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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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偶然出会った相手と入れ替わるのはアニメの世界じゃよくあること

前回のあらすじ

トイランドへやってきたヴィザル達にサリア達。まぁ、絶対ハプニングに巻き込まれるだろうな。


「あらすじで言わないでください。」

「ハックション!」

「どうしたのヴィザル君?」


 突然くしゃみしたヴィザルを心配するオリヴィエ。ヴィザル達は今、トイランドの首都ホビーチップに来ている。


「それにしてもさすが玩具の国、子供がいっぱい。」


 フェルトリーネがキョロキョロ辺りを見回す。ヴィザル達も一緒になって見回すと確かに子供の数が多い。


『ト、ト、ト、トーイ、トーイランド!楽しさ満載玩具の国〜』

「あの、この曲、どこかで…」

「考えるのは止めましょうヴィザル。」


 たまに流れるトイランドの曲が何かに似ていると思ったヴィザルにそれ以上詮索しないように語るグリム。


「とりあえず、ホテルはもう予約したし後は夕食まで好きにするってことで。」

「「「さんせ〜い!」」」


 散り散りになって観光を楽しむヴィザル達。ヴィザルはオリヴィエとアテリナと一緒にプラモデル地区を観光している。その他にもカーリーンとアルミナはゲーム地区、グリムとラステトはぬいぐるみ地区、イヴ達はレトロ地区、リリエスタ達はレゴ地区、そしてフェルトリーネはラジコン地区にいた。


「おぉ〜!これがラジコン…初めて見る!」


 フェルトリーネは川を走る船のラジコンを見ていた。すると、フェルトリーネの後ろから走ってきたマント姿の少女がフェルトリーネにぶつかってしまい2人一緒に川へとダイブしてしまった。


「ぶはぁ!何!?」

「ご、ごめんなさい!」


 人目のつかない橋の下にあがる2人。フェルトリーネが少女を見るとマントのフードが脱げて顔が見えた。その顔はフェルトリーネより幼いが髪色や目などがフェルトリーネとそっくりだった。


「あれ?私に似てる?」

「ごめんなさい!私、すぐ逃げないと…」

「待って!逃げるって何!?」


 濡れた服を脱いでいたフェルトリーネは下着姿だったためすぐに少女を追うことができなかった。急いで服を着ようと炎魔法で乾かしている時、突然後ろから何者かに襲われ気を失ってしまった。

 一方、ぬいぐるみ地区にいたグリムとラステトはヴィザルの恋バナで盛り上がっていた。


「それでヴィザル君、どう?」

「その…思っていたより優しい人でした。私、男は暴力を振るう人しか見たことなかったので。」

「分かるわその気持ち。男は女性を物としか思ってないと私も思ってたけどヴィザル君を見るとああいう男もいるって分かって少しは思えるのよね。」


 グリムがクスクス笑っていると何かのエンジン音が聞こえた。どこだろう見上げるとラジコンの飛行機が城へと向かって行くのが見えた。


「あんな玩具もあるんですね。」

「あれってもしかして公爵かしら?」

「公爵?」

「ほらっ、トイランドのホームページに載ってるでしょ。ザース公爵。15年前に国王が革命で亡くなってから実質トイランドの国王になった人。彼の後ろにあの飛行機が載っていたからそうかなって。」


 グリムが見せたホームページには確かにザースを紹介する写真に彼と一緒にあの飛行機も載っていた。

 そのザース公爵は飛行機で城にある着陸場に着陸する。そこには大勢の人が待っていてすぐに飛行機の整備やザースの荷物を受取などを行った。その中で1番位の高そうな男がザースの身の周りを整えながら同行した。


「ユア姫を捕らえたのか?」

「そう報告があったのですが…」

「なんだ?言ってみろ。」

「ユア姫ではなくよく似た別の少女を誘拐してしまったそうで…」

「何?」


 ザース達はワープ魔法陣に乗ってある部屋へと入る。そこには下着姿で拘束され眠っているフェルトリーネがいた。


「まさか、小娘1人捕らえることが出来ぬとは…最初っからお前達トイフォース戦士に任せるべきだったな。」

「今からでも遅くはないかと。」

「ああ、任せよう。」

「はい。それで彼女は?」

「この前侵入した女と一緒だ。シルバニアのところで処理しろ。」

「了解しました。」


 2人はワープ魔法陣に乗ると部屋をあとにした。


 一方、夕方になりホテルに戻ってきたヴィザル達。しかし、フェルトリーネだけが戻って来ない。そのことに気付き見回すもやっぱりいない。


「おかしいですね。フェルさんが来てません。」

「まったく、時間を忘れているのかしら?」

「とにかく捜しましょう。」


 グリムの提案にのりフェルトリーネを捜しに行く。全員別れて1人でフェルトリーネを捜している途中、ヴィザルは突如、何者かに拐われた。

次回予告

サリア達のところでも面倒事が…


「あれ?僕は…?」

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