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愛を貫く



涙が頬を伝い流れ落ちてゆく。


「わたしのせいで、此岸に怪異が溢れてる……」


「華恋……」


わたしはみんなに不幸をもたらしてしまう。

心配そうな目でわたしを見つめる夜月、

みんなのために苦渋の決断を下したおじさん……。


ううん。

2人だけじゃない。

わたしが生きていることでわたしの周りの人達が

危険に晒されるんだ。


親友が怪異に襲われている

光景が脳裏をよぎりゾッとした。


わたしが、生きてたら、みんなが。


だから、

わたしに死ねっていうの?


さっきまで、どうやって呼吸してたっけ。



「華恋!!」


ぬくもりが体を包み込みわたしは目を見開いた。


「大丈夫だ、華恋。

必ず、俺が何とかしてみせる!

俺が華恋を誰にも殺させやしない!

たとえ、世界が滅ぶとしても俺は華恋を選ぶ」


その安心させるような笑顔にさっきまで

真っ暗だった視界に光が差し込んだ。


「夜月……本当に?」


「ああ」


「……でも、でもっ!!やっぱりダメだよ


わたしが生きているだけで

みんなが死んじゃうかもしれないなんて

耐えられない。」


「逃げよう。遠くまで」


夜月の言葉が静かな夜に響いた。


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