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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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突然発症すると辛いのはアレルギーあるある

前回のあらすじ

サリアよりアテリナの方が小説の才能がある。


「大丈夫!次こそは…」

「もうアテリナ様に任せましょう。」

 ある日の休日

 サリアが朝早くヴィザルの部屋に入る。


「ヴィザルー!…あれ?いない?」


 サリアが部屋を見回しているとゴミ箱に大量のティッシュペーパーが入っているのを見つけた。しかもなんか湿ってる。


「まさか…」

(いや待て。確かにヴィザルはここに来てから一度もしていない。ヴィザルも健全な男子だ。こんな美少女だらけの学校で我慢出来なかった可能性もある。)


 サリアが顔を赤くさせているとヴィザルが入ってきた。元気がなく顔が赤くなっている。


「ヴィザル…」

「あれ?サリアさん?」

「私で良ければぬかせてあげるぞ。」

「はい…?」




「花粉症?」

「そうです。」


 ヴィザルから真相を聞いたサリアは顔を背け赤くする。ヴィザルはティッシュで鼻をかんでいる。


「なんかこの季節になるとヤバイスギの花粉が凄く舞うみたいでして…その結果、人生初の花粉症になりました。」

「そういえばこの季節だったか。」


 サリアが外を見る。なんか黄色い花粉が凄く舞っていた。ヴィザルは朝早くに花粉症で起きて保健室に薬を貰いに行っていたのだ。

 ヴィザルがくしゃみしながらまた鼻をかんでいるとノックの音がした。ヴィザルがどうぞと言うとオリヴィエとアルティネが入ってきた。2人ともマスクをして嫌な顔をしている。


「あ〜、とうとうこの季節が来たわね…忌々しい。」

「そこまで!?」

「やっぱりサリアは平気なのね。バカだから?」

「それ風邪でしょ?」


 ヴィザルがティッシュを渡すとアルティネはお礼を言って鼻を噛んだ。オリヴィエにもティッシュを渡す。


「ありがとうヴィザル君。」

「オリヴィエさんも花粉症?」

「いや…犬アレルギー。」

「なんで!?」


 涙を流して鼻をかむオリヴィエの後ろで涙を流すレミルを見つけた。隣にはマスクをしているフェルトリーネもいる。


「オリヴィエちゃん、レミルを見たらいきなりくしゃみしちゃってツルキ先生に聞いたら犬アレルギーだって。」

「なんで〜!?この前まで平気だったよ!」

「アレルギーって突然発症したりするのよ。」


 レミルが膝から崩れ落ちる。ヴィザルが慰めていると今度はマスクをしたアテリナがやってきた。何故かチェーンソーを持って。


「姫様?」

「ヴィザル…伐採に行きましょう!」

「待て待て待て待てー!!」


 突然の発言に敬語を忘れてツッコむ。


「気持ちは分かりますが強引過ぎます!それとそのチェーンソーどこにあったんですか!?」

「魔道具開発部の皆さんに作ってもらいました。」

「何してんのあの人達!?」


 アテリナはチェーンソーを振り回して暴れる。


「オリヴィエさんも一緒にアレルギーの元を絶ちましょう!」

「それだもオリヴィエちゃんはレミルンを斬ることになるよ。」


 レミルがフェルトリーネの後ろに隠れてガクブル震える。でもオリヴィエはそんな気分じゃないのか首を横に振る。不満そうなアテリナはヴィザルに近寄り手を引く。


「一緒に伐採しましょう!」

「ダメですよ!」

「大丈夫です!」

「どこが!?」


 花粉症で充血した目を向けるアテリナが怖い。ヴィザルはサリア達に手伝ってもらいなんとかアテリナを落ち着かせた。


「とにかく、明後日はセラピーの授業ね。」


 アルティネがくしゃみしながら話す。セラピーとは回復系魔法の中でも免疫力を上げるタイプの魔法だ。

 花粉症がきつくなる季節。ヴィザルは初めての花粉症に苦労しながらも学園生活を続けるのであった。

次回予告

またまたリリエスタがやらかします。


「この薬があれば…」

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