強さは見た目だけじゃ分からない
前回のあらすじ
ロリ姉妹百合は素晴らしい
「また作者の性癖が歪んでる。」
ヴィザル達と別れたサリアはリグラフと一緒にケトリアがいるという王室に向かっていた。
「王室ってこの先?」
「えぇ、その通りです。」
二人が走っていると王室の扉が見えてきた。すかさずサリアは扉を破って王室に入ると玉座に座っているケトリアとその前に立っているピグノボグがいた。
「ピグノボグ!」
「え、あのいかにもエ○同人に出てきそうなキモブタがこの国の王様なの?」
「君も失礼だな。」
サリアが若干引いているとピグノボグはゆっくりと二人に近づいた。
「まさか、そっちから来てくれるとはありがたい。おかげであの金庫を開けることができる。」
そう言ってピグノボグは玉座の後ろにある金庫の扉を指した。
「王女を人質にとらなかったんだ。」
「あの女はなかなかの策士でね、三人の娘に網膜認証魔法をかけただけではなく自分にも鍵をかけてね。もし自分が死んだら網膜認証魔法が解けて二度と扉が開かないと言ってきたのだよ。こっちはそれを確かめる術がないから仕方なく生かしてあるのだ。」
ピグノボグはそう言うと指を鳴らした。その時、サリア達の後ろから兵士達がわんさかやってきた。
「最後の相手にしては拍子抜けだな。」
「悪いがピグノボグの手下なら容赦はせんぞ。」
二人は剣を取ると向かってくる兵士達をあっという間に倒した。
「な、兵士が!?」
「悪いがこの程度の相手なら戦闘シーンカットだよ。」
サリアはそう言いながら剣を振り、ピグノボグに迫った。しかし、ピグノボグは慌てずにサリアの剣を指で摘まんで剣を破壊した。
「な、嘘だろ!?」
「いつ、私が弱いと言った?」
「普通その見た目は権力だけの雑魚と相場は決まってるだろ!?」
「なんだその偏見!?」
ピグノボグは下がったサリアの発言にツッコミを入れた後、落ち着いて話を続けた。
「何故革命が成功しないか分かるか?私を倒すことが不可能だからだよ。」
「確かに、何人もの暗殺者が失敗している。てっきりヘルメイスや護衛が強いと思っていたが。」
「あいつ自身が無茶苦茶強いってわけかよ。」
サリアは炎魔法を渦状にして放ったがピグノボグはそれを水魔法で難なく防いだ。その隙を狙ってリグラフがピグノボグに向かって風の刃を飛ばした。しかし、それもピグノボグは避けるか防ぐかでいなした。
「見た目と裏腹に俊敏な動きをしてやがる。なんかキモい。」
「人を見た目だけで判断するのは愚の骨頂ですなぁ。」
ピグノボグはそう言いながら指先から水のレーザーを放った。レーザーは曲がりながら二人に向かっている。サリアは炎の剣で水のレーザーを切って蒸発させながらピグノボグに突っ込む。リグラフもレーザーを避けながらピグノボグに向かって刃を飛ばした。
「無駄だ。その程度なら私に勝つのは不可能だ。」
ピグノボグは余裕の笑みをこぼしながら二人の光線を防いだ。防がれた二人はピグノボグから距離をとった。するとサリアがピグノボグに質問した。
「そういえば、ホルキュ前国王を暗殺したのってあんた?」
サリアがそう質問するとピグノボグは大笑いしながら答え始めた。
「今までの暗殺者達もそう聞いてきたな。答えは正解だよ。私が異国から持ち込んだ猛毒をホルキュに少しずつ摂取させて衰弱死させた。」
ピグノボグが得意気に話し始めた。それを聞いていたリグラフは腸が煮えくり返っていたがサリアは冷静に聞いていた。淡々と自慢を交えて真実を語り終えるとニヤリと笑って二人を見た。
「何故私がここまでペラペラと喋るか分かるか?お前達はここで死ぬからだ。」
「うわぁ、三流犯罪者の典型的な例だな。」
「何?」
ピグノボグがそう言うとサリアがフッと笑っていた。それが気にいらないのかピグノボグはサリアに向かって雷魔法を放って攻撃してきた。
「なんだ、図星か?」
「その減らず口を永遠に黙らせてやる。」
ピグノボグは周りに黒い球を大量に出すとそこから黒いレーザーを放ってきた。黒いレーザーもさっきと同じように曲がって攻撃してきた。
「このまま死んでもらうぞ。そして、この国に伝わる財宝は私の物だ!」
ピグノボグが二人を攻撃しているとそこにステリナ達フェニシア三姉妹が王室に入ってきた。
次回予告
遂に最終戦。
「思ってたより長編になったわ。」
「以前もそう言ってましたよね。」




