大抵バレるのはイカサマあるある
前回のあらすじ
リリエスタの優雅(笑)な1日
「(笑)ってなんですの!?」
「それより”あるある“はどうしました?」
「私に合わないので省かせてもらいましたわ!」
「出来るの!?」
ある日の放課後
空き教室にまたヴィザル達が集まっていた。ヴィザル、アイリス、サリア、フェルトリーネが机の周りで待っているとアテリナがやってきた。アテリナは机の上にトランプを置く。
「何をするんですか姫様?」
「ポーカーです!」
「なんで?」
アテリナがヴィザル達の前にトランプを5枚配る。それと一緒にコインを10枚配った。ヴィザル達は仕方なくポーカーをし全員コインを1枚賭けてトランプを出す。
結果、サリアがワンペア、フェルトリーネがツーペア、ヴィザルとアイリスがスリーカード、アテリナがストレートだった。アテリナがコインを回収する。
「負けましたね。」
「さすが姫様。」
「それでは皆さん、服を脱いでください!」
「「「「はい?」」」」
一体何言っているのか理解していないヴィザル達をアテリナが無理矢理脱がす。
「ちょちょちょ、ちょっと待ってください!いきなりなんですか!?」
「だってポーカーは負けたら脱ぐってヴィザル様のお兄様が言っていました!」
「フォルス兄さ〜ん!」
ヴィザルが叫ぶ。そのフォルスは自宅でくしゃみした。
結局、アテリナ以外は服を1枚脱ぐことになった。そのままアテリナが説明を続ける。
「コインが1枚減るごとに1枚脱ぐ。もしコインが全部無くなる前に服が無くなった場合は罰ゲームです!」
アテリナが自信満々に説明する。その瞬間、全員がヴィザルを見た。ヴィザルは驚いた表情でみんなの顔を見る。
(あれ?もしかして僕狙われている?)
(ヴィザル、悪いがお前に犠牲になってもらう。)
(全裸で罰ゲームもいいけどヴィザルの裸を見るのも悪くない気がしてきた。)
(ヴィザルンの裸が見てみたい。)
(全員全裸にしてみせます!)
各々の思惑が交錯する中ポーカーが始まった。アテリナがトランプをきろうとするもなんか上手くいかない。すると、ヴィザルがアテリナの代わりにトランプをきってくれた。ヴィザルがみんなに配る。トランプを変えたりコインをベットしてあける。
結果、ヴィザルがフラッシュ、あとはみんなワンペアやツーペアだった。
「僕の勝ちですね。」
「ありゃ~負けちゃった。」
「ヴィザルン凄い!」
次、またヴィザルがトランプをきって配って同じようにベットする。今度はヴィザルがレイズしたのでアイリス以外はコールてアイリスはおりた。
その結果、またヴィザルがフラッシュで1番だった。またみんな服を脱ぐ。
「連続フラッシュってありえるか?」
「ありえますよ。」
サリアが怪しむもヴィザルはとぼけている。今度はアイリスがトランプをきって配った。またみんなベットする。しかし、ヴィザルだけはベットせずにおりた。
(ヴィザルがおりた…)
アイリスがヴィザルの行動に不審な点を見つける。こちらのトランプをチラッと見ただけでおりたのだ。ヴィザル以外があける。結果、アイリスがスリーカードでトップだった。
「今度は会長が1番だ!」
「あれ?なんか私勝ててない?まさか、トランプの柄を変える魔法とか…」
「イカサマ防止魔法付けてるのでそれはありえません!」
サリアの不審にアテリナが強く反論する。試しにアイリスが柄を魔法で変えようとしても変化がなかった。すると、トランプの裏をジーと見たアイリスがニヤッと笑った。それを見たヴィザルはゾッとする。
「おやおや?トランプに傷が着いているな。これは直さないと。」
アイリスは魔法でトランプの傷を消す。それをヴィザルは汗を流しながら見ている。さすがに不審に思ったサリアがヴィザルを睨む。
「何か隠してる?」
「隠してませんよ。」
「フェル、オリヴィエのロッカーからチェーンソー取ってきて。」
「待ってください。」
ヴィザルがサリアを止める。そうこうしているとアイリスがヴィザル達にトランプを配った。ヴィザルがトランプを取ると傷が付いているのを見つけた。
(あれ?直せてない?)
ヴィザルは他のトランプを見るといくつか傷が残っていた。ヴィザルはその傷が着いたトランプを取る。ベットしようとした時、気付く。なんの役もないブタだったのだ。
「どうしたヴィザル。着けた傷と違う柄になっているみたいな顔してるぞ。」
アイリスがヴィザルを見て話す。ヴィザルはギクッとしてアイリスを見る。その言葉が気になったサリアがトランプの裏を見る。
「あ〜、そういうことか。ヴィザル、お前シャッフルする時に密かにトランプの裏に傷を着けたな。おそらく着けた傷は5種類。それぞれスペード、グローバー、ハート、ダイヤ、そしてジョーカーに分かるように傷を着けた。」
「だからヴィザルンが連続でフラッシュが出たんだ。」
「それと、シャッフルしている時に自分に有利になるようにきっていたな。」
サリア達に指摘されたヴィザルは滝のように汗を流しながら目を背ける。
「魔法を使わずにイカサマか。最初は騙されたぞ。」
「そういえばフォルスはそういうの得意ってヴィザル言ってたようの気がしたが?」
黙秘を続けるヴィザル。
「や、やだな〜。そんな言いがかり止めてくださいよ〜。そんな証拠なんてどこにも…」
「ヴィザル、爪にトランプの切れ端残ってるぞ。」
「え!」
ヴィザルは咄嗟に右手の人差し指を見る。その瞬間、青ざめた。おそるおそるみんなを見る。みんなヴィザルを確信した目で蔑んでいた。
「残念だよヴィザルン。そんなことするなんて。」
「そうですよ。」
「•••申し訳ございませんでした。」
もう言い逃れ出来ないと判断したヴィザルはイカサマを認め土下座した。
「それじゃあ罰ゲームはヴィザルに決定かな?」
「そりゃそうだろ。」
アスラが廊下を歩いている。すると、何やらジュ~と音が聞こえたので教室の扉を開ける。そこには…
「あれ?これ本当にやる予定だった罰ゲーム?」
「文句言わない。ヴィザルに拒否権ないからな。」
熱々の鉄板の上で正座させられている全裸のヴィザルがいた。アスラはドン引きして扉を閉めた。
次回予告
もうすぐ12月、ヴィザル達にあることが告げられる。
「いつかくるとは思ってました。」




