残念な真実
突然、首を絞められているかのような圧迫感に包まれ踠きながら目を覚ました。
何とか首を圧迫していたものから逃れると、
そこには、わたしのよく知る人物がいた。
剣を鞘から取り出し、
わたしに向かって構えているのは
小さい頃は怖いと思っていた鋭い瞳が
印象的な夜月のお父さん。
「おじさん……?」
どうして。
掠れた声で絞り出すと彼は「やはり今の儂では
すぐにトドメを刺せぬ……」と呟き、
わたしを見据えた。
……どういうこと?
なんで、おじさんがわたしの部屋に……。
「すまない。幼い頃からよく知るお前を殺すなど
したくはなかった。だが……お前がいる限り
怪異は湧くばかり。大人しく死んでくれ」
おじさんは頬に一筋の涙を浮かべ、
刀を構えたまま微動だにしない。
「……死んでくれ?
わたしがいると怪異が湧く……?
それって一体……」
おじさんの刀に炎が纏い、わたしに襲いかかる。
……殺される!!!
そう思った瞬間、よく知る香りがふわりと
降り立ち、キンッと音がした。
気づくとおじさんは煙が上がる刀を手に遠くに立ち
忌々しげに攻撃を跳ね返した人物を見つめていた。
刀を振った態勢のまま黒髪の少年は振り向く。
「華恋!!無事か!!」
その声を聞いた瞬間、
張り詰めていた気持ちが緩んで
涙が溢れた。
「夜月!!」
夜月はぎゅっとわたしを抱きしめる。
「無事で良かった……」
「夜月、何のつもりだ」




