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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
405/406

麻陣教会潜入作戦

前回のあらすじ

麻陣教会の驚くべき真実!?


「別に驚くべきって言うほどじゃないな。」

 ギロチンから解放されたヴィザルと劉龍達を含めた作戦会議が始まった。最終目標は麻陣教会の企みを全て暴き捕らえること。

 フレアガルドが劉龍達に調査結果を話す。宗教などに興味ない劉龍は頭がこんがらがってしまう。代わりに玄聖が簡単に話す。


「麻陣教会がヤバいとこならぶっ潰しましょうってことです我が君。」

「なるほど!」

「簡単すぎない?」


 玄聖の要約に劉龍と一緒にアテリナも理解したのか頷いている。


「アテリナ様、あなたは何もしなくていいのですよ。」

「行きたい!」

「ダメです!」

「なら王女特権で命令します!」

「止めてください!」


 作戦に加わろうとするアテリナをジルフレイムが必死に止める。それを無視してフレアガルドは作戦内容を話す。


「実はアウラを朱鎧に渡す時に彼女の首に俺が作った氷の首輪を着けた。」


 フレアガルドが語る。

 同時刻、朱鎧達に連れられたアウラの首にはフレアガルドが言った通り氷の首輪があった。アウラは着けられた時のことを思い出す。

 フレアガルドに捕まった後、駆けつけてきたジルフレイム達に事情を話す。凍結を解除したフレアガルドはアウラを朱鎧に渡す。


「ご苦労。それと…」

「ああ、ヴィザルのことなら俺に任せてくれ。どうせ、成り行きでこうなっただけだ。」

「しかし…」

「責任は俺がとるよ。」

「•••なら良かろう。白刃、連れていけ。」

「はい。」


 白刃がアウラを連れて行こうとする。その時のアウラは絶望していた。それが表情に出ていたのかフレアガルドは彼女の顔を見るとすぐに近づいた。


「何か?」

「いや、成り行きとはいえうちの者が迷惑かけたんだ。その責任の1つとして…」


 フレアガルドがアウラの首に触る。すると、氷の首輪が生成された。


「こいつは俺の魔力で作った首輪だ。簡単に破壊出来ないし何かあったらすぐ凍らせることが出来る。まぁ、もしもの時の保険ってやつだ。」


 白刃は疑うもアウラを連れて行く。そこにまたフレアガルドがアウラに近付き耳打ちした。


「頑張れ。何かあったらヴィザルがすぐ助けに来るから。」

「え…」


 アウラはポカンとしたまま白刃達によって連行された。

 あれはどういう意味なのか?そう思いながら氷の首輪を触っていた。

 フレアガルドは首を触りながら作戦を話す。


「潜入するのは意外と簡単だ。入信したいと言えば簡単に入れる。その役を…勇薙君、君に任せたい。」

「なんで俺!?」


 いきなりふられて驚く勇薙。


「警戒心を解くには俺達のような明らかに別の国から来た奴よりここに見た目が似ているお前達が適任だ。その中で一番強いお前がいい。強さはマスターズで確認しているしな。」


 フレアガルドに言われて勇薙は不満そうにしながらも了解した。


「ついでにケンも入ってくれ。」

「分かった。」

(ケンさんがいるなら安心か…)


 一緒に行くことになったケンを見て安心する。


「2人が潜入、サリア達は下っ端の排除、ヴィザル…お前がアウラの救出だ。」

「僕が…」

「そうだ。今のアウラにとって信用出来るのは一緒に逃げたお前だけだ。」


 フレアガルドがヴィザルの肩に手をかける。


「まぁ、もしかしたら悠々自適な生活してるかもしれんけど。」

「助け辛っ!」


 麻陣教会の拠点も分かった。魔王テュヴォーンと関係していることも分かった。戦力もある。今度こそアウラを助けることが出来る。そう思ったヴィザルが気になってしまったことを口に言う。


「あの時フレアガルドさんが僕達を倒してなかったらこんなことにはならなかったのでは?」

「それだと麻陣教会の拠点が分からないだろ。」

「そもそもなんでアウラと麻陣教会が繋がっていると思ったんだ?」

「勘。」


 ジルフレイムの問いに対する答えに一同言葉が出ない。


「さてと、作戦も決まったことだし明日決行といこうか。」


 フレアガルドが玄聖を連れて部屋を出る。残ったヴィザル達はまだ釈然としないところもあるがフレアガルドの作戦に乗ることにした。


(待っててアウラ…)


 震えるアウラを思い出し握り拳を作る。ヴィザルは助けると決心して明日を迎えた。

次回予告

潜入開始!


「俺達、どこかに潜入とか多くない?」

「それは言ってはダメなやつ。」

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