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38_戦闘前の静けさ

 敵が包囲を解き始めた瞬間に、日向たちは敵に突っ込んでいく。

だが敵は日向たちを狙う気は一切ないようだ。


日向「本当に何が起こってんだよ」


――少し前の〈土の国〉指揮陣


バンショウ「〈月の国〉が攻めてきた? ということはもう〈月の国〉の城は落ちたということか?」

〈月〉兵士「ここより西に位置する3つの城を落とした敵が『〈月の国〉の中で2番目に強い』と言っていたので間違いないかと」

〈月〉指揮官「それなら急いで包囲を解くべきです。人数は少ないかも知れませんが横から挟み撃ちされたら、私たちは間違いなくやられてしまう」

バンショウ「そうだな。あの〈火木土〉同盟軍の攻撃を搔い潜って逃げてきた猛者たちだ。油断しない方がいいのかもしれない」


バンショウに状況を伝えた〈月の国〉兵士は、セキたちが〈月の国〉に向かっていることを知らなかった。

そのためこっちに来る可能性を考慮し、早めに撤退し、〈火木土〉同盟軍に合流することにしたのだ。


――日向たちはそのまま包囲を抜けた。


日向「こんなに簡単に抜けれていいのか?」

ビャクキョウ「もしかしたらもう終わってしまったのかもしれないぞ」

日向「え?」

ビャクキョウ「包囲を解いたのは〈月の国〉が落ちたからってのが一番可能性が高そうじゃねえか?」


セキもバンショウもビャクキョウも全員今〈月の国〉がどうなっているのかは知らない。

だが3組とも共通して、〈月の国〉に向かっているのだ。



これから日向史上最大の戦が始まるのかもしれない。

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