キャラの個性はよく考えて作りましょう
前回のあらすじ
フェニシア革命編 完
「第3部 完!」
「いい加減にしないとオラオラしますよ。」
「お前もな。」
「個性が欲しい。」
サリアの一言から始まった。
ある日、アイアンガイアのメンバー総出でメタルバンドの掃除をしているとサリアがボソッと言い出した。
「個性が欲しい。」
「いきなり何ですか?」
「個性が欲しいのだ。」
「・・・でしたら緑谷○久の髪の毛を摂取することをオススメします。」
「マキナ、そういうことじゃないんだ。」
「また、異世界著作権管理団体に土下座するか?」
「勘弁してください。」
しばらくして掃除が終わるとサリア達は机に座って会議を始めた。
「とにかくなんかインパクトのある個性が欲しい。」
「なんで今更?」
「だって私の特徴って今のところ眼帯とギャンブル借金とそこそこ強いぐらいよ。ヘルマのようにガツンとくる個性がないじゃん。」
サリアがヘルマを指差して言った。ヘルマは知らないよと言わんばかりに目を反らした。
「他にもケンは無茶苦茶強いとかエレキナは露出狂とかエウリアなんか前回の長編でお姫様キャラが付いたのよ!私もなんかインパクトのある個性を付けないと人気出ないでしょ!?」
「どこを気にしてんだ!?」
「その前に私が露出狂キャラって何!?なりたくてなったわけじゃないからね!」
エレキナがサリアの胸ぐらを掴んで振っていた。しばらくしてサリアがエレキナを落ち着かせると再び会議を始めた。
「とにかく、これからなんかいい感じの個性を作ってもらうため私達のことをよく知っている方に来てもらったから。」
「誰?」
「そんな都合のいい奴がいるか?」
「みんなもよく知っている方よ。」
そう言ってサリアが指を鳴らすと何もない壁からパカッと開いてデカイ蟷螂が現れた。
「久しぶり、ここの作者の高本龍知だぞ~。」
「なんで作者!?」
「っていうかどこから来た!?」
「もうこの家隠し扉だらけな気がする。」
高本龍知はサリアの隣にくるとサリアが碇ゲ○ドウみたいなポーズで話し始めた。
「それでは高本龍知君、今の私達の設定を教えてくれ。」
「まさかのそこから!?」
クロアがツッコんでいるが高本龍知は無視して話し始めた。
「とりあえず、ヴィザルは志村○八みたいな性格。」
「待ってください。いきなり大御所の漫画キャラクターと被ってる設定はアウトでしょ!?」
「でもツッコミはメガネの方が上だね。」
「メガネって言わないであげてください!」
ヴィザルがツッコミをいれている。それを無視してサリアが高本龍知の触角を掴んだ。
「私の設定を教えなさい。」
「分かった、分かった。サリアは見た目がアカメが○るのナ○ェンダで性格はこの○ばのア○アとおそ○さんの松野お○松と坂田○時を合わせた感じ。」
「完全に酒浸りのギャンブル中毒者じゃねぇか。」
高本龍知が設定を話すとサリアは黙って触角を引き抜いた。白くなって倒れる高本龍知を後ろにサリアは会議を再び始めた。
「とにかくいい感じの設定が欲しい。」
「もう個性から設定になってる。」
「なんか案はないか?」
サリアがそう言うとクロアが手を挙げた。
「はいはーい、いっそのこと実は伝説の一族という設定はどうでしょう!?」
「採用。」
「不採用だよ!」
「そんなジャンプですぐ打ち切りになりそうな設定をつけるな!」
サリアがいいねと親指を立てるがケンといつの間にか復活した高本龍知が反対したため却下となった。次に挙手したのはエウリアだった。
「じゃあ、暗殺一家の家系で暗殺拳が使えるとか?」
「いいね!」
「よくねぇよ!」
「キ○アとケン○ロウを合体させたような設定になってるんだけど。」
もちろん、これも却下。すると、マキナが挙手した。
「・・・必殺技をつけることをオススメします。」
「・・・おぉ~!」
マキナの提案にサリア達は驚きながらも歓喜した。
「それいいじゃん!」
「確かにそれぐらいの設定なら付けてもいいか。でも、サリアに付ける必殺技がない。」
「嘘でしょ!?」
サリアが高本龍知の肩を掴んで振り回している。
「って言うか今冷静に考えるといきなり新しい設定付けるのはどうかと思う。」
「そんな~!後付け設定はあんたの得意技でしょ!」
「得意技って言うな!それにそう何回もできる奴じゃないから!」
高本龍知はサリアから逃れると一息ついて話を続けた。
「ちゃんとした性格や技の設定は作ってあるから。」
「やっぱりメタいよな、今回。」
サリアに説明している高本龍知をヴィザル達は心配そうに見ていた。
結局、サリアに新しい設定が付くことはなかった。
「ネタ切れですか?今回テキトーに見えるんですが。」
「そ、そんなことな、ないよ。」
「ハッキリ言ってくださいよ!」
次回予告
再びあの店でドタバタします
「勘弁してください。」




