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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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1年はあっという間に終わるもの

前回のあらすじ

旅行先決定!


「旅行って計画たてるまでが楽しいですよね。」

「それは言わないお約束。」

 12月31日

 冬休みを利用してある神社にやってきたヴィザル。私服で待っているとオリヴィエ達がやってきた。みんな、それぞれ着物を着ている。


「どう?ヴィザル君。」

「すごく似合ってます。」


 ヴィザルに褒められ嬉しそうに笑うオリヴィエ達。その後ろで慣れない着物であたふたしているカーリーンはグリムの肩に手をかけて歩いていた。


「やっぱ私にこれは似合わないって。」

「大丈夫よ。似合ってるわ。」


 グリムと手を繋ぎ一緒に歩く。神社には大勢の人がいて逸れてしまわないように固まって歩く。そんな中、ヴィザルは歩きづらそうにヨタヨタそていた。それもそのはず、みんなヴィザルにくっつき掴んでいるからだ。


「あ、歩き難い…」

「我慢して。」

「飛べたら楽なのに…」

「もう少しだから。」


 なんとかして神社の境内にまで来れた。すると、こちらを見つけたアイリスが手を振っているのが見えた。


「あら、会長も来てたのね。」

「ああ、学園生活最後の大晦日だ。折角だし君達と一緒にと思ってね。」


 アイリスも加わり今年が終わるのを待つ。そろそろだとアイリスが腕時計を見て話す。


「では皆様、カウントダウンを。」

「10!」

「9ー!」

「8。」

「7!」

「6。」

「5〜!

「4!」

「さ〜ん!」

「2!」

「1!」

「「「「0!!」」」」


 イチネが終わる鐘の音が鳴る。その場にいた人達は皆思い思いに盛り上がっていた。ヴィザル達も一緒に盛り上がる。


「なんやかんやで1年が終わったね。」

「いろいろありましたね。」

「ヴィザルンの1番の思い出は?」

「やっぱりアイアンガイアに加入したことですかね。もし加入してなかったら今頃つまらない年越ししてたと思いますよ。」


 空気が澄み綺麗な夜空を見上げて思い出に浸る。


「これからもよろしくねヴィザル君。」

「こちらこそよろしくお願いします。」


 オリヴィエと手を繋ぐ。いろんなことがあったがなんとか1番を迎えることが出来た。ヴィザル達は神社の鈴を鳴らしお詣りする。

 お詣りを終わらせるとフェルトリーネがおみくじを引こうと走って行った。ヴィザル達も後をついて行くとアイリスがスマホを取り出した。


「ヴィザル、折角だから連絡先を交換しないか?もしもの時は頼ってくれ。」

「わ、分かりました。」


 ヴィザルはアイリスと連絡先を交換する。そこにフェルトリーネが早くおいでと手を振る。既にヴィザル以外はおみくじを引いていたようで微妙な顔をしていたり凄い嬉しそうな顔をしていた。


「なんか表情だけで分かる。」

「ヴィザルンも会長も引くよ!」

「分かっておる。」


 ヴィザルとアイリスがおみくじを引く。結果はアイリスは吉、ヴィザルは…


「微吉…?」

「初めて見た。」

「あ、ある意味凄い引きね。」


 どんな表情していいか分からないまま内容を読む。どれもこれも当たり障りのないことしかない…が出会いのところで目が止まった。


「•••今までにない驚く出会いがあるでしょう…今の時点で既に驚きの連続なんですが…」

「まぁ、おみくじなんてそんなものよ。」


 グリムがヴィザルを励ます。その後ろでは大凶を引いたリリエスタが大吉を引いたアルミナに交換を懇願していた。


「じゃあ、新婚旅行は明後日、場所はトイランド。いいわね。」

「「「は〜い!」」」


 帰路に着く。これからどんな1年になるのかまだ誰も知らない。けれどどんな1年にするのかは自分だけが知っている。

 さぁ、どんな1年になるだろうか…楽しみである。


「穏やかな1年になりますように…」


 多分、それは無理でしょう。

次回予告

ヴィザル達が新婚旅行に選んだ国トイランド。そこは10年前に革命が起き政権が変わった国だった。ヴィザル達とサリア達がトイランドにきた瞬間、10年間止まった陰謀が動き出す。


「次回、新婚旅行編。」

「そんな感じの次回予告じゃないですよね?」

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