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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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オリヴィエのデート大作戦!

前回のあらすじ

いつもの王様ゲームだぜ!


「好きですよね作者。」

「ここでこうして…ここでこうするのもいいかも。やっぱりここにした方がいいのかな?」


 春休みに突入したある日、オリヴィエがエンジェルフォースで何か計画していた。


「•••よし!これで!ヴィザル君とデート…いつもヴィザル君が頑張ってるから今度は私がヴィザル君を労う番だ。」


 それをアルティネが廊下で聞いていた。


 デート前日


「•••ということなのケン。分かってると思うけど手伝ってくれない?」

「分かった。とりあえず、あいつらを縛って海に沈めればいいのだな?」

「そうよ。」

「そうなの!?」


 公園でアルティネから聞いたケンが後ろにいるサリア達を指差す。サリアの後ろからもぞろぞろとアイアンガイアのメンバー達が姿を現す。


「大丈夫だって!私達も2人のデートを全力で応援するからさ!」

「信用出来ない。」


 サリア達を疑うアルティネだがこれ以上面倒事が増えるよりはマシと判断した。2人のデートを見守るためアルティネはサリア達に作戦を話す。

 そして、デート当日。

 アルティネ達は3つのチームに分かれてヴィザルを見守る。そこにオリヴィエが来た。普段は見ない可愛い服装にヴィザルは見惚れている。


「ごめんね、遅れて。」

「い、いえ!僕もたった今来たとこです!」

「順調ね。こちらAチーム、異常無し。どうぞ。」

『こちらBチーム、異常しか無い。どうぞ。』

「何があったのよ!?」


 アルティネが叫ぶ。ケン率いるBチームは嫉妬に駆られたガルム達を抑え込んでいた。ケンがアルティネにガルム達のことを報告する。


「わ、分かったわ。…こちら、Aチーム。Cチーム、今の状況は?」

『新作のホットケーキシェイクが美味しいです。』

「何やってんの!?」


 アルティネがまた叫ぶ。サリア率いるCチームはシェイクを持ってヴィザル達を監視していた。サリアもアルティネに報告する。


「フワッとした口溶けに甘過ぎない蜂蜜とシロップの相性が絶妙にマッチしています。」

『ホットケーキシェイクの感想はどうでもいいから!オリヴィエとヴィザルは!?』

「見失いました。」

『バカヤロー!』


 アルティネが連絡を切る。


「私達だけで追うわよ。」

「結局こうなるのか。」


 一緒にいるクロアが呆れる。Aチームが2人を追う。2人はカフェで食事していた。Aチームも2人の後ろの席に着き監視する。


「こういうのヴィザルがジルフレイムと一緒に遊園地デートしてた時以来だな。」

「その話も凄い気になるけど今は2人のデートを邪魔されないように見張るわよ。」

「あれ?アルティネさんの声が聞こえたような…」


 ヴィザルが振り向く。それより早くアルティネ達は机の下に隠れた。オリヴィエも気になって周りを見るが上手く隠れることが出来たのか気の所為と判断してくれた。


「あ、危な…」

「ヴィザルってたまに勘が鋭い時あるよな。」


 アルティネがこっそり覗く。2人は軽く食事を済ませるとカフェを出て行った。アルティネ達も後を追う。そこにフリーラが合流した。


「マスター、何しているのですか?」

「大事な任務よ。」


 真剣なアルティネを見てフリーラはそれ以上聞きにくくなる。アルティネと一緒にヴィザルとオリヴィエを見る。2人は今度は映画館に入って行った。こっそり覗くとヴィザルが好きそうなアクション映画だ。


「行くわよ。」

『こちらBチーム。大変なことになった。』

「何よ?」

『ケン様〜!』

「•••ごめん。」


 アルティネは謝りヴィザル達の後を追って映画館に入る。しばらくして映画が終わりヴィザル達が出る。その後を追うはずが…何故かアルティネ達は泣いていた。


「甘く見ていたわ。まさか、ここまで感動するなんて。」

「マスター。」

「何?」


 アルティネが涙を拭って見るとオリヴィエがいた。にっこりしている。ヴィザルも後ろでやっぱりって感じで見ている。アルティネは黙る。後ろを振り返るも既にクロア達は逃走していた。


「い、いつから気付いてました?」

「カフェから出た時です。」


 アルティネが冷や汗を流す。滝のように流す。その様子をケン達が見ているのに気付き助けを求めるがケンもヴィーナをなんとかしてほしいと懇願していた。


「わ、私、心配だったのよ。ちゃんと2人がデート出きるか。だからねっ!ねっ!?」

「マスター達のせいでこれからの予定が台無しです。」


 ジト目で見るオリヴィエにアルティネはさっきとは違う涙を流す。そんなアルティネに同情したヴィザルがオリヴィエの隣に行く。


「じゃあまた明日デートしましょう!」

「あ〜、それ無理だわヴィザル。」


 そこにいつの間にか来ていたサリアが断る。なんか食べ物やキャリーバッグなどいっぱい買っている。


「明日から長期で依頼が来たからアイアンガイア全員で行くぞ。」

「ちょっとサリア!明日は2人のデートよ!」

「フレアガルドからの依頼だぞ。」


 アルティネが黙ってしまう。魔聖七天王(セブン)の1人であるフレアガルド・オールドランドからの依頼なら断りにくい。しかも、サリアが受けたのだから多額の依頼だろう。さらに、断る理由が無い。

 オリヴィエがショボンとしてしまう。この後もヴィザルとのデートを計画していたのにそれが全てパーになったのだ。それを見越してサリアはオリヴィエに提案する。


「オリヴィエも来い。」

「え!?」

「依頼はある国との国交を進める手伝いだ。その国は鎖国国家でな。依頼が達成されればその国でデート出来るぞ〜。」

「ちょっと!オリヴィエを勝手に…」

「行きます!」

「嘘でしょ〜!」


 サリアの提案に乗ったオリヴィエにアルティネが項垂れる。そこにガルムとヴィーナを抱えたケンが来た。


「まぁ、フレアガルドさんの依頼だからまともなやつじゃないのは確かだ。」

「そんな依頼に一緒に行けるのなんて俺達ぐらいのもんだしな。」


 ケンの後ろにいるヴァンガスも賛同する。アルティネも同行しようと思ったがさすがにマスターが居なくなるのは良くないとフリーラに言われ断念した。

 こうして、アイアンガイアとオリヴィエは明日フレアガルドと共に依頼に行くことになった。


(未知の国…こちらと違う文明…いけるか?)

次回予告

新章長編スタート!


「やるぞー!」

「なんでいるの?」

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