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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
325/406

ハーレム系は最近の恋愛漫画あるある

前回のあらすじ

アテリナ登場!


「本当になんでもありですねこの姫様。」

 ある日、ヴィザルが職員室に入るとサリアがスマホ片手に悩んでいた。頼まれていた書類を渡すついでに何しているのか聞く。


「サリアさん、これ…」

「お、サンキュー。」

「何しているんですか?」

「これこれ。」


 サリアが見せた画面には『スーパー異世界ノベル大賞∶恋物語』と書いてある。


「またですか。」

「今度こそ!今度こそ大賞取って50万レクスを手に入れる!」


メラメラ燃えているサリアと対称的に冷めているヴィザル。何を投稿するのか一応聞いてみる。サリアは意気揚々とあらすじを語る。


「1人の女子高生がメイドとしてやってきた御屋敷。そこには六つ子のイケメンがいた。それぞれ性格が違うイケメン達に翻弄されながらも主人公の女子高生は誰と結ばれるのか…逆ハーレム系ラブストーリー。」

「タイトルは?」

「その名も…『六等分の花婿』!」

「•••殺人事件と。」

「止めてぇ!それだと花婿がバラバラ死体になっちゃう!」


 ヴィザルがタイトルに書き足す。


「おそ◯さんと五等分の◯嫁を合体させた奴じゃないですか。」


 呆れながらツッコむ。次の小説を見る。


「『異世界に転生したら君のことが大好きな彼女が1000人出来ました。』…つまらないですね。」

「バッサリ!」

「1000人とか絶対扱いきれずに20人にいく前に終了するかテキトーに出して中途半端に終わる奴ですよ。」


 無の表情で見るヴィザル。そこにアテリナがヒョコっと顔を出した。


「何してるんですか?」

「アテリナ様!」

「あ、これ知ってます!私も見たことありますよ!」


 アテリナがサリアのスマホを取って小説を読む。


「•••なんか単調というか…つまらないですね。」

「姫様!?」


 アテリナの辛辣な一言がサリアを貫く。ヴィザルもそうだよなぁと頷く。


「今まで何百回と見た展開に出てくるヒロインも3人除いて個性がありません。そもそもこの主人公に惚れる理由がないです。」

「姫様ってそんなに辛辣だっけ!?」


 サリアが崩れる。ヴィザルもサリアの心が砕かれる音が聞こえたのかさすがに同情していた。その間にアテリナがいろいろとサリアの小説を改造していた。


「ヒロインは6人ぐらいが丁度いいです。最初に惚れるのも見た目第一の彼女だけにして…主人公はやっぱり完全無欠よりもいくつか弱点があった方が魅力的です。あ、あとやっぱりヒロインだらけじゃ中弛みするのでライバルと円滑に進めるための親友も追加で…」


 アテリナがキラキラした目でサリアの小説を改造…もとい全て消して1から作り直していた。

 結果、この小説は1次選考を通過した。


「姫様すげー。」

次回予告

ヴィザルに異変が…


「この季節は辛い…」

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