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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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トイランド

前回のあらすじ

ヴィザル達のお詣り


「作者はおみくじどうでした?」

「ノーコメント。」

「や〜ってきましたトイランド!」


 空港から降りたフェルトリーネの叫びから始まった。

 ここはエドラシア大陸の北西部にある険しい山々に囲まれた国トイランド。そこには人間と命を持った玩具達が共存していた。

 初めて見る光景にフェルトリーネ達は興奮していた。しかし、ヴィザルは落ち着いていない。


「あの〜、何故クゥちゃん達が?」

「私達はリリー様の付き人ですので。」

「イヴちゃんの妻なので。」


 リリエスタの後ろにいるクゥやライシャ達が気になっていたのだ。今回は冬休みを利用して新婚旅行に来ていた。けど、ヴィザル以外は全員女の子。そんな状況にドギマギしていた。


「修学旅行の時と余り変わらないよヴィザルン!」

「それに人数が少ない分こちらの方が㍒出来ますわ。」

「いや…修学旅行の時ほまだクラスメイトとして見ていたので良かったんですが…今回はその…」


 ヴィザルがオリヴィエ達を意識している。そのことに気付いたオリヴィエ達はニヤニヤしていた。


「さぁさぁさぁ、存分に楽しみましょう!」


 フェルトリーネがヴィザルの背中を押す。その後をオリヴィエ達がついて行く。新婚旅行は始まったばかりだ。


 一方、トイランドの検問を抜けた先にサリア達アイアンガイアのメンバーが勢揃いしていた。


「着いたぞ〜!トイランドー!」


 はしゃぐサリア。初めて見る動く玩具達に驚くエウリア達。


「ここが…玩具の国…」

「•••それで?いつ積み木と折り紙の戦争が始まるんだ?」

「いや、ここは捨てられた玩具達の恨み辛みが集まって人間を支配しようとそているんだよ。」

「いえ、あの玩具達は実は元人間で能力で玩具にされているんだわ。」

「その陰謀パクリだから止めとけよ。」


 玩具達を見てニヤニヤしているヴァンガス達を尻目にケンが遠くに見える城を眺めていた。そのメ゙はどこか懐かしんでいる感じにとらえたサリアは少し意外だと感じていた。


「さてと、観光するか!」

「その前に白状しなさいサリア。」


 サリアの肩に手をかけるカリスティ。サリアは何のことやらと目を反らす。そこに逃さないとエウリア達が囲む。


「どうせヴィザルがここに旅行に来ているんでしょ?」

「うちに帰って来るなりトイランド行こう!とか急に言い出すからなんか企んでるなぁ〜と思ってたけどね。」

「アイアンガイアに帰らずにどこか旅行に行ったヴィザルといきなり観光しようと言ったサリア。想像しやすいわね。」


 さすがに隠しきれないと悟ったのかサリアはカリスティ達に白状した。


「そう。ヴィザルがオリヴィエ達と一緒に新婚旅行しようと言ってたからそれを茶化してやろうってはらだ。」

「そんなの茶化さなくていいでしょ。」

「へえー。ヴィザル君、ついにオリヴィエチヤと結婚したんだ。」

「まぁ、許嫁だしいつかは結婚すると思ってたけど…」

「待ちなさい。」


 エウリアが気になったことがあるらしくサリアに問いただす。


「サリア、さっきオリヴィエ達って言ってなかった?」

「ああ、言ったぞ。」

「“達”って…何?」

「あ、言ってなかった。ヴィザルの奴、向こうでハーレム婚したぞ。」


 サリアのカミングアウトにケン以外が驚愕する。


「ハーレム婚って認められてんの!?」

「そもそもそれをオリヴィエちゃんが了承するのかなぁ?」

「あの学校で何があったんだ?」

「まぁ、とりあえず、みんなで陰からヴィザル達を覗いて茶化してやろうじゃないか!」

「「「おぉー!」」」


 サリアが先頭に立ってヴィザル達がいると思われるトイランドの首都ホビーチップへと向かった。


「あれから15年か…懐かしい。」


 その後ろでケンがボソッと呟いた。

次回予告

トイランド旅行を楽しむヴィザル達。しかし、そこにある少女が来てフェルトリーネとぶつかってしまう。その少女はトイランドの未来を大きく動かす存在だった。そして、その少女に魔の手が忍び寄る。


「はいはい。面倒事面倒事。」

「軽っ!」

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