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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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レゴ魔法とレトロ魔法

前回のあらすじ

ねんねんころりよろりろりよ~


「それって…」

「言わせないよ!」

「まだ何も言ってない!」

 革命決行のため残りのトイフォース戦士のことを聞く。レンはルーシーの写真を出して説明を始めた。


「彼女はルーシー。レゴブロックを生成して操る魔法を使います。」

「いろいろ大丈夫かその魔法?」


 ヴァンガスが顎を擦りながらツッコむ。それを無視して説明を続ける。


「僕の積木魔法より細かく高度な操作が可能です。さらに、組み合わせて巨大ロボットも作ってしまうほどです。」

「巨大ロボットねぇ。」


 ルーシーの説明を終わらせたレンがフランボーの写真を出す。


「そして、こいつがトイフォース戦士筆頭フランボーだ。フランボーはヨーヨーやミニ四駆、けん玉などあらゆる玩具を使いこなす魔導師だ。」

「それだけ聞くと魔導師って感じがしねぇ。」


 ヴァンガスがボソッと呟くと隠し撮りしていたフランボーの戦闘の様子が流れた。ヨーヨーを使いこなし相手を細切れにしている。それを見てサリア達は気分が悪くなった。


「ここまでスプラッタ映像を見てると吐き気が…」


 サリア達を見てこれ以上は見せれないと判断したレンは映像を切る。部屋を明るくしてモニターを片付ける。


「見てもらった通りフランボーは魔法より体術に優れている。が、魔法もかなりの腕だ。普通に戦えば勝ち目はない。」


 レンが説明していた時、突如爆発音と共に天井を破壊し巨大ロボットが姿を現した。それはルーシーが使うレゴロボットと同じだった。


「見〜つけた!お姫様とケンもいるよ!」

「ユア姫はお前に任せる。俺は…ケン•アレスザードだ。」


 レゴロボットは胸からロケット弾を発射して攻撃する。それをサリア達が迎撃した。さらに、エレキナがレゴロボットの腕に乗ると拳一発で破壊した。


「マジで!?」


 ルーシーが驚いているとケンがレゴロボットの腹に着地すると居合い切りでレゴロボットを真っ二つにした。


「すげー。」


 バラバラになるレゴロボットを見て子供達は驚いている。そのバラバラになったレゴの陰からフランボーが現れケンと一騎打ちになった。


「聞いてたより強いな。」

「そりゃ情報不足だ。」

「確かに。」


 フランボーはヨーヨーを振り回し斬撃を飛ばす。ケンはレゴを足場にして斬撃を避ける。フランボーが追撃しようと突撃した。そこにカナが折紙の手裏剣を飛ばして攻撃した。

 ガラガラと音を立てて崩れるレゴロボット。しかし、すぐにくっつき再生した。しかも、小型レゴロボットを複数出してレン達を襲った。


「さぁ!大人しくユア姫を渡しなさい!」

「うるせー!」


 ルーシーが要求するもサリアが断った。サリアは小型レゴロボットをレン達を任せると炎の拳を大量に生成した。


「その手のロボットはなぁ…大抵中にいる奴引っ張り出せば終わりだろ!」


 サリアが炎の拳をレゴロボットに叩き込む。ルーシーも対抗するがサリアの手数が圧倒的に多く押されていく。そこにマキナが腕からレーザーを発射して足を破壊した。ガクンと音を立てて倒れる。さらに、ヴァンガスとヘルマが折り鶴に乗ってレゴロボットの顔まで行くとジャンプして顔を思いっきり殴った。

 その結果、レゴロボットは仰向けに倒れた。ルーシーがすぐに再生させようとするとメキメキと音を立てて装甲が剥がされエレキナが顔を出した。


「見〜つけた。」

「うそぉ…」


 圧倒的な力の前に涙目になるルーシー。そこに突如レールが走り燃える四駆がエレキナを襲った。エレキナが周りを見るといつの間にか3次元的にレールが敷かれ様々な属性魔法や刃が着いている四駆が走っていた。その中心でケンとフランボーが激闘を繰り広げている。


「《螺旋閻魔》!」

「《ファイヤーボール》!」


 ケンの刀に燃えるヨーヨーで対抗するフランボー。レールにヨーヨーを巻き付けてケンの攻撃を避けると今度は縦横無尽に飛ばしたヨーヨーから刃を発射した。ケンはその刃を全て弾く。


「驚いた。俺のレトロ魔法をここまで凌ぐ奴がいるのか。」


 レールや四駆を切り刻みながら着地したケンを見て驚く。周りでは小型レゴロボット軍団と交戦するサリア達。フランボーはチラリとカナを見る。


「ちょっと卑怯だが手段を選んでいる隙はないようだ。」


 フランボーがカナをチラリと見た。ケンもカナを見る。その瞬間、フランボーはカナを狙ってヨーヨーを飛ばした。ケンがカナを突き飛ばす。ヨーヨーはケンの右腕を巻き込み…斬り飛ばした。

次回予告

場面変わってヴィザル達へ。


「それよりケンが!」

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