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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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後悔先に立たず

前回のあらすじ

土下座の準備は出来ています。ヴィザルが。


「ふざけるなぁ!」

カリスティが退場した後

ヴィザルは全力で逃げていた。その後ろをオリヴィエが追いかけている。

(頑張れ。)

トールバスターはそんな二人の姿を見ていたら、構えていた海神が声をかけた。

「トールバスター殿。あなたと一戦交えたいのですがよろしいでしょうか?」

「あぁ、わかった。」

そう言うとトールバスターも剣を作って構えた。周りが固唾を飲んで見守る中、先に仕掛けたのは海神だった。

「参る!」

海神は刀を真っ直ぐ構えたまま、トールバスターに向かって走り出した。その時、トールバスターが刀ごと海神を一刀両断した。

「・・・見事!」

《海神 海翔 リタイア》

海神は晴れやかな顔で退場した。その後、シルバーホークのメンバー以外は別れを言ってからその場を離れて行った。


廃墟ゾーン

そこには天桜の狐のメンバーらしい少女が走っていた。

「嘘でしょ。海神君が負けるなんて。あれがこの国で3番目に強いクランのマスター。早く勇薙君と合流しないと。」

彼女が走っていると足元がいきなり光り出し、炎が舞い上がった。

「え?」

炎に巻き込まれた少女はそのまま退場した。その様子を物陰から見ている女性がいた。サリアだった。

「フッフッフ。これが私のフレイムマイン。これでトロイタワーに近づく者は全員倒すことができる。」

サリアが静かに笑いながら見ていると誰かが近づいてくるのを感じた。サリアがニヤニヤしながら見ると、

「ヤバいよ、ヤバいよ!助けて~!」

「待ってよ、ヴィザル君~!」

オリヴィエから絶賛逃走中のヴィザルだった。

「しまったー!ヴィザル、そっちダメ~!」

サリアの叫び声も空しく地雷地帯にヴィザルが突っ込んでしまい、爆発した。

「やっちゃった~。」

サリアが爆発した跡とオリヴィエを見ていたらこっちに頭がアフロのヴィザルがやってきた。

「なんで大丈夫なの!?」

「サリアさーん!」

ヴィザルはそのままサリアに両足で飛び蹴りした。

「何なんですか、あれ!?一歩間違えたら粉微塵ですよ!」

「と、言うよりなんで粉微塵になってないのか不思議なんだけど?」

二人が騒いでいるとカリスティ達から解放された女性達が近づいて来て地雷に引っ掛かり次々とリタイアしていった。

「普通はああなるだけんど。」

「怖っ。」

「ヴィザル君。何あれ?」

「それは僕が聞きたうわぁー!」

ヴィザルはいつの間にか隣にいるオリヴィエに驚いた後、すぐに土下座した。

「何があった。」

サリアが聞くがヴィザルは土下座したままだった。

「絶対浮気はしないので凌遅刑は勘弁してください。」

「本当に何があった!?」

サリアが必死にヴィザルに聞いていると後ろにアルティネがやってきた。

「あんた達何やってんの?」

「マスター。」

「アルティネ!」

「あの地雷ってあんたの仕業?」

「ま、まぁな。」

「周り見てみなさい。」

アルティネに言われて周りを見ると次々と地雷でリタイアする人が続出していた。

「あんた、どんだけ仕掛けたのよ!?」

「トロイタワーの周りに敷き詰めてたからわからん。でもこれで一気に相手を減らせるからいいじゃん!あわよくば、インドライガを倒せるかもしれないんだよ~。」

サリアが自慢気に話しているとインドライガがやってきた。空を飛んで。

「・・・」

「・・・全然意味ないじゃん!っていうかわかっているでしょ!」

アルティネがサリアに詰め寄っていると今度はトールバスターがやってきた。空を飛んで。

「・・・」

「・・・さっきと同じじゃねぇか!」

「マスター!キャラが変わってます!」

オリヴィエに止められるまでアルティネはサリアの首を掴んで振っていた。

「あの、これどうやって入るんですか?」

「え?」

「だって入らないと圧倒的に不利ですよ。」

「・・・あ。」

サリア達は冷静になって考えた。現在、トロイタワーの中にはインドライガとトールバスター。周りにはえげつない地雷の山。入らないと中にいる二人にやられる状態。

「・・・詰んだ。」

「諦めたー!」

膝を着くサリアを必死に励ましているヴィザル。その後ろに勇薙が現れた。

「また会いましたね。アイアンガイアのマスターさん。」

「あ、ロリコンでシスコンの自称チート勇者のイキスギ君じゃん。」

「待ってください!何ですか、その不名誉過ぎる間違いは!?」

サリアの説明にツッコミする勇薙をヴィザル達は冷やかな目で見ていた。

「違いますよ!全然そんなことないですよ!」

「え?だってさっきも妹達に”さすおに““さすおに”って言われていたじゃん。」

「あれはタカマガノクニの王様の養子になったことでその娘達が妹になっただけで・・・」

「それ、さすおにって言われる理由になってない。」

「うっ!」

「あの、変態トークの前にこれなんとかしませんか?」

「変態トークって言わないでください!」

ヴィザル達がしばらくトロイタワーを見ていると彼らのところにいきなり現れたドトールが攻撃を仕掛けた。

「ギャ○ック砲!」

「いきなりアウトー!」

ヴィザル達が避けるとドトールは笑っていた。

「見つけたぞ、アイアンガイア!」

「またあいつ!」

アルティネがドトールを睨んでいるとドトールは笑いながら地雷地帯に着地した。

「「あっ。」」

その時、ドトールの足元が光って爆発した。

「なんだったんだ、あいつ。」

「知らない方がいいわ。」

勇薙達が見ていたらボロボロの状態のドトールが這いずりながらこちらにやってきた。

「あんたも丈夫だな。」

「これしきでギガントタイタンの俺が倒れるわけないだろ。」

「もうデコピンで倒せそうだけど。」

サリア達のところにドトールが来たことで6人はトロイタワー周辺の地雷地帯をどうやって攻略するかを考えることになった。

次回予告

頑張ってトロイタワーに行きます。


「終盤戦の始まりがこんなんでいいんですか?」

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