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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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アイドルは恐ろしい

前回のあらすじ

全然推理物になってない気がする。


「今更!?」

フェレネからストーカーが彼女の兄であるガラマハとわかった翌日


「・・・ねぇ、これやる必要ある?」


サリア達はまたパニア達と一緒にアイドルのレッスンを受けていた。今度はそこにアイドルの衣装を着たフェレネも加わっていた。


「フェレネさんはきつくないんですか?」

「大丈夫です。ハウニャ族は体力と体の柔らかさには自信がありますから。」

「意外とフェレネさんってアイドル向いてるかも。」


振り付けを教えていた女性に褒められ、フェレネは恥ずかしそうに照れていた。その横でサリア達ほ膝を着いたり倒れてたりしていた。


「サリアさんって意外と体力ない方ですか?」

「うるさい。」


ヴィザルからジーっと見られているサリアはぜぇぜぇ言いながらもなんとか頑張って練習についていった。


その夜、事務所の近くに一人の人影が現れた。その人影は事務所の屋根に登って窓から入ろうとした。その時、人影の周りに光が灯った。


「やっと来たか、ガラマハ。」


そう。その人影こそストーカーの正体、ガラマハだった。長身にしっかりとした体格をしていたガラマハも真っ黒な裸体を露にしていた。


「さすがにバレたか。」

「やり過ぎたな。」


ガラマハの周りにはケンを筆頭にアイアンガイアのメンバー達がいた。ちなみに、サリアは昼間の練習で疲れたのかまだぜぇぜぇ言っていた。


「兄さん!」


すると、事務所の庭のところからフェレネやマネージャー、パニア達BPO47も来た。


「なるほど、お前かフェレネ。」

「もう止めて兄さん!これ以上一族の恥にならないで!」

「バッサリ言った!」


フェレネは一生懸命説得(?)しているがガラマハは聞く耳を持たずその場から離れようと高くジャンプした。


「な、なんだあの跳躍力!?」

「でも空を飛べる相手には無力ね。」


マネージャーが驚くがガラマハより高く飛んでいるエレキナとマキナがガラマハを蹴り落とした。ちなみに、マキナは足からジェット噴射して飛んでいる。


「マキナ、いつの間にそんなことができるようになったの?」

「・・・フェニシア革命編が終わってからです。」

「メタいよ!」


庭に落とされたガラマハが立ち上がるとパニア達BPO47が彼を囲んだ。


「なんで私達をストーキングしたのよ。」

「気持ち悪い。」

「あぁ、お前達は興味をもっていたがなんか違った。」


そう言ってガラマハは盗んだタオルなどをその場に捨てた。


「ひどい!」

「やっぱり俺はパニアが一番だわ。」


自分の私物を捨てられ大泣きするアイドルと一人。ガラマハは彼女を無視してそのまま突撃してきた。忘れているかもしれないがハウニャ族は基本裸族である。そのためガラマハは全裸でパニアに突撃してきたのだ。


「きゃー!」

「変態だ~!」

「パニアの物ならなんでももらうぞ!」

「本当に止めて兄さん!」


パニアに向かってくるガラマハの前にヴィザルが立ちはだかった。今回、旅行のため剣は持ってきていなかった。そのため、ヴィザルは素手でガラマハに挑んだ。


「俺も加勢するぞ!」


ヴァンガス達もガラマハを止めようと向かったがガラマハは驚異の軟体を見せ避けまくった。


「嘘だろ!?」

「きもっ!」

「もうびっくり人間じゃん!」

「ふはははははは!この俺を捕まえれるものなら捕まえてみろ!」


ガラマハは調子に乗ったままパニアを向かっていると気付いた。いつの間にかヴィザルがいなかったのだ。


(あの少年はどこに行った?)


ガラマハが周りを見回した瞬間、彼の真上からヴィザルが足に炎を纏って踵落としをガラマハの頭に命中させた。


「!」

「《サンフォール》!」

「え、こんなところで新技出していいの?」


ヴィザルの攻撃をまともにくらったガラマハはそのまま倒れてしまった。その上からケン達がのし掛かりガラマハを取り押さえた。ちなみに、サリアは筋肉痛で動けなかった。


「くそっ!」

「よくやったヴィザル!」


逃げようともがいているのかガラマハは暴れている。すると、パニアがガラマハに近づいてしゃがんだ。


「私のことが好きなのはうれしいです。しかし、それで迷惑をかけてはいけないですよ。」

「・・・」

「それと物は大事に扱ってください。」

「・・・なら最後に頼みがある!」

「なんでしょうか?」

「サインをくれ!」


ガラマハの要求に周りにいた者達はずっこけた。パニアも一瞬目を・にしていたがすぐに下がる色紙に自分のサインを書いてガラマハに渡すとガラマハは抵抗を止めた。


「あぁ、これだ。開発を恨んでいた俺を晴れやかにさせてくれたアイドルという者のアガハレ・・・」

「アガハレ?」

「私達の言葉で”証明するもの“って意味です。私達ハウニャ族は基本全裸なので名前が命の次に大事なものなのです。」

「へぇ~。」


サインをもらったガラマハは満足したのかそのまま晴れやかな顔で気絶した。気絶した彼を縛り上げているケン達やお礼を言っているフェレネをウィザルが見ているとパニアがヴィザルの隣に来た。


「さっきは守ってくれてありがとう。」

「え、いえ、そんな・・・」

「さっきの君は頼もしい勇者様に見えたよ。」

「そんな、勇者だなんて・・・」


ヴィザルが照れているとパニアはウィザルの頬にキスをした。その瞬間、ウィザルは顔中真っ赤になって湯気みたいなものまで見えた。


「・・・これ、みんなには秘密ね。」

「・・・はい。」


二人を見ていたサリア達はいろんな反応を見せた。


「ヴィザルも片隅に置けないねぇ。」

「・・・メス猫。」

「止めなさい。」

「これ、あの子が見たらまずいんじゃない?」

「それよりこいつが気絶して助かった。あれ見たら絶対暴れ出す。」


こうして、ストーキング事件は幕を下ろした。そのままサリア達は次の日にオリュンティア公国に帰国した。


後日、手紙で聞いたところ逮捕されたガラマハはパニア達が訴えないということで釈放され長老からこってり絞られた。その後、パニアのファンとなり彼女のライブには毎回来ているということだ。


問題なのは


「サリアさん、BPO47のライブに行ってきます!」


あれからヴィザルがBPO47のパニアのファンとなりアイドルオタクみたいになってしまったことだった。

次回予告

ウィザルがデート!?その相手は・・・


「もうハーレム系の主人公みたいになってるな、ウィザル。」

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