表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
399/406

ヴィザル指名手配!?

前回のあらすじ

新たなヒロインの予感!


「ヴィザル君…」

「オリヴィエさんの気配!」

 ヴィザルが少女と出会う前

 サリア達は観光を楽しんでいた。買って食って写真を撮りまくる。今回は何事も無く進んでいることに安心して大はしゃぎしている。


「久しぶりに問題無く終われるー!」

「いつも問題起こしていたということですよね。」


 勇薙がサリアを見て呆れる。すると、広場に集まっている人々に目が止まった。正座して何か呟いている人々の中心で仮面を着けた男が手を広げ何かの儀式をしているようだ。しばらくして儀式が終わると仮面の男はどこかへと消えて行った。


「なんだあれ?」

「あれは麻陣教会っていう組織だよ。」


 突然勇薙の後ろに現れた韓龍が教えてくれた。

 数年前に突然現れた宗教だと教えてくれたが何を崇めているのか?何故ここで活動しているのかなど詳しいことまでは知らないらしい。


「明らかにヤバい宗教だね。」

「今回の相手はあの宗教か。」

「また戦うことになるのか。」


 仮面の男を見て引く勇薙。メタい発言をするサリア。それに呆れるエレキナ。麻陣教会が気になった天寺が信者に聞く。


「私達は楽栄大司教様に祈りを捧げることで死後楽園へと導かれるのです。」

「やっぱりヤバい宗教だよあれ。」

「なんであんなのを信じるんだろうね。」


 サリア達がコソコソ話す。話を変えようとエリスが広場にある巨大なテレビを指差した。


「この国唯一のテレビだよ。劉龍様が外を知りたいと言って設置したんだ。」

「通りでどこを探してもテレビがないわけか。」

「それどころかWi-Fiも電波もないからスマホが使えない。」


 そう。魏煉には電話がない。そのためサリア達は連絡出来ないと不便を感じていた。

 まぁ、今それに嘆いていても仕方ない。そう思い観光を満喫し最初に入った魏煉皇城に戻った。そこからも例の巨大テレビが見える。


「ここからも見えるじゃん!」

「あそこまで巨大だとここでも見れるんだ。」

「そうだ!いろんな国を知りたいから我が輸入した逸品だ!」


 劉龍がはしゃぎながら話す。すると、テレビが点きニュースが流れた。


『今日午後3時頃、炎蘭門港から逃走した密入国者を手助けしたとしてエドラシア大陸から来た少年を魏煉内で指名手配しました。』


 テレビには少女を抱えて逃走するヴィザルが映っていた。それを見てサリア達は驚愕する。


「おい〜!なんでヴィザルが指名手配されてんだ!?」

「なんで面倒事を起こすんだよ。」


 ヴィザルの指名手配を受けて劉龍が玄聖に確認する。そこに朱鎧が現れる。


「朱鎧!なんだあれは!?」

「ヴァルデラ帝国の貿易船に隠れ密入国してきた女を兵士が捕らえようとしたところ、あの少年が女の逃走を手助けしたと報告がありました。」

「何かの間違いです!ヴィザル君はそんなことするはずが…」

「はずでは話になりません。ここからは我々が2人の保護及び確保を優先します。」


 朱鎧はお辞儀すると部屋を出て行った。残ったサリア達は電話も出来ない状態でヴィザルを心配している。


「ヴィザルの奴、何やってんだ?いつもこんな感じなのかアイアンガイアって。」

「こんな感じだ。」

「助けに行きたいけどこの辺りの土地勘なんて全くないし…」

「なら、私が手伝ってあげる。」


 フレアガルドがどうするか悩んでいると青凛が部屋に入ってきた。


「魏煉内なら私が案内出来るわ。今全ての港が閉鎖されて国外へ逃げることは不可能。なら2人はまだこの辺りにいるはずよ。」

「考えてる暇はない。案内頼むぞ。」


 フレアガルドが青凛と一緒に出る。その後ろをサリア達がついていく。勇薙も心配して天寺達に聞き取り調査のために炎蘭門港へ向かわせサリア達と一緒にヴィザルを捜索することにした。


「あ〜、今回は何事も無く日常回で終わると思ってたのに〜。」

「メタいこと言う暇あるなら探しましょう。」


 今、ヴィザルはまだ知らない。自分が指名手配されていることに。魏煉中を巻き込んだ壮大な計画の渦中にいることに。

次回予告

ヴィザルの逃亡生活が始まる


「大変なことになったぞ。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ