名は体を表すってよく言うけどアニメとかだと確かに名前と性格は直結する時あるよね
前回のあらすじ
魔聖七天王のフレアガルドからクエストを受けたサリア達はクエスト場所へ向かうのだった。
「今回は意外とまともですね。」
サリア達アイアンガイアのメンバーとフィルディオは魔獣が目撃された廃村に着いた。そこには柄の悪そうな男達がいた。そのうちの一人がサリア達に近づいた。
「はじめまして、私はクラン、イビルオーガのクランマスター、ゲストルと言います。」
「よ、よろしく。」
サリアはゲストルと握手した。
(うわぁ、いかにも悪そうな奴。)
(そうだな。黒幕こいつだな。)
(絶対悪い奴よ。ヴィザルもそう思うわよね?)
(待ってください。そもそもなんで僕達は心の中で会話ができるんですか!?)
(そんなのお約束に決まってるだろ。)
(何の!?)
ヴァンガス達がイビルオーガやゲストルに各々の感想を心の中で言っていた。
サリア達はゲストルに連れられ廃村の中を歩いていた。
「ゲストルさん、本当にこの辺りで魔獣が目撃されたんですか?」
「えぇ、この辺りで魔獣の目撃証言があるのですが見つからないですねぇ。ここは手分けして探しましょう。」
「分かりました。」
ゲストルの提案でアイアンガイアのメンバーは二手に別れた。
ゲストルと一緒に魔獣を探しているのはサリア、ヴィザル、ケン、カリスティ、エレキナだった。
「この辺りにもいないようですね。」
「そうですねぇ。」
ヴィザル達が探しているとサリアがゲストルに話かけた。
「ゲストルさん。」
「何ですか?」
「何か隠し事がありますよね?」
「え?」
サリアが言った瞬間、ゲストルは顔をしかめた。
ヴァンガス、クロア、ヘルマ、エウリナ、フィルディオはサリア達と別行動していた。ヴァンガス達もイビルオーガのメンバーと一緒に探していた。
「なぁ、フィル。お前、こっちで良かったのか?サリアやヴィザルの方を取材しなくていいのか?」
「大丈夫ですよ。それより、気になったことがありまして。」
「なんだよ?」
「アイアンガイアから露出狂が出たって本当ですか?」
その瞬間、ヴァンガス達は黙ってフィルディオから目を反らした。
「・・・ノーコメントで。」
「本当みたいですね。」
「あんた、急に何言っているのよ!?」
「いえ、もう噂になってますよ。」
「嘘だろ!?」
「フィル!それ絶対エレキナに言うなよ!」
「あ、やっぱり露出狂はエレキナさんですか。」
「おい、クロア!」
「ごめ~ん、エレキナ!」
「そもそも、やっぱりって何!」
「あの、これエレキナさんにバレたらまずいのでは?」
ヘルマの一言でその場がこおった。
「おい、フィル。それ絶対に公言するなよ。したら、お前と俺達が絶命する。」
「はい、分かりました!」
フィルディオはキラキラした目で答えた。
「てめえ、絶対記事に載せるだろ!」
「もう載せる気満々じゃん!」
「それは駄目ですって!・・・え?あれ?イビルオーガの皆さんがいなくなってますよ!」
「何ぃ!」
ヴァンガス達が騒いでいるといつの間にかイビルオーガのメンバーはいなくなり、前から大きな足音が近づいてきた。
サリアグループ
「・・・何の話ですか?」
「もしかして、魔獣はあなた達が作ったのかな?」
「何を根拠に!?」
「魔獣は魔人が作り出した兵器みたいなもの。それを相手にするのにお前達はいくらなんでも軽装過ぎる。」
「あの、軽装なのは僕達も同じじゃ?」
「装備を整えるだけの金がないのよ。」
「なるほど、納得しました。」
「それに、今から魔獣退治するのにお前達は落ち着き過ぎ、それと周りから殺気がするしな。」
「え!?」
ヴィザルが周りを見ても誰もいない。しかし、ゲストルが指を鳴らした瞬間、イビルオーガのメンバーと一緒に明らかに人とは違う生物が現れた。
その生物は全身毛むくじゃらで口から大きなキバが見え大きさも5mはあった。そんな生物が十数体現れた。
「これが魔獣?」
「そうだ。こいつらは俺達が作り出した魔獣だ!」
「な、人間が魔獣を作ることができるんですか!?」
「普通はできん。」
「本当はもっと大きくしてからカブジナに攻める予定だからな。ここでお前達を皆殺しにしてやる。」
ゲストルは汚い笑顔をしながら手を挙げた。そして、
「やれ。」
全員に命令した。
イビルオーガと魔獣が攻めてくる中、ヴィザル以外は冷静だった。
「早く逃げましょう!」
「いや、こいつらの目的がカブジナの侵攻とわかった以上、退くわけにはいかないわ。」
「そうだな。それとヴィザル、お前は俺達の駄目な部分しか見てないだろうが。」
サリア達は向かってくるイビルオーガや魔獣を一掃した。ヴィザルは目を丸くして驚いていた。
「俺達は普通に強いぞ。」
「す、凄い。」
ヴァンガスグループ
「うぉ~、なんだこいつ!デカスギだろ!」
ヴァンガス達は20m級の魔獣に襲われていた。
「さっきまであれの1/4ぐらいの大きさなのにいきなりデカいの来たんだけんど!?」
「もっと早く走りなさいよ!」
「じゃあ、てめえ降りろ!」
ヴァンガスはエウリナを背負って走っていた。
「私はか弱い女の子よ!か弱い女の子を走らせる気?」
「うるせぇ!てめえのどこがか弱いんだよ!さっきもクレーター作ってたじゃねぇか!」
「うるさい!」
「おい、お前は何写真撮ってんだよ!」
ヴァンガス達が逃げていると魔獣は口から光線を放った。その光線はヴァンガス達を吹き飛ばし、クロアが気絶してしまった。
「ヤバいですよ!クロアさんが起きません!」
「くそっ!こっちも足がやられた。」
迫ってくる魔獣。ヴァンガス達は絶体絶命だった。
サリアグループ
サリア達はゲストル以外を魔獣含めて全員倒していた。
「戦いのシーンすらなく倒しましたね。」
「ヴィザル、メタい。」
ゲストルは向かってくるサリア達に戦いていた。
「な、何なんだよ。ただの弱小クランじゃないのかよ!?」
「こんななり損ないの魔獣擬きなんて全然怖くない。」
「やっぱり凄いですね。」
ヴィザルはサリア達を見て初めて尊敬した。
次回予告
ヴァンガス達は助かります。
「ネタバレ!」