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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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エンドレスワルツ

前回のあらすじ

ダンスバトル!


「ちなみにアイアンガイアで一番下手なのは?」

「サリアとヘルマ。」

「ヘルマさんが…意外です。」

「私はぁ!?」

 「さぁ、ダンスバトルの始まりですわ。」

「始まるところ悪いんだけど目的分かってる?」


 ノリノリでダンスしようとそているリリエスタをサリアが止める。リリエスタは分かってないようで首を傾げる。


「目的はユナから指令書を奪うことだから!」

「そうでしたわね。」


 リリエスタがユナを見ると指令が入った封筒を見せていた。ユナは封筒を胸元に仕舞う。


「では、ダンスバトルで勝利しましたらお渡ししましょう。」

「いいですわね。」


 ユナが指を鳴らすとマリア達がヴァイオリンなどの楽器を持ち出し演奏を始めた。クラシックな音楽が流れる。それに合わせてユナは踊りながらリリエスタをリボンで攻撃した。対するリリエスタもセンスで受け流し舞うように氷の花びらを出して攻撃する。


「さすがですわリリエスタ様。」

「お褒めに預り光栄ですわ。」


 ユナがリリエスタの攻撃を避けるとヴァンガスが後ろから殴ってきた。ユナはそれをリボンで絡め取り投げ飛ばす。


「ヴァンガス様も参加なさいますか?」

「うるせぇ!そもそもサシでやるつもりねぇんだよ!」

「もちろんでございますわ。どうぞ皆様方、ダンスを楽しみましょう。」


 ユナがリボンをクルクル回して徴発してくる。リリエスタはクゥ達に指を鳴らして参加するよう合図した。それを確認したクゥが槍を出しユナに刺す。しかし、躱された。続いてマルロナがユナの周りに土壁を生成し動きを封じようとする。ユナはクスッと笑うとリボンを振り回し土壁を全て破壊した。


「嘘…」

「ならこれはどう?」


 驚くマルロナの前に立ち松下がソニックレールガンを放つ。しかし、ユナはそれをリボンの一振りで消してしまった。


「嘘でしょ…」

「じゃた次は俺だ!《アルカディア・バーン》!」


 ヴァンガスがユナの横から放つ。それもユナはリボンを回して掻き消す。それを見てもヴァンガスは驚かず突撃する。鋭い爪でリボンを裂こうとするもユラユラ揺れるリボンを掴むことすら出来ない。


「では、舞いりましょう。《エンドレスワルツ》」


 ユナが舞った。その瞬間、リボンが鋭くなりヴァンガスの隣の壁を貫通した。ヴァンガスは驚きつつもすぐにリボンを掴もうとした。しかし、またユラユラ揺れ掴めなかった。ユナはさっきよりも激しく舞い始めリリエスタ達を攻撃する。リリエスタも氷の茨で応戦するも瞬く間に破壊されてしまう。


「なんだこの鞭!?」

「私達の魔法が効かない…」


 驚くヴァンガス達に向けてリボンを回す。すると、リボンから電撃が放たれた。ヴァンガスは電撃を避けるがリリエスタは避けない。リリエスタは前に氷で鏡を作り出した。電撃は鏡に命中すると跳ね返ってユナに向かった。


「《氷鏡反射カウンター》!」

「あら、なかなかやりますわね。」


 ユナは電撃を避ける。そのままリボンで反撃する。そこに炎が上がった。ユナがリボンを引っ込めるとリリエスタの前にサリアが来た。


「先生…」

「な〜んか分かっちゃった。」

「?」

「ユナちゃんさぁ…魔法を電気に変換して吸収してるでしょ。」


 サリアが指摘するとユナは微笑んだ。


「さすがですわサリア様。私の能力は変電。魔法を電力に変換し蓄積させることが出来ますわ。」

「そんな魔法聞いたことないわ。」

「古代の魔法ってとこかな?魔法を電気に変えて吸収して放つって感じか。」


 サリアは眼帯を外す。黄金に輝く瞳が見える。サリアは深呼吸すると瞳を赤黒くさせた。


「じゃあ、許容量を超える魔法が来たらどうするんだ?」

「やってみては?」


 サリアは巨大な炎を槍に変えて投げる。ユナはリボンを回して槍を消す。そこにヴァンガスが火の玉を複数出して突撃する。火の玉は狼に変化しユナに突撃する。


「《バーンフェンリル》!」


 ユナはジャンプして避けるとリボンで炎の狼を全て消す。ヴァンガスが両手に炎を纏って突撃するも最初の一撃を避けられ踏み台にされる。そこに松下が電撃を放つ。それに合わせてマルロナも岩の槍を飛ばす。しかし、ユナは2人の攻撃もリボンで消した。


「なるほどですわね。そのリボンが媒介となっているわ。」


 観察したリリエスタが氷の剣を複数出し地面に突き刺すと2本抜いて突撃した。華麗に舞いながら攻撃する。ユナもそれ合わせて踊るように打ち合った。その隙にヴァンガスがリボンを掴んだ。


「よっしゃあ!掴んだ!」

「ヴァンガス様、手を離さないと大変な…」


 ユナはリボンを硬質化させる。その時気付いた。ヴァンガスの手が岩でコーティングされている。マルロナがヴァンガスに纏わせたのだ。一瞬判断が遅れる。そこにクゥが真上から槍を振り下ろしリボンを真っ二つにした。ユナは下がって体勢を立て直そうとする。そこに白い炎で翼を作ったサリアが両手に炎を纏わせて撃った。


「エンドレスワルツって言えばこれだろ。《サリアツインフレイムバスターライフル》!」

「サリア様!その技名はダメです!」


 ユナはサリアが放つ炎の光線を避ける。そのままリボンを修復しサリアを攻撃しようとした。


「あら、余所見はダメですわ。」


 その時後ろで声がした。ユナが振り返るとリリエスタが氷鏡を作ってサリアの必殺技を反射させたのだ。しかも、そこに松下の電撃、マルロナの岩の槍、クゥの風の刃、ヴァンガスの炎の狼を当て反射させた。


「しまっ…」

「勝利する時は美しく。これが我が家の家訓ですわ。」


 全てを反射させた一撃は美しく綺羅びやかでユナも見惚れてしまうほどだった。その一撃は吸収することも出来ずユナを包みこんだ。そして、音楽の終わりと共に爆発が起きユナを倒したのであった。

次回予告

いよいよヴィザルの登場です。


「なんか長く感じました。」

「まだ1ヶ月ぐらいだよ。」

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