表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/47

20話 デビナ視点(2)。


 20話 デビナ視点(2)。


 家を出たところで、フード野郎に襲われた。

 なんだか、面白そうだったので、

 あたしは、肩にかついでいた『ウロス』を、


「アズライル、ちょっとあずけるぜ!」


 そう言って、投げ渡してから、

 フード野郎の攻撃と向き合う。


 単純な直線状ちょくせんじょうの攻撃。

 あたしは、サクっとよけてから、

 フード野郎の顔面に、軽めのジャブを入れてやった。



「ぐぁあああっ!!」



 すげぇ軽めにいれたのだが、

 フード野郎は余裕で吹っ飛ぶ。


 あのフード野郎の存在値は350ぐらい。

 まあ、弱くはねぇが、あたしの敵じゃねぇ。



「……ぐっ……そ、その強さ! 存在値200ではないな! フェイクオーラをかけているのか!」



「フェイクオーラは、基本だろ! 自分の情報をれ流して歩くなんざ、アホのすることだぜ!」


「……私の『サードアイ(セブンスアイの下位互換かいごかん)』をあざむくとは……まさか、貴様ら、『下っ端』ではなく『クリムゾン・スターズ』のメンバーか!」


 なんか『知らんチーム名』が出てきた。

 けど、ここで普通に否定してもつまらねぇ。

 というわけで、


「もちろん、そうさ! で、それを知ったお前は、ここから、どうするぅ?!」


 と、悪ノリしていく。

 人生ってのは、こういう悪ノリしている時が一番おもしれぇ。


「……女神教がほこる最強の精鋭せいえんチーム『クリムゾン・スターズ』が相手となれば、さすがに、私も本気を出さざるをえないな」


 そう言うと、

 フード野郎は、全身に魔力とオーラを充満じゅうまんさせていく。


 なかなかいい練度れんどだ。

 ガッツリきたえているのが一目で分かる。


 まあ、あたしの前に立てるだけの資格はねぇけどな。

 かはは!


「見るがいい! 女神教のエージェントよ! これが私の全力だぁ!!」


 そう言いながら、爆速で、あたしとの距離をつめてくる。


 いい動きだ。

 悪くない。

 『悪くないだけ』だけどな。

 かはは!



「おらよっ!」



 相手の動きを、あえてギリギリのところでサラリとかわし、

 今度は、ジャブではなく、アッパーをアゴにいれてやった。


「ぶへぁあっ!!」


 噴水みたいに血を吐くフード野郎。


 追撃ついげきしようと思えばできたが、

 あたしは、ニタニタと笑うだけにとどめる。


 『気絶するほどの力』では殴っていないので、

 フード野郎は、どうにか体勢たいせいを立て直して、


「ぐっ……ぐぅう! な、なんという力……クリムゾン・スターズが、貴様のようなバケモノを隠し持っていたとは……誤算だった」


「かはは! どうだ! クリムゾン・スターズはすげぇだろ! クリムゾン・スターズはただもんじゃねぇぜぇ! なにがどうとは言えねぇけどなぁ! かははははは!」


 クリムゾン・スターズとやらが、どこの誰か知らんが、

 とりあえず、口に出すと気持ちいいから連呼しておく。


 クリムゾン・スターズ、万歳ばんざい

 クリムゾン・スターズ、最高!

 どこの誰か知らんけど!


「……くっ……まさか、こんなところで、『切り札』を使うハメになるとは思ってもみなかった……」


 切り札?

 ほーう。

 また、面白そうなことをはじめてくれるじゃねぇか。

 ワクワクするぜ。

 どんなピエロをかましてくれんのか。


 なんて思っていると、

 フード野郎は、不敵な笑みを浮かべて、


「――まあいい。おそらく、貴様は、クリムゾン・スターズの中心人物……戦闘のかなめだろう。ここで貴様を殺しておけば……我ら邪神教の宿敵しゅくてきである『女神教』を排除はいじょするのがたやすくなるはず」


 そう言いながら、フード野郎は、

 『めちゃくちゃダッセェ形状けいじょう』の『邪神像じゃしんぞう』的なものを取り出して、


「クリムゾン・スターズのバケモノよ! 貴様に、超王級の邪神を見せてやる! その力は、六大魔王にすら匹敵する領域だぞ!」


 そう叫びながら、

 邪神像を天にかかげて、


「いでよ! 『ロードライト・ハデス・ワイズマン』!!」


 おお、マジかよ。

 『ロードライト・ハデス・ワイズマン』っつったら、

 マジで、超王級のモンスターじゃねぇか。


 ちなみに、モンスターのランクはこんな感じ。

 最々下級

 最下級 

 下級  

 中級  

 上級  

 最上級 

 王級  

 超王級 ←ロードライトはここ。

 神級  

 大神級 


 ワクワクしながら、召喚されるのを待っていると、

 『邪神像』がくだけ散った。


 砕け散った破片はへん魔方陣まほうじんをえがき、

 そこから、『邪悪な死神』が姿を現す。




「――われを呼んだのは貴様か」




 おお、いいねぇ!

 ガチでなかなか強いじゃねぇか。

 存在値480。

 まあまあの強さだ。


「そうだ! ロードライト・ハデス・ワイズマンよ! 私が貴様の召喚主だ! そして、敵は、あの女だ! 殺せ! 全力をもって殺せ! そののちに皮をはぎ、腕をもぎ、邪神教に逆らった罪の重さを、骨身ほねみに思い知らせてやるのだ!」


「――了解した」


 そう返事をすると、

 ロードライトは、でっけぇかまを構えて、


「――小娘、死ぬがいい」


 なんて、楽しいことを言いながら攻撃をしてきた。

 わらかしてくれるねぇ。



 読んでいただき、ありがとうございます!

 「面白かった」「続きが気になる」と少しでも思っていただけたなら、

 下にある☆☆☆☆☆で、

 「面白い!」なら★★★★★、

 「まあまあ」なら★★★★☆、

 という形で、評価していただけますと、モチベーションが上がります!

 ブックマークも押していただけると、本当にうれしいです!

 なにとぞ、よろしくお願いいたします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ