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ゴーストバスターズ  作者: そら
第一章 ようこそ、地獄へ
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24話 切実な想い

「え……?」


 口から漏れた出たのは、もはや言葉とも呼べない空虚くうきょな声だった。


 反町先輩の言葉の意味自体は理解できた。だが、脳がそれを受け入れることを拒絶していた。知りたくない。認めたくない。


 そんな本能的な拒否感が、必死に理解を押しとどめている。


「理解できなかった? じゃあ、別の言い方をしましょうか」


 反町先輩は、呆然と固まる私の返事を待つことなく、次いで出た。


「神崎さんは、雫ちゃんのようにはなれない。なれるわけがない。なれるはずもない。だから、雫ちゃんに憧れるのをやめて欲しいの、分かった?」


 冷徹に。冷酷に。そして、どこまでも非情に。


 反町先輩は、残酷な言葉を淡々と並べていく。


 同じ意味の言葉を重ねるたび、その願い――いや、意志の強さが骨の髄まで伝わってきた。


 私に雫さんへの憧れを捨てさせたい。そのためなら容赦なく心をえぐることもいとわないのだと。


 胸が痛んだ。


 まるで鋭い刃で心臓を何度も刺されているような痛みが全身を襲う。


「どうして……そんな、酷いことを……?」


「酷い? それは違うよ。私は神崎さんのために言ってるんだよ?」


「私の、ため……?」


 意味が分からなかった。


 どこをどう解釈すれば私のための言葉になるのか、気遣う言葉になるのか、わからなかった。


 私からしたら、ただ無慈悲な言葉を投げつけられただけに過ぎない。

  

「神崎さんが雫ちゃんに憧れたように、私も憧れたんだよ。だからこそ、私は雫ちゃんのパートナーになった」


 反町先輩は、目を瞑り、自分の過去を脳裏で浮かべてながら訥々《とつとつ》と語り始めた。

 

 その話し方は、我が子に絵本を読み聞かせるような母親のような語り口調のようで、私は、先ほどまで抱いていた疑問さえ忘れ、その話に耳を傾ける。


 「一番近くで雫ちゃんの戦いを見て、その技術や考え方を少しでも自分のものにしようとした。雫ちゃんから直接指導だって受けた」


 そこで反町先輩は、小さく微笑む。だけど、その笑みはどこかはかなく、悲しげだった。


「最初は、本当に嬉しかったんだよ。努力した分だけ成長している実感があったし、少しずつ憧れに近づいている気がしたから。このまま頑張り続ければ、私もいつか雫ちゃんみたいになれるんじゃないかって。憧れた背中に追いつけるんじゃないかって。本気でそう信じてた」


 そこで反町先輩は言葉を切り、ゆっくりと瞼を開いた。 視線の先にいる私を見つめながら、小さく首を横に振る。

 

「――でも、それは私の思い違いだった……」


 そのため息交じりの声音は諦めにも似た苦みが滲んでいた。


「雫ちゃんの成長速度は私の想像をはるかに超えていた。私が必死になってようやく一歩前へ進む頃に、雫ちゃんは二歩も三歩も先へ進んでる。私がその一歩につぎ込んだ、積み重ねた努力も、費やした時間も、磨き上げた研鑽も、全てあざ笑うみたいにね」


 机の上で組まれた手に、ぎゅっと力がこもる。


「私はそれを日に日に実感して、気づいたら、憧れは絶望に変わっていた。辛かった。苦しかった。生きている実感さえ薄れていって……ずっと出口の見えない暗闇の中を、彷徨さまよっているような気分だった」


 その声は決して大きくない。けれど、だからこそ痛いほど胸に響いた。


 憧れが希望ではなく絶望へ変わる――。


 私も雫さんとの圧倒的な力の差を前に絶望を味わった。


 だけど、反町先輩と臼井先輩に至っては、憧れの相手とパートナーになり、その背中を誰よりも近くで見続けてきた。

 

 だからこそ、その差の隔絶かくぜつを嫌と言うほど思い知らされたはずだ。


 私が味わった絶望など比べ物にならないくらいに。


「絶望に打ちひしがれた私は、約二か月の末、雫ちゃんにパートナー解消を持ちかけた。雫ちゃんは、食い下がったけど、最終的には、首を縦に振ってくれたわ……そして、はーちゃんも私と同じだった。雫ちゃんに憧れて、そして……私と同じ末路を辿った」


 反町先輩も臼井先輩も、私と同様に雫さんに憧れを抱いていたことを告白してくれた。


 うすうすは感じていた。

 

 それは、昨日の任務の時に、二人の振るった刃にある。どちらの刃にも、どこか雫さんの面影おもかげがあった。


 それはきっと、二人がかつて雫さんへ抱いていた憧れの証だったのだろう。

 

「二度も、自分への憧れに裏切られた雫ちゃんはね、深い憎悪の下、それを潰すために、ある、一つのもよおしを行うことにした。それが――」


 反町先輩は、一つという言葉と共に人差し指をぴんっと突き立てた。そして、ゆっくりと息を吸って、言った。


「パートナー選抜」


「なっ!?」


 私はその事実に思わず声が裏返る。


 まさか、あの催しの裏に、そんな目的があったなんて、けれど同時に、その言葉は私の中に妙な納得感も生み出していた。


 ――だからだったのか。


 脳裏に、雫さんとの戦いがよみがえる。


 雫さんは試合中、執拗しつように私の憧れについて問い続けていた。どうしてそこまで憧れにこだわるのか。当時は分からなかったけど、


 もし反町先輩の言うことが本当なら、すべての説明がつく。


 思えば、雫さんは戦う前に、「やっぱり、光ちゃんも来たのね」と、まるで私がはなから、パートナー選抜に出ることを予期、いや、半ば確信していたかのような発言だった。 


 けれど当然だ。


 私は入学初日に、自分が雫さんへ憧れていることを打ち明けている。憧れを抱く者を集め、その憧れごと打ち砕くための催し。

 

 それがパートナー選抜だったのなら、私が現れることなど予想できていたはずだ。


「あの開催に至った根本的な原因は、私とはーちゃんにある。去年、あの催しを私とはーちゃんは見ていた。その光景は悲惨極まるもので、雫ちゃんはただひたすらに憧れを潰すための殺戮さつりくマシンと化し、挑戦者を圧倒的な実力で、次々と絶望へと突き落としていった」


 反町先輩は、その凄惨そうさんな悲劇を招いた自身を悔やむように、奥歯を噛み締めた。


 反町先輩と臼井先輩はその光景を見て、どんな想いを抱いたのか、私にはわからない。


 だけど、想像に絶するような、深い罪悪感、後悔、悔やみ、苦しみ、辛さ、痛みを味わったに違いない。

 

「私は雫ちゃんと、雫ちゃんに憧れる人たちに物凄い罪悪感を覚えた。正直、耐えられなくて、観戦席から逃げ出そうとも考えた。でも、これは神様から与えられた罰なんだと思って、私は、最後まで見届けることにしたの」


 反町先輩は湯呑を手に取り、一口だけお茶を含んだ。


 静かに喉を潤したあとも、湯呑を両手で包み込んだまま、あの日の記憶が映っているかの如く、視線を湯呑の水面へと落とす。


「けれど、その途中だった。一人、この光景から目を背けるように会場を飛び出していく子を見かけたの。気になって後を追いかけたら、その子は会場のすぐそばにあるベンチで『私のせいで、ごめんなさい』と何度も謝罪を繰り返していて、泣いていた」


 反町先輩は視線を左の方へ向ける。私もそれにつられて、視線を反町先輩と同じ方向へと持っていく。

 その視線の先には、反町先輩と臼井先輩のツーショット写真。


「――それが、はーちゃんとの出会いだった」


 その声色はいつくしみで溢れていた。


「はーちゃんも私と同じ、あの光景を生んだのは自分のせいだとそう思い、最後まで見届けようとしていたらしく、結局は、罪悪感に耐えきれずに、逃避行動に移してしまった、と私は、はーちゃんから話を聞いた」

 

 反町先輩はそう言って、正面に向き直る。


「だから私は思ったの。同じ罪を背負う者同士なら、その重荷を分け合えるんじゃないかって。一人では抱えきれないなら、二人で抱えればいい。そう思って、はーちゃんにパートナーを持ちかけた。そして、はーちゃんはそれを承諾しょうだくし、私たちは同じ罪で結ばれた。その後、私たちは観戦席に戻り、全てを耐えて、パートナー選抜を見届けた。皮肉なことに、この時を経て、私たちのキズナは強固なものになり、いつしか、学院で一番のコンビネーションと言われるまでになった」


 二人のコンビネーションは、目を見張るものがあるのは、昨日の任務で理解していた。

 互いに言葉を交わさずとも、阿吽あうんの呼吸でゴーストを討伐する姿は芸術のように美しく、私も思わず目を奪われた。


「そして、また、今年も同じくパートナー選抜が開催された。雫ちゃんに憧れてここに入学する子がいるだろうと予想はしていたから、驚きはなかった。だけど、想像以上に憧れてる子がいたことは驚きを隠せなかったけどね」


 それは、私も驚いた。


 あの五十を超える長蛇の列。


 そのほぼ全員が雫さんに憧れを抱いていたことに、雫さんの魅力さが数値的に表れていた。


 もちろん、私もその一人に含まれているが……


「もう一度、あの辛さを味わうのは耐え難いものがあった。それでも、罪を背負うと決めた私たちは、パートナー選抜の会場へ向かった。昨年と同じく、目を覆いたくなるような光景だったけれど……()は何とか耐え切れた」


「わた、しは……?」


 反町先輩の言葉に引っ掛かりを覚えた私は、考えるより先に、口から零れた。


「そう。はーちゃんは耐えきれなかった。"ある人"を境に、ね」


 そう言って、反町先輩はゆっくりと私に眼差しを向ける。


 まるで、その"ある人"を示すかのように。


「あなたよ。神崎さん」


「!?」


 名指しをされた私はきゅっと喉を引きつらせる。心臓がドクンッ! と大きく跳ね、その直後に鋭い痛みが胸を襲う。


「あなたは雫ちゃんの圧倒的な実力差の前で、憧れを打ち砕かれた。そこまで、他の人たちとは何ら変わらない。だけど、神崎さんは他の人よりも憧れが強かったようで、唯一、あなただけ、発狂した」


 発狂。


 私がその言葉を聞いたのは、朝倉先生からだった。


 私は前の人たちの試合を見ていなかったし、絶望に染まった瞳だけを見て、きっと私を含めた全員が同じような反応を示したのだと思っていた。


「……あの絶望的な叫びは、はーちゃんじゃなくても聞いていて辛かった。もちろん私だって苦しかった。でも、はーちゃんは耐えられなかった。泣きながら私に抱きついて、何度も『ごめんなさい』って……自分を責め続けていたの」


 反町先輩の瞳は痛々しいほど揺れていた。


 まるで今この瞬間も、あの日の光景から逃れられていないかのように。


 そんな表情を見れば分かる。


 私はきっと、自分が思っている以上に惨めで、無惨な姿を晒していたのだ。それも、臼井先輩が自責の念に駆られてしまうほどに。


「雫ちゃんも、あなたのその姿を見て、いつもより目に見えて苦痛に表情を歪めていた」


「いつも、より……? どうして、雫さんが苦痛そうな表情を? あれだけ憎悪を宿していたなら、むしろ、本望では?」


 雫さんは憧れという感情に、底知れないほど深い憎悪を抱いている。それは、背筋が凍るほどに。


 だからこそ、憧れを壊せば、少しは心のもやも晴れるのだと思っていた。


 なのに反町先輩の言葉では、雫さんはいつも苦痛に表情を歪めながら、人の憧れを壊していることになる。


 その矛盾が、どうしても理解できなかった。 


「雫ちゃんの本心までは、私にも分からない。でも――苦しそうな顔をするってことは、少なくとも本人だって、人の憧れを壊すことを心の底から望んでいるわけじゃないんだと思う」

 

 その声色はどこか悲しげで、それでいて、雫さんを案じているようだった。


「昔話が過ぎたね。私の思いはただ一つ。雫ちゃんを、はーちゃんを……これ以上、苦痛を味わわせたくない。ただそれだけ」


 揺れる瞳が真っ直ぐ私を射抜く。


 そこには何もかもを背負うという真摯しんしな覚悟の輝きだけがあった。


「きっと、近いうちに雫ちゃんからあなたにアプローチを仕掛けてくる。今度こそ本気で、あなたの憧れを壊しに。私とはーちゃんは、それを見届ける覚悟を決めてる。罪を背負うと決めたから。でもね……でも、もし、神崎さんがまた絶望したら……」


 反町先輩は、痛々しく、苦悶に満ちたように、唇をかみしめる。反町先輩は私が絶望した状況を想像し、その光景を見たかのように。


「だから、お願い、神崎さん。憧れを諦めて! どうか、これ以上の苦しみを二人に味わせるのをやめて! ただ……それだけなの……!」


 その姿に息を呑む。


 反町先輩ほどの人が、ここまで必死になっている。それだけで、どれほど切実な願いなのか理解できた。


「昨日の任務で神崎さんが私の戦う姿を見て、ひょっとしたら、気が変わってくれるんじゃないかって、私に憧れを抱いてくれるんじゃないかって、淡い期待を抱いてた。神崎さんにカッコいいところを見せて、いつもより気合を入れて、任務に臨んだ。でも、どんなに頑張っても、無理だった。私に出来ることは、こんな酷い手段を移行することだけ。それでも、二人の苦しみを解放できるなら、私は、いとわない。それに、最初に言った通り、これは神崎さんのためでもあるの」


 あの脅し文句は建前で、真意は私に憧れを捨てさせ、二人を苦しみから解放することだと思っていた。


 今まで聞かされた反町先輩の話を踏まえれば、そう考えるのが自然だった。


 だけど――


「あれは、私に憧れを捨てさせるための建前では、ないんですか?」


 流石に処理しきれる情報量が怒涛どとうで、感情もぐちゃぐちゃで、冷静に物事の判断を下す思考回路が正常に働かない。

 

 もし、私に落ち着きがあったら答えにたどり着けたかもしれないけど、今の私じゃ、絶対に無理だった。


「まあ、一番の目的としては、神崎さんが言ったことなんだけど、その別の目的として、神崎さんのためってのもほんと。私が二か月間、雫ちゃんとパートナーになったことを、さっき伝えたよね」


「はい」


「そこで、一つ。想像してみて欲しいことがあるの」


 反町先輩は先生のような口調でそう言いながら、右人差し指を一本、天に向かって突き出す。


「想像してほしい、こと?」


「そう。神崎さんが雫ちゃんとパートナーになったときのことを……目を瞑って、頭の中で思い浮かべてみて」


 反町先輩の指示に従い、私は雫さんとパートナーになったときのことを思い浮かべる。


 雫さんとパートナーになり、憧れに一段と近づいたことを喜ぶ私。


 任務の時、ゴーストと戦う雫さんの姿を横目で追う私。


 そして、その動きを少しでも自分のものにしようと、何度も反復練習を重ねる私。


 反町先輩がそうであったように、(想像だからできる)雫さんに指導を受ける私。師匠にも鍛錬をつけてもらい、ただひたすら強さを求める私。


 血の滲むような努力の末、確かな強さを得た私。


『少しは近づけたかもしれない』――んな淡い期待を抱く私。


 ――そして、


 その横で、三歩以上も前に歩く雫さんに――


 










 絶望する私。

 

 






「っ!? ぐ……! はあ、はあ、はあ」


 私は雫さんとパートナーになり、絶望する自分の姿を思い浮かべて、胸が苦しくなる。過呼吸になる。


「わかった? 雫ちゃんとパートナーになったときの自分の末路が。背中を追いかけど、追いつけない、ジレンマが。雫ちゃんとの実力の差が開いていくの、毎日、毎日、実感する絶望が。想像だけでその苦しさなら、それが現実で起こったとき、それ以上の、苦しみが神崎さんに襲うよ。私がそうだったようにね」


 反町先輩の”私のため”と言う意味を理解した。骨の髄まで、体の隅々まで……


 理解した。


 反町先輩は、臼井先輩は、その苦しみを味わってきたのだ。


 毎日。


 毎日。


 毎日。


 縮まることのない距離を。


 埋まることのない隔たりを。


 追いかけても追いかけても、遠ざかる背中を。


 どれだけ努力しても。


 どれだけ血を吐くような鍛錬を積んでも。


 どれだけ強くなっても。


 届かない。


 追いつけない。


 並べない。


 昨日より強くなったはずなのに、その人はそれ以上に強くなっている。


 一歩進めば、相手は三歩進む。


 二歩進めば、相手は五歩進む。


 必死に手を伸ばしても、その指先は永遠に届かない。


 差は縮まらない。


 むしろ、開いていく。


 毎日。


 毎日。


 毎日。


 その現実を突きつけられる。


 それは――


 地獄だ。


 希望を抱くたびに打ち砕かれる地獄。


 努力するほど惨めになる地獄。


 憧れれば憧れるほど、自分の無力さを思い知らされる地獄。


 地獄、地獄、地獄、地獄、地獄、地獄、地獄、地獄、地獄、地獄、地獄、地獄。



 それゆえ。


 




 ――絶望的だ。


 



 雫さんとパートナーになれば、この地獄の苦しみを毎日、毎日、味わなければならない。

 

 自分はその苦しみに耐えられるのか? 


 自分はその辛さに耐えられるのか?


 自分はその痛みに耐えられるのか?


 自分は、




 ――その先に待つ絶望に耐えられるのか?



 分からなかった。分かるわけなかった。分かるはずもなかった。


 だって、私は雫さんとパートナーになった事がないんだから。当然だ。理解出来ようもない。


 反町先輩は、雫さんとパートナーになったら、絶望的な毎日を送ることになると、だから、私のために、と言ってるのだと、理解した。

 

 想像しただけで胸が押しつぶされそうになる。それが現実になったら……


「っ……」


 気づけば、喉が鳴っていた。


 無意識に唾を飲み込む。


 想像の中ですら息苦しいのに、現実はどれほど残酷なのだろう。


 「……期間は、雫ちゃんが神崎さんにアプローチを仕掛けるまで。その時に、雫ちゃんに答えを聞かせてあげてね」


 反町先輩は静かな声で続ける。


「私にできることは、ここまでだから。答えを強制するのは私には出来ない。こればかりは神崎さんに託すしかないんだけど……」


 そこで一度言葉を切り、小さく息を吐いた。


「でも、私の願いを言うなら諦めてほしい。――あなたのために。雫ちゃんのために。そして、はーちゃんのために、ね」


 反町先輩はその言葉を最後に、これ以上の話すことは無いと言わんばかりに、もうとっくに冷めきった湯呑に口を付けたのであった。

物語を書くのって難しすぎる……

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