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油断
そう呟いたわたしに安心したように
ホッと息を漏らした夜月は
「ああ」と優しい微笑みを見せた。
「もう、ヤツは動くことすらできないだろう。
刀が折られた時はどうしようかと思ったが……」
「はぁ……良かったぁぁぁっ」
安心して一気に力が抜けた。
よろけてしまい夜月が支えてくれる。
「大丈夫か?」
「うん、大丈……あれ?
なんか体に力が入らないかも」
「さっきの戦いで妖力を使いすぎたのかもしれないな。
負担をかけてしまった」
申し訳なさそうに眉尻を下げる夜月にわたしは彼を
安心させるようににこりと笑う。
「ううん。夜月のせいじゃないよ。
夜月はわたしを守ってくれたじゃん。ありがとうね」
彼は柔らかな表情になり、わたしを抱きしめる。
「とにかく、華恋が無事で良かったよ」
その優しさと温もりに胸がキュンと音を立てる。
ドキドキしながらわたしも夜月の背中に腕を回した。
その時。
見覚えのある三つ目がわたし達に向かって
手を伸ばしていた。




