ムカシムカシ
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昔々、この美しい世界。「エブン」に平和な小国がありました。その国では、王が民と親しく好かれていました。民と指導者の関係が良好なその国はどんどん経済が発展、そして小国ながら世界でもトップクラスの農業技術と経済で世界から羨ましがられる国となりました。そんな国を妬む国がありました。世界で最も高貴であると自負する、創世神によって生み出されたその国の国王は自国よりも上の国を認められず神敵として攻撃を開始しました。大国に勝利するだけの戦力がその小国にあるわけもなく抵抗虚しく籠城するしかなくなってしまいました。その小国の国王は愛民家でした。兵役もなく、自由にしていたため戦力が足りなかったためです。しかし、その国は兵力はなくとも技術力に基づく防御力が高く自給自足できたため籠城に終わりはなく痺れを切らした大国の王は誇りのために控えていた戦術を取りました。それは裏から刺すこと。つまり暗殺です。更に大国の王は残酷にも小国の王が最も悲しみ辛い思いをする方法を取りました。それは愛する者達を殺すことです。大国の王は小国の王の生命よりも大切な息子、娘、そして妻を皆殺しにさせました。大国の王はこれによって小国の王が激昂し籠城を解かせ正面から攻撃させ勝利し、他国に見せつけることが狙いでした。しかしそうはなりませんでした。余りに酷いことをした大国に小国の王は禁忌の力が顕現してしまいました。それは怒りに応じて凄まじい力を得るものでした。その力に飲み込まれ意識すら失った小国の王はもはや人の領域を超えていました。そして大国をたった一人で完全に焦土と化し大国の国王を痛ぶり弄び嬲り殺し、それでも止まらなかった怒りは自国を勝手に神敵にした大国を止めなかった創世神へと向き世界中の教会を破壊、その後神の世界天界の神すら殺し元創世神であり世界で最も強い存在たる神帝すらも殺した。そして意識を取り戻した小国の王は己の罪の意識に苛まれ己を罰するために凄まじく大きな穴を掘りそこに全ての殺した人々と自分自身の墓を作り自決した。そこに、いつしか小国の王の遺体から漏れ出た魔力によってダンジョンが生成された。その最奥にある墓に刺さる剣こそがかの小国の王の成れの果て。その剣の名は……
プロローグみたいなものです