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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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名探偵コ○ンの黒タイツの犯人は推理漫画に便利過ぎる

前回のあらすじ

やりたかった王様ゲームネタが出来て良かったです。また今度したいと思います。


「止めてください。」

サリア達はオリュンティア公国から南にあるウォータークライという国に来ていた。実はサリアが福引きでウォータークライの旅行券を当てたことでアイアンガイアのメンバー全員でウォータークライに旅行に来ていたのだ。

ウォータークライは一つの大きな島と周りにある大小様々な島で構成されている島で年中通して夏の気候なために観光スポットとして大人気なのである。


「やっぱり旅行なら南海リゾートのあるウォータークライでしょ!」

「偶然当てただけでしょ。」

「そう言わずに楽しんでいこうよ!」


サリアはジト目で見るエレキナの肩を叩きながらビーチに向かった。

ビーチに来てしばらくすると水着姿のヴィザル達が出てきた。もちろん、まともな水着である。


「さて、目一杯遊ぶぞ!」

「お前はいつも遊んでるだろ。」


サリア達は海で泳いだり砂浜で城とかを作っていたり寝ていたクロアを埋めて遊んでいた。


「確かにこんな休みはここに来て始めてかも。」


ヴィザルがアイスを食べながら歩いていると一人の少女とぶつかった。


「痛っ、だ、大丈夫ですか!?」


ヴィザルが慌てて少女に駆け寄る。すると、ヴィザルを心配したサリアが近づいてきた。


「どうした?」

「・・・」

「ん?誰、その子?」

「あなた、アイドルになりませんか!?」

「え、えぇ~!」


しばらくしてホテルのロビーにサリア達が集まった。


「サリアがアイドルデビュー?無理でしょ。」

「確かに。」

「いや、以外と私にはアイドルとしての素質が・・・」

「ない。」

「ハッキリ言わないで。」


サリアが涙目になってケンを見ていると少女は麦わら帽子をとった。青い髪に整った顔はアイドルみたいにキレイだった。すると、少女は自己紹介を始めた。


「初めまして、私はBPO47というアイドルグループのパニア・シピリって言います。」

「・・・えぇー!」


そう、彼女はアイドルみたいではなくアイドルだったのだ。そのことを知ったヴィザル達は驚愕した。パニアの後ろには彼女と同じ顔の少女が歌っている映像も流れていた。


「本物のアイドル・・・」

「って言うかBPOって大丈夫なのか?」

「はい。ブラックポリネシア女の子達の略ですので大丈夫かと思います。」

「なんで最後だけローマ字!?」

「それで何でサリアにアイドルをやらせようとしたんだ?」

「え、BPOのくだりスルーするの!?」


ツッコミを入れるサリアを無視してケンが質問するとパニアは周りをキョロキョロ見ながらサリア達に近づいて訳を話し始めた。


「実は私、アイドル引退しようか悩んでいるのです。」

「なんで!?」

「そ、それが最近私の周りで変なことが多発していまして。」

「変なこと?」

「例えば知らないうちに物が移動していたり消えていたり、私のプライベートの写真が送られてきたり、後ろに変な視線を感じたりしています。」

「完全にストーカーだな。」


パニアが理由を話しながらその時の写真を見せるとケンが断言した。


「やっぱりストーカーか。」

「やり口が最近のあいつと同じだからな。」

「あっ。」

(絶対、ヴィーナさんのことだ。)


ケン達が写真を見ているとサリアがパニアの手をとった。パニアが目を丸くしているとサリアは優しく語り始めた。


「安心してください。私達、アイアンガイアがあなたの悩みを見事解決してみせましょう!」

「本当ですか!」

「えぇ、ストーカーが怖くてアイドル止めるなんていったらファンのみんなが悲しむ。そんなことがないように私達がそのストーカーを捕まえましょう!」

「あれ、サリアさんがまともなこと言ってる。」

「騙されたら駄目よウィザル。サリアの目を見なさい。」

「え?」


珍しくサリアを褒めるヴィザルにエウリアが目を見るように声をかけたのでサリアの目を見ると¥になっていた。


「完全に金目当てだ。」

「でしょ。」


ヴィザルが呆れてサリアを見ていると一人の男がパニアに走りながら近づいてきた。


「パニア!」

「マネージャーさん!」

「今までどこに行っていたんだ!?探しましたよ!」


マネージャーがパニアと話しているとこちらに気が付いたのか名刺を渡して自己紹介した。


「初めまして。私はBPO47のプロデューサーをしています。マネージャーと言います。」

「マネージャーって名前かい!」

「マネージャーで仕事がプロデューサーってややこしい!」


マネージャーは自己紹介を終わらせるとパニアの肩を掴んで話し始めた。


「パニア、変なこと考えないでくれ。アイドル辞めますなんて手紙残していなくなったから心配したんだぞ。」

「ご、ごめんなさい。」

「ストーカーの件ですよね?」

「え、えぇ。」

「そのストーカーを私達が捕まえましょう!」

「本当ですか!」


マネージャーがパニアと話しているとサリアがマネージャーに提案してきた。もちろん、両目は¥のままで。


「よろしくお願いします。実はパニアだけではなく他の娘達もストーカーの被害にあっていまして。警察に言うとマスコミがうるさく聞いてくる可能性もあり、どうしようか悩んでいたのです。」


マネージャーはそう言うとサリアの手をとり頼み込んだ。サリアも得意気な顔をして了承していた。

サリア達はそのままマネージャーの案内でアイドル事務所に向かって行った。その後ろ姿を柱の陰から見ている全身真っ黒の人物が見ていることに気付くことなく。


事務所に着いたサリア達は驚愕していた。そこは事務所というより金持ちの別荘みたいに豪華な屋敷だったからだ。


「こんなところに住んでみたい。」


サリア達が涎を垂らして眺めていると女の子達がパニアのところにやってきた。


「パニアさん!」

「リーダー!」

「どこに行っていたんですか!?」

「心配しましたよ!」

「ごめんなさい。」


女の子達はパニアの周りに集まると彼女に抱きついたり泣いていたりしていた。すると、女の子達の一人がこちらに気付いて話しかけてきた。


「あなた達誰?」

「私達はパニアさんから依頼としてストーカー退治に来ました。アイアンガイアのサリアと言います。」


聞いてきた女の子に対してサリアは礼儀正しく挨拶をした。その姿に違和感があるのかヴィザル達は引いて見ていた。


「そう。じゃあさっさと捕まえて。犯人は多分あいつらの誰かだから。」

「?」


その女の子はそう言い残してパニアと一緒に事務所に戻って行った。


「犯人はあいつらの誰かってことは心当たりがあるのか?」

「えぇ、それは監視カメラの映像を見せながらお話します。」


マネージャーが事務所の警備室に行ってモニターをサリア達に見せた。そこには全身真っ黒の人物が不法侵入している姿が撮られていた。


「なんか犯○さんみたいな奴がいるんだけど。」

「名探偵コ○ンの黒タイツよね?」

「黙ってろ。」

「この姿はおそらくハウニャ族です。」

「ハウニャ族?」

「ハウニャ族は元々この島の原住民でして全身が黒いのが特徴なんです。彼らが暮らしていたこの島を勝手に開拓して出来たのがウォータークライなんです。」


マネージャーが説明しているとエレキナが首を傾げて喋り始めた。


「ねぇ、それって悪いのは国であってあの子達じゃないよね?なんであの子達が狙われるの?」

「それが私にも分からないのです。」

「とにかく今日張ってみましょう。今夜来るかもしれません。」

「よろしくお願いします。」


こうして、サリア達はそこで犯人を待つことになった。

この時、事務所の近くの茂みに全身真っ黒の人物がいたことにサリア達はまだ気付いていなかった。

次回予告

ネクストコ○ンズヒント 変態


「止めてくれ!訴えられて終わる!」

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