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隕石とは流れ星の延長である

一応、初投稿になります。

キメラテックの旦那です。

よろしくお願いします。

ついてない___。

出かけた時に限って雨が降ったり、商店街のくじ引きでポケットティッシュしかもらえなかったり、

寝坊、ミス、失態。

そんなもの人生において大量にある。

そして皆口をそろえて言う「不幸の星の元に生まれた」と。

だがこの男、日向陽太(ひなたようた)はほんの少し、捻くれた不幸に見舞われるのだ。




「んで、今日はどうしたんだ?バイクとトラックの衝突事故でも見たか?」

同僚にくたびれた姿を笑われる、慣れっこだし知った仲というのもありそのまま受け流す。

「違うよ。駅前のコンビニに強盗が立てこもりしたせいで通行止めプラス周辺警戒で塞き止め」

ため息交じりに今日の遅刻原因を話す。そう、僕日向陽太は"そう言う"不幸に見舞われる。


小学生時代、初めての登校日に学校前で人身事故が起きたことで数日自宅待機。

中学生時代、修学旅行中に旅行先のホテルで一般客同士がトラブルを起こし殺人未遂事件の発生。

高校生時代、告白ドッキリ現場に遭遇、そのドッキリをネットに揚げられ一瞬自身も炎上しかける。

と、巻き込まれる不幸、しかも自分ではどうしようもないモノ___。

そんなものにほぼ毎日巻き込まれている。


「にしても本当にお前は不幸の星に生まれてる奴だな、よく今まで死ななかったってくらいだろ」

同僚の発言に少しモヤモヤを覚えながらも答える。

「まぁそうだね、死なない程度の幸運と死ねない程度の不幸。ってのが僕の人生なのかもしれない」

同僚から見ると遠い目をしながら話していたのか同情するような言葉を掛けられる。

「お、おうそうか。けどあれだな、よく占いとかで言ってる不幸と幸運のバランス?ってのがあればそのうちドでかい幸運でも起きるんじゃねぇのか?」

正直何度も聞いた言葉だが、同僚に言われるとどこか軽くなる。そう言う雰囲気があるのだろうか、はたまた僕がチョロいのか、そんなことを想像しつつ仕事を初める。



「あぁ、またやらかした」

夜21時、ようやく自宅付近の住宅街に脚が伸びる。

その帰路の中でぼそりと一言呟いてしまった、それもそうだ。

取引先に行こうと電車に乗ったら事故で遅延、乗り換えは線路の不備が発生して不可能。

バスにしたらその線路の整備によって車での移動者が増えたせいで渋滞になり遅刻。

ここまでの不幸の積み重ねがまさに本領発揮といったところだろうか。

今日も心身共に疲れたし帰ってすぐに寝ようと思ったが、通りに公園が見えた。

そういえば小さい頃によく遊んでいた公園だ、懐かしいなと思いながら素通りしようとしたが脚が止まった。


「すぅ、すぅ」

と高校生くらいの少女だろうか、短い髪だが二つ結びにし紫色のベレー帽をかぶっている。

髪色も薄紫で全身の服装も紫に統一され、月明りによく似あう少女だ。

「ってなんでこんな時間に公園に、しかも寝てるし」

一瞬見とれてしまったが己を取り戻す。いかんだろう、成人がJKをガン見は。

だが、夜一人外に公園でしかも寝ている女子。コレは事案では?声を掛けないことも大人としてダメなのでは?

そんな考えがグルグルと頭をめぐっていくと、ガサガサと公園の草むらが揺れた気がする。

「猫、か?」

と言葉をこぼしたと同時に草むらから何かが飛び出す。


ドロリとした肌に所々骨がむき出しになっている腕、目は陥没し眼球は見えずまさに

「ゾンビ!?」

答えを口に声をあげる。気づかれると思ったがゾンビはこちらに見向きもせず少女にゆっくり一歩一歩近づく。

何故少女に近づくのか、一番近いからか、それとも耳の器官が死んでいて目での情報だけしか拾えない?

いやそんなことよりも少女だ、助けなければと思い久しぶりに走り、少女の腕を掴む。

少女は一瞬寝起きで目を何度か瞬きさせると

「えっ誰っ!へ?ゾンビ!?」

自分と似たような反応をするが驚いている暇はない。

「逃げよう!」

少女を引っ張り逃げ出す。


走っていると後ろから水っぽい足音も聞こえ振り向くとあのゾンビが追いかけてきている。しかも結構素早い、追いつかれそうになる。

まだ逃げなければ、そう思い前を向き、酸素をもっと入れなければと上を向く。


____星が流れた。

いや、普通の流れ星と思ったが違う。

何個も、流星群なんて可愛いかもしれない量が空に光っていた。

しかもなんだか近い。いや、近づいてこちらに振ってきている。もう目前だ

「は。」

不幸だ不幸だとは思っていたがここまでとは思ったことはなかった。

ゾンビに襲われて、女の子を救えるのかと思ったら隕石にぶつかって生涯を終えるとは。

走馬灯を流したかったが碌な記憶がないからもう視界が白んでいく。

まだ意識がある、死とは長く感じるのかと思い目を開けてみると、

アスファルトを砕き、目の前に長刀が降っていた。

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