06_俺らの物語は今から始まる
俺は『シソ』に全員を集めるように頼んだ。
そして『サンショウ』と『ゴマ』に嘘の作戦を話した。
罪悪感はなかった。
まだ夢の中だと思っていたのかもしれない。
ちなみに『チンピ』と『オタネ』には商人のフリをしてもらい、既に〈日の国〉の城に入ってもらった。
まだ〈火の国〉の侵攻のことを知らなかったようで警備が甘かったのだ。
(よく入れたよなまじで)
ついに実行の日がやってきた。
〈火の国〉は道中にあるいくつかの城を陥落させながら侵攻してきた。
少しは減って兵の数は4万人前後にはなっていた。
だが〈日の国〉は侵攻の存在を全く知らなかったためか、城に集められた人数は民を含めてわずか2万であった。
日向「2倍以上もの差がついてんのに〈火の国〉に加勢するのは心が痛むなあ」
シソ「仲間を殺す作戦を考えたやつが何言ってんのよ」
〈火の国〉は城の周りを囲うように布陣についた。
城門が東と西にあるせいか明らかにそこ二つに兵が集中している。
そして南には堀があり、兵は少なかった。
俺たちは今いる場所から一番近い東の指揮する指揮官に会いに行くことにした。
シソ「大丈夫かな?」
サンショウ「大丈夫だって! 俺が守ってやるし、な?」
シソ「ありがとう! 頼りにしてるね」
(おいおいまじかよこいつ。今から殺すんだぞ)
〈火〉兵士A「ちょっと待て、なんだお前ら」
日向「俺たちは同盟国〈金の国〉のものだ」
〈火〉兵士A「は? 今〈金の国〉とは対抗関係にあるんだぞ?」
日向「ちょっと待てちょっと待て。話が伝わってないのか?」
〈火〉兵士A「ちょっと待ってろ。指揮官を連れてくる」
日向「あ、トイレ行きたいんでちょっとそこの森にしてきていいですかー?」
〈火〉兵士A「誰かついていってやってくれ」
日向「トイレまで付き合わせちゃってすみませんね」
〈火〉兵士B「〈金の国〉が味方についたら、相当戦いが楽になるからな」
日向「〈火の国〉の目的は一体なんなんですか?」
〈火〉兵士B「恐らくだが物資の調達だろうな」
(なるほど、だから侵攻が早いのか)
日向「トイレットペーパーあります?」
〈火〉兵士B「あるわけねえだろ」
日向「ですよねー」
日向「すみません。さようなら」
――グサッ




