シルバニアファミリー
前回のあらすじ
ヴィザルよ、安らかに…
「え!?いきなり何!?」
ザース城に潜入したヴィザル達。ザースが演説をしている間にシルバニアを倒して魔法を解除させなければならない。
レン達が予めシルバニアがいると思われる部屋を探し出してくれたおかげで迷わずに進むことが出来る。見張りの衛兵もいないためサクサク進んでいた。
「ここです。」
レンがある部屋の前まで案内する。そこはリリエスタ達が見つけたシルバニアの部屋だった。レンが先頭に立って扉を勢いよく開けた。
「出て来いシルバニア!」
レンを先頭にして部屋に突撃する。しかし、そこにはシルバニアの姿はなく子供達が遊んでいるだけだった。その光景にヴィザル達は異様な雰囲気を感じた。
「何これ…」
「これがシルバニアの魔法。相手を子供にして思い通りに洗脳する魔法だ。」
「でも革命軍の子供達は操られてなかったわよね?」
「あの子達は親を子供にされた子供達だ。シルバニアの魔法じゃない。」
遊んでいる子供達の間を通り抜けながらシルバニアを捜す。ヴィザルがシルバニアを捜している時、フェルトリーネに似た子供を発見した。横にはリリエスタに似ている子供もいる。
「フェルさん!?リリーさん!?」
「やっぱりここにいたか。」
ヴィザルが急いで駆け寄って声をかける。しかし、2人はヴィザルの顔を一瞬見るもすぐに積木で遊び始めた。
一緒にいた子供達も自分の親を見つけては声をかけているが反応は良くない。その時、レンが扉を向いて警戒態勢に入った。ヴィザル達もそれに気づいて振り向くとシルバニアがいた。
「やっぱり来た。あんた達分かり易いわね。」
「何?あのロリが幹部?」
「ロリって言うな!」
シルバニアが熊のぬいぐるみを投げた。その瞬間、ぬいぐるみが大きくなり動き出した。
「こんなのもあるのか。」
「私はトイフォース戦士シルバニア。ここにいる子供達はみんな私の家族。私達シルバニアファミリーの前に平伏しなさい。」
「ドフラ◯ンゴファミリーみたいに言いやがって。」
「全く似てないよね!?」
シルバニアが手をかざす。それ合わせて熊のぬいぐるみがパンチしてきた。それと同時にさっきまで朝臣ていた子供達がユラユラと立ち上がり襲ってきた。
「なんだ!?」
「シルバニアが子供達を操っている!」
突然攻撃してくる子供達。しかし、相手は子供にされ洗脳されているため反撃が出来ない。それでもオリヴィエがちょっとした隙をついて水の魔法弾をシルバニアに放った。
「残念。」
シルバニアは子供達を盾にして魔法弾を防いだ。ヴィザルが近付こうと試みるも熊のぬいぐるみが邪魔で近づけない。すると、シルバニアが子守唄を歌い始めた。
「聞くな!これがままごと魔法だ!この歌を聞いて眠ったら最後、子供にされる!」
レンが叫んで耳を塞ぐも子供達が腕を抑えたりして妨害した。その結果、次々と眠ってしまう。ヴィザルも眠りそうになったところで舌を噛み痛みで耐えた。チラッとオリヴィエを見る。彼女は既に眠ってしまいだんだんと子供になっていった。
「耐える子もいるのね。いつまで保つのかしら?」
勝ちを誇るシルバニアはニヤニヤしながらヴィザル達に近付く。レンも舌を噛んで耐えながら近付く。ポケットに手を入れる。すると、青ざめた。
「?」
(あれ?ない?なんで?)
「もうそろそろギブアップかな?」
シルバニアが子供達に押さえつけられ跪くヴィザル達の前で笑う。すると、1人の子供が飴玉をシルバニアにあげた。シルバニアは何の躊躇いもなく飴玉を舐める。その瞬間顔が真っ赤になり叫んだ。
「辛〜!!!」
「え?」
涙目になって暴れるシルバニア。あげた子供を睨む。すると、その子供はみるみるうちに変化し怪盗カシオペアに変身した。
「あんたはあの時のコソドロ!」
「カシオペア!?」
「これであんたの魔法はもう使えないわね。」
シルバニアが熊のぬいぐるみでカシオペアを攻撃する。カシオペアはそれを華麗に避けた。シルバニアは水を探しに部屋を出ようとする。そこに積木が積み上がり行く手を阻んだ。
「〜!」
「積木魔法。」
逃げ場を失いあたふたするシルバニア。熊のぬいぐるみで積木を破壊しようと振り向く。すると、ヴィザルが剣でバラバラにしていた。
「あ、あれ…?」
「さてと…子供のオリヴィエさん達も可愛いですけど僕はやっぱり今のオリヴィエさん達がいいです。」
「ま、待って…今口の中が…」
「《男女平等アーススピアキック》!」
ヴィザルが両足に風魔法を纏いジャンプしてシルバニアの顔に飛び蹴りした。その結果、積木は壊れシルバニアは吹き飛ばされ気絶した。
次回予告
ここから本番!
「いいところ持っていかれた!」




