいないが、彼女の気品に満ち溢れた優雅さは、リディアのような垢抜けない、子どものように幼い娘とは大違いだった。

 ヴィルフリートはあまりにも彼女に恋い焦がれ、似ても似つかぬ他人を彼女と思い込んでしまっていた自分を情けなく思った。


 部屋に戻ったヴィルフリートは、流れてくる三弦の音をじっと聞いていた。

どうしてもリディアの手によるものとは思えなかった。

この、ヴィルフリートの心の奥を刺激する独特な揺らぎと間は、誰にもまねのできない微妙なものだ。

それに、リディアの長く紅い爪は、およそ楽を奏でる者の爪ではない。

やはり彼女の手によるものとしか考えられなかった。


 もし、いまここでヴィルフリートが笛を吹いたならば、彼女なら応えてくれるに違いない。

 あの紅葉の湖での彼女は、ヴィルフリートのものだった。

楽曲の中ではあったが、互いに求め合い、愛を語らったのだ。

あの恋は、ヴィルフリートにとっては真実の恋だったが、彼女にとっては演奏上のかりそめの恋だったのかもれない。

一時の戯れに過ぎなかったかもしれない。

 しかし、たとえかりそめだったとしても、確かにあの時、二人の心は寄り添いあった。

あの甘美な魂のふれあいを、彼女も感じたはずだ。


 ヴィルフリートは賭けてみることにした。

笛を出し、気だるい三弦の音を打ち破るような軽快な音をたてた。


 思った通りだった。

三弦は、すぐに全く違う音色を奏でだした。

胡蝶が獅子に戯れるように、三弦の音がヴィルフリートの笛の音に、付いては離れ、離れては付いてくる。

心揺さぶる絶妙の間は、彼女に以外の何物でもない。

ヴィルフリートは、再び至福のひと時を味わった。


 なぜ彼女がリディアの代わりに演奏しているのか、詳しい経緯はわからない。

しかし、それがハーゲンの企みによるものだということは明らかだった。

 国政に直接かかわっていないとはいえ、尊い身分のヴィルフリートに取り入りたがるものは沢山いた。

娘を差し出して、なんとかつながりを持とうとする者も多い。

ハーゲンもそんな一人に違いなかった。

明らかに、リディアにヴィルフリートの手がつくことを期待している。


 ハーゲンは金で身分を買い、のし上がってきた男だ。

身分を金で買った者をさげずむ風潮があるが、そこまでの資金を集め、根回しをして身分を手に入れるということは、並大抵の事ではない。

それをやってのけたハーゲンは、けっしてバカな男ではないはずだ。


 リディアはハーゲンの娘とは思えないくらい器量は良かったが、ハーゲンはそれだけでは望みが薄いと考えたのだろう。

確かに、ハーゲンの読みは当たっている。

見目麗しい女性など、ヴィルフリートは掃いて捨てるほど見てきた。

容姿だけでヴィルフリートの心を動かすことはできない。


 おそらく、ハーゲンはどこからかヴィルフリートが、音曲に入れ込んでいるという情報を仕入れてきたに違いない。

そして、ヴィルフリートの気を惹くため、優れた奏者にリディアの代わりに三弦を奏でさせた。

ヴィルフリートはそう読み解いた。


 その推理は当たった。

ヴィルフリートは、数日前から、周囲の者たちに、今日、神殿の庭に紫陽花を見にいく予定だと吹聴して回ったのだ。

狙い通り、その情報はハーゲンの耳に届いた。

そして、ヴィルフリートの思惑通りに事が運んだ。


 霧雨の中で、あの筝の調べを聴いたとき、ヴィルフリートは思わず駆け出しそうになった。

 彼女は、ヴィルフリートの笛の音をちゃんと覚えてくれたのだ。

あの紅葉の湖での共演を忘れていなかった。

だからこそ、三弦ではなく筝を選んだに違いない。

 琴の調べは、あの秋の日よりも、透明で切なく、離れてしまった誰かを恋い慕うような音色だった。

それの誰かとはヴィルフリートだ。

彼女はヴィルフリートを呼んでいる。


 すぐにも彼女の優雅で小さな身体を、この腕の中に捕らえ、きつく抱き締めたい衝動にに駆られた。

なんとかはやる気持ちを抑え、ヴィルフリートは琴の音をたよりに、ゆっくりと歩き出した。

慌ただしく近寄れば、彼女は姿を消してしまう気がしたからだ。


 池に架かる石橋の前に立ったとき、障子に映る、彼女のたおやかな姿が目に飛び込んできて、ヴィルフリートの胸は高鳴った。


 石橋を渡りはじめたとき、箏の音が少しだけ乱れた。

これ以上進めば彼女は逃げてしまうような気がしたヴィルフリートは、笛を取り出した。


 ヴィルフリートの笛は、いつもの高らかな澄んだ音にならず、少しくぐもってしまった。

その音は、彼女への想いが募りすぎたヴィルフリートの心そのものだった。

 切なく沈んだ筝の音が、笛の音に戸惑うように震えた。

ヴィルフリートは彼女への想いを込めて笛を吹き続ける。

笛の音に呼応するかのように、箏の音が弾けるような、それでいて、少し恥じらうような音色に変わった。


 彼女もヴィルフリートを心待ちにしていてくれたのだ。

そう感じたヴィルフリートは、天にも昇るような心待ちになったが、あまりにも彼女が愛おしすぎて、胸がしめつけられるように苦しくなり、笛の音は相変わらずくぐもったままだった。

そんなヴィルフリートの笛に、優しく甘やかな筝の音が寄り添う。


 雨脚が強まらなけば、いつまでも演奏していただろう。

しかし、無情な雷雨がヴィルフリートたちを襲った。 

 慌てて軒下に逃げ込んだときには、箏の調べては聞こえなくなっていた。


 ヴィルフリートの睨んだ通り、建物の中にはリディアがいた。

 やはり、彼女はリディアとつながりがあるのだと確信した。 


 ヴィルフリートはリディアの姿に目を見張った。

その涼やかな姿と、優しいラベンダーの香りは、ハーゲンの館での派手やかな装いと全く異なる雰囲気だったからだ。

 前回とは違う人間がコーディネートしているのは一目瞭然だった。

そして、それは、おそらく彼女に違いない。

 彼女は、美しい楽の音と、しっとりと艶のある所作だけでなく、素晴らしい感性の持ち主だったのだ。

非の打ち所のない彼女に、ヴィルフリートはめまいを起こしそうになった。


 知れば知るほど、彼女に惹かれていく。

彼女はヴィルフリートの理想そのものだ。

いや、理想を越えた女性だ。

もう、彼女以外の女性など要らない。


 リディアを眺めるふりをしながら、ヴィルフリートは、その背後にある、朝顔の描かれた屏風に目をとめた。

きっと、屏風の向こうに彼女が隠れているに違いない。


 ズドーンという、雷の落ちる大きな音が響いた。


 ヴィルフリートはどさくさに紛れて、屏風裏を覗こうとしたが、雷に怯えるリディアにすがりつかれてしまった。

躊躇したヴィルフリートの目の前で、誰かの黒々とした毛先が舞い上がる。

 

 彼女に違いない。

艶やかな黒髪に向かってヴィルフリートは手を伸ばそうとした。

しかし、つぎの瞬間、その姿は跡形もなくかき消えた。


 再び雷鳴が轟き、リディアがビクッと身を震わせた。

リディアを突き放すわけにもいかず、ヴィルフリートはリディアを抱き寄せる。


 もはや、屏風の向こうに彼女の姿がないことは分かりきっていた。

今さら急いでも、仕方がない。

それよりも、今はリディアに優しく接しておいた方が得策だった。

リディアがいれば、また再び彼女に会えるのだから。


 ヴィルフリートはリディアをなだめながら、女中と格闘しているレブアルに視線をうつした。

魔術の素養のないヴィルフリートでも、状況から、先ほど彼女が消えたのは魔術を使ったからに違いないと解っていた。

魔術師であるレブアルが気がつかないはずはない。


 やはり、レブアルも屏風に関心があるようだった。

女中を押しのけようともがきながらも、視線は屏風に集中していた。

 レブアルは女中から逃れると、雷鳴とともに屏風の裏に飛び込んでいった。

 ヴィルフリートは心の中で膝を打った。

やはり、レブアルは有能な男だったのだ。


 怯えきったリディアに優しく語りかけながらも、ヴィルフリートは、屏風の裏にいるレブアルに、意識を集中させていた。

屏風の影から姿を現したレブアルが、懐に手をやっている。

ヴィルフリートは、レブアルが、なにかを懐にしまっているのだと確信した。


 大手柄だった。

レブアルは、彼女の重要な手がかりを、ヴィルフリートの目の前で入手してくれたのだ。

今度ばかりはレブアルもとぼけることができない。


 ハーゲンの別邸の帰り際、催促すると、レブアルは素直にそれを差し出した。

ヴィルフリートは、彼女の残していった琴爪が入った小袋を、無事に手にすることができた。


 彼女の琴爪袋に残る香りは白檀だったが、ヴィルフリートの知っている白檀と少しだけ趣が違った。

爽やかでいて、まろやかな甘みが強いのだ。

その不思議な白檀の香りをうまく生かした香りは、あのたおやかな彼女に相応しい調香だ。

こんな心憎い香の配合をやってのける調香師は、ヨーディーバード以外にいない。

 ヴィルフリートはヨーディーバードを呼び出し、問い詰めることにした。


 真面目で正直者のヨーディーバードならば、レブアルよりも攻略しやすいはずだ。

多少、強く問い詰めても問題はない。

調香師との関係にひびが入っても、香の手配に支障が出るくらいしか影響がない。

 それに、ヨーディバードは根っからの職人気質だ。

こちらにあまり良い感情をいだいていなくても、仕事となれば、きっちりとこなす。

 少しくらい追い詰めても、不便は生じない。

ヴィルフリートは、彼女の素姓は簡単に解るとはずだと楽観していた。


 ところが、ヨーディーバードは、彼女の香について知らないと答えたのだ。

「はじめて聞く香だ」と返答しておきながら、調香を命じたら、「特別な白檀だ」とまるで知っているかのような言い訳をはじめた。

 ヨーディーバードのような、嘘をつき慣れない正直者の嘘を暴くのは赤子の手をひねるように容易たやすい。

齟齬そごを指摘するのは簡単だったが、開き直られてしまう可能性もあった。

そこで外堀を埋めるようにして、逃げ道を狭めながら問い詰めた。

しかし、ヨーディーバードは顔色を失いながら、「知らぬ存ぜぬ」で押し通した。


 なぜ、ヨーディーバードはあのように怯えていたのだろうか。

レブアルといい、ヨーディーバードといい、なぜあのように頑なに彼女について語ることを拒むのだろうか。

 ヴィルフリートは、その理由を知りたくてたまらなかったが、それ以上責めると、ヨーディーバードだけでなく、レブアルの警戒も強くなるおそれがあったので、仕方なく譲歩した。

 彼女の素姓を諦め、彼女の香を調香させることにした。

ヨーディーバードは必死に拒否したが、ヴィルフリートは、それ以上譲歩することはできなかった。


 すぐ目の前に彼女の姿があるのに、それを手にすることができないのだ。

このままでは、何も手にすることができないまま、時間の経過とともに琴爪袋の香りは消えていってしまう。


 彼女がこの世から消えていってしまうのではないか。

ヴィルフリートの心の中は、言い知れぬ焦燥感で荒れ狂っていた。


 どんなにヨーディーバードが拒否しても、絶対に調香をさせるつもりだった。

あのまま、ヨーディーバードが頑なに命令を拒んだら、おそらく手討ちにしていた。

それくらい、ヴィルフリートは理性を失っていた。

 幸い、ヨーディーバードは観念してくれた。


 今思うと、少しやりすぎた気はしないでもなかった。

しかし、あの時、本気で挑まなければ、ヨーディーバードは承諾しなかっただろう。


 あの、ヨーディーバードのことだ。

一旦約束すれば、必ずや、彼女の香を持参するだろう。

ヨーディーバードの職人魂は並大抵のものではない。

一度引き受けた仕事は、どんなことがあっても成し遂げてきたからこそ、王国一と謳われるまでになったのだ。


 ヴィルフリートは袋を顔に近づけ、うっとりとその香りを満喫する。


 特別な白檀。

クーラヴェルハイム公ヴィルフリートの名を出しても入手ができない白檀。

それは、王家――ヒュウゲンリッヒバリュア家、もしくはそれに準じる一族が独占しているということを意味している。

本来ならばヒュウゲンリッヒバリュア家の正統な後継者の血筋であるヴィルフリートが、王家の独占している香を知らないということはない。

もしあったとしても、それをヴィルフリートが知ることになんの不都合も生じないはずだ。

 あの白檀は王家以外の一族の独占するモノに違いない。


「魔術……」

 ヴィルフリートは、琴爪と袋を愛おしげに撫でながら、考えこむように視線を落とした。

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