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祓い屋としての宿命



皆、神妙な面持ちで静かに父さんの話に

耳を傾ける。


怪異とは妖とは違い

人間の負の感情から生まれた知能のない

生命体で本能のままに人間を襲う。

稀に妖も狙うが、大抵は

妖に返り討ちにされて終わりだ。

妖はそれほど強大な力を持っている。

古くから生きている妖は人間を食べ物と

認識している個体もいるため厄介だ。


「父さんはその原因がわかってるんだろう?」


空気を読まない俺の発言に六花がギョッとしたような

表情を浮かべている様がありありと浮かんでくる。

後で怒られるだろうが、父さんは俺の父親だ。

口をきいて何が悪い。


父さんは俺に視線を向けた後スウッと息を吸い、

何かを思うように目を瞑った。


「……あぁ」


「もしかして、大妖怪が彼岸の怪異を扇動して……」


「夜月」


父さんは厳しさを含んだ声を俺に向ける。

その鋭い眼光の底に、覚悟がにじんでいた。


思わず唾を飲み込むと、

父さんは口を開く。


「原因はお前の幼馴染にある」


え?


「幼馴染?」


まさか。

心臓が早鐘を打つ。

そんな、そんなことあるはずがない。

冷や汗が頰を伝う。


「大妖怪、玉藻前(たまものまえ)と人間の間に生まれたあの子を巡って怪異らが諍いを起こしている。

もうあの子も18、食べ頃に

なるのを狙っていたのだろう。

あの子を消さない限り、この世界に平和は訪れない」


その言葉が俺の胸に重くのしかかった。



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