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ゆるゆる株式投資物語ー配当と優待が人生を少しだけ変える  作者: 稲毛塔名
大学生編

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13/30

第12.5話 美玲の小さな一歩

※本話は【美玲視点】の回です

私は、せっかくの休日に楔に会いに行くこともなく、

部屋で一人、モヤモヤしていた。


どうしよう。

楔に「私、変わるから」なんて言っちゃったけど、

肝心の中身が、まったく浮かんでこない。


――変わりたい。

でも、どう変わればいいのかが分からない。


……図書館に行こう。

神流学園なら、休日でも無料開放している。


──────────────────


そう思い立って、私は外に出た。


図書館の中は、静かだった。

平日よりも人が少なくて、

余計に自分の足音が響く気がする。


私は棚の前に立ち、背表紙を眺めた。


「株とは何か?」

「株でお金が儲かる方法」

「株の研究をする上で欠かせないこと」


……多すぎる。


どれを取ればいいのか、まったく分からない。

タイトルだけで、もう頭がいっぱいになる。


──────────────────


私は一度、図書館の外に出た。


「こういう時は……甘いものだよね」


売店で、よくあるチョコレート菓子を買って、

ベンチに腰を下ろす。


甘さが、少しだけ頭を落ち着かせてくれた。


――落ち着いて考えよう。


楔がいつも見ているのは、

難しいグラフとか、数字の羅列だけじゃなかった。


まずは――

どんな会社があるのか。

そして、どんな優待があるのか。


やっぱり、そこからだよね。


──────────────────


私はもう一度、図書館に戻った。


「食品関係」

「飲食店の株主優待特集」


ページを開くと、

見覚えのあるお菓子メーカーの名前が並んでいた。


……そうだ。


昔、楔も株ができない頃、

こうやって株主優待を眺めてばかりいたっけ。


儲けるとか、難しい理屈とかじゃなくて。

「これ、いいな」って言いながら。


──────────────────


私の株の勉強は、まだ始まったばかりだ。


でも――

立ち止まっているだけだった私が、

スタートラインに立てた気はした。


少なくとも、

「何も知らないまま」では、もういたくない。


私は、そう思った。

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