積極的な人がチャンスを得る
前回のあらすじ
クリスマス回は飛ばして・・・
一家に一人ヒキニート
「楽しいよー。」
「働け、愚弟。」
「ねぇ、実はこの後ちょっとしたクエストに行くんだけど一緒にいかない?」
ヨルズがヴィザル達に提案した。
「クエストですか?」
「そうよ。実はある国からアウステス地方にあるスラム街に危険な組織があるかもしれないからその調査にってクエストがきたの。それを手伝ってくれない?私一人じゃ不安だから。」
「本音は?」
「久しぶりに会った弟達とまだ一緒にいたい。」
ヨルズがヴィザル達に提案しているとケラウロスとテティア、そして彼女の後ろからアテリナが現れた。
「私も一緒に行きたい!」
「ダメよ、アテリナ。冒険者達の邪魔になりますよ。」
「えぇ~。」
アテリナが不満そうに頬を膨らましていた。
「それでどうかな?」
「それはサリアさん達に許可とらないと・・・」
「別にいいぞ。」
「早っ!」
ヴィザルがサリアの方を見るサリアが答える前にケンが許可を出した。それに続いてインドライガがバルドに許可を出した。
「いいんですか、マスター?」
「あぁ、久しぶりの家族の再会だ。好きにするといい。メンバーには俺から言っておく。」
インドライガがバルドに許可を出していると後ろから今度はヴァリスがやってきた。
「じゃあフォルスも一緒に連れていけ。」
「!」
「こいつはいつも家でぐーたらしている。いい機会だから根性を叩き直してくれ、ヨルズ。」
「待ってくれない!?」
「わかったわ、お兄様。」
「ヨルズ姉さん!?」
ヴァリスはフォルスの頭を叩くとヨルズにクエストの同行を頼んだ。フォルスは断ろうとするがヨルズがフォルスを掴んで引っ張って行った。それに続いてヴィザルとバルドもヨルズについて行った。
「私も行くわ。」
すると、ジルフレイムも一緒に行くと言い出した。
「え、いきなりどうしたんですか?」
「アウステス地方は私がこの前魔薬の調査に行ったところなの。だから、少し気になってるの。」
「いいわよ。よろしくね!」
「よろしく。」
「じゃあ行っています!」
「あぁ、行ってこい。」
ヴィザル達が馬車に乗って出発したのを見届けるとインドライガも出発しようとした。
「それでは俺も行きます。これから東にいる魔人の討伐クエストにいかないといけない。」
「おぉ~、カッコいい!」
「俺達も遊園地の修理代のために遊園地のバイトに行くぞ。」
「嫌だ~!」
「なんだろう、この差。」
ヴァリス達は飛んで帰るインドライガとケンに引き摺られながら帰るサリアを見ていた。
「・・・あれ?アテリナがいない!?」
アウステス地方にあるスラム街へ向かう馬車の中
「行きたくない。」
「諦めなさい。そろそろあんたも働きなさいよ。」
「そうだぞ、フォルス。ヴィザルだってちゃんと学校に通いながらクランで働いているんだぞ。」
中では項垂れているフォルスをヨルズとバルドが呆れながら見ていた。すると、ジルフレイムの隣にいたフィルディオがフォルスを慰め始めた。
「大丈夫ですよ。これを機会に活躍してヴァリスさん達を見返しましょう!」
「そ、そうですね・・・」
「さすがフィル・・・ってなんでフィルさんがいるんですか!?」
「面白そうだからです!」
フィルディオがカメラを向けていると横で何かが動いた。
「まだ誰かいるのか?」
「いますよ。」
「まさか、サリアさん・・・」
ヴィザル達がフィルディオの隣を見ているとそこからアテリナがひょっこり現れた。
「・・・ぷはぁ!よろしくね!」
(((姫様かよぉ~!)))
「なんで姫様がいるんですか!?」
「出番が欲しい!」
「メタ過ぎる!」
「これ、どうするんですか?」
「戻るわけにもいかないし、仕方ないからこのまま連れて行くわ。」
ジルフレイムは頭を抱えていた。馬車はそのまま進んで行く。
次回予告
例のスラム街にヴィザル達が潜入
「頑張って下さ~い。」
「お前もくるんだよ!」




