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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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目立つ奴は大抵囮

前回のあらすじ

前回、ヨルズ活躍回と言ったな。


「まさか・・・」


思ったより活躍してなかった(笑)


「笑うな!」

ヨルズ達はニルガーナの中を歩いていた。


「それでネハンって奴が何をしでかしたの?」

「魔薬よ。」


ジルフレイムの質問にヨルズが答えるとジルフレイムは険しい顔をした。


「それ、本当?」

「えぇ。人間を魔人に変える劇薬、魔薬。それを製造しているのがネハン一味よ。」

「でもなんでこの街をゴーストタウンにしてまでそんなことを?」

「簡単に言えば酒類の製造が盛んだったからよ。」

「?」


ジルフレイムが不思議そうに首を傾けるとヨルズは話を続けた。


「もう少し詳しく言えばカモフラージュしやすいのよ。例えば、魔薬はある植物から抽出されるエキスを使って製造しているけどその工程がお酒を作る工程に似ていてね、簡単に騙せるのよ。それに魔薬をお酒に隠して密輸すれば怪しまれないから便利ってわけ。」

「確かに以前私達が捕まえた売人もこの近くにあるバラドーナで密売していたわね。」


ヨルズの説明に納得したのか思い出していた。後日、トールバスターと一緒に調べたところ逮捕した二人は組織の末端で何も知らないと言っていたがあの時、バラドーナにはここから酒が輸入されていた。


「ですがなんで誰も何も言わなかったのですか?」

「どうやらそのネハンって奴がかなりの遣り手でね。前町長を追い出して自分が町長になるとニルガーナを支配しだしたの。でも周りからは今まで通りに見せているのよ。」

「この様子を見れば違うって分かるでしょ。どこからどー見てもスラム街よこれ。」

「役員も無能かネハンに懐柔されてしまってるってことよ。だから私がここの調査を頼まれたわけ。」


アテリナの質問にヨルズが答えているとヨルズとジルフレイムがアテリナを守るように構えた。


「?」

「誰かいる。」

「そうね。それも敵意を持った誰か。」


二人が警戒していると建物の陰から人とは思えない容姿の怪物が大量に現れた。その姿は赤や黒、青といった肌色に頭部や体中から角やトゲみたいなものも確認できた。


「なんですか、あれ!?」

「あれは、多分元人間。」

「元?」

「えぇ、魔薬で魔人化した人間よ。多分この街の住人ね。」


ヨルズが説明していると魔人達が一斉に襲いかかってきた。アテリナは怯えているがヨルズとジルフレイムは冷静に周りを観察すると向かってくる魔人達を凪払った。


「芸がないわね。これならそこら辺のモンスターの方が手強いよ。」

「あんた達、魔薬(それ)使ってるなら覚悟しなさい!」


二人はアテリナを近くの建物の壁に連れて行くと前方の魔人達に向かって走り出した。

まず、ヨルズが剣で魔人の1体を切り倒すと横にいる魔人向かって雷を放ち気絶させた。そして、ヨルズの後ろから攻撃しようとしている魔人をジルフレイムがガトリングガンで援護して倒した。


「す、すごい。」

「アテリナ様、少し辛抱してくださいね。すぐに終わらせます。」


ジルフレイムが後ろにいるアテリナを庇いながら魔人を倒しているといきなり壁が破壊されそこからリグリオンが現れアテリナを捕まえた。


「!?」

「しまった!こいつらは囮ってわけか!」


リグリオンはジルフレイムを殴り飛ばした。ジルフレイムはなんとかガトリングガンで防いだが吹っ飛ばされヨルズの隣に倒れた。


「まさか、お姫様を連れてこんなところに来るとは。」

「本当ね。あの時ちゃんと帰しておくべきだったわ、私のバカ」

「姫様を離しなさい!」

「それで離すほど優しい奴に見えますか?」

「全然見えない。」


リグリオンは右腕から鋭い爪を伸ばすとアテリナの頬に当てた。


「さぁ、武器を捨てて投降しなさい。さもなければ・・・分かりますよね?」

「・・・最悪ね。」


アテリナを人質に取られたヨルズとジルフレイムはリグリオンの言う通りに武器を捨てて両手を挙げた。そのまま二人は囚われの身になってしまった。

次回予告

ちょっとだけセクシー回


「なんか嫌ね。」

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