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鋼絆《メタルバンド》  作者: 高本 龍知
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ダンスは華麗に優雅に時に激しく

前回のあらすじ

サリアはダンスが苦手


「アイアンガイアでダンスが上手なのって誰?」

「カリスティ、エレキナ、エウリアだね。」

「意外!」

 サリア対ユナのバトルが始まる頃、マリーナベイ・エクスの前にドロシーと一緒に捕まっていた女子生徒達が到着していた。しかし、マリーナベイ・エクスの前にはヴィザルを狙うハンター達が入ろうと迫ってきている。どうすればいいのか分からないと嘆いていると後ろから声をかけられた。


「おい。」

「きぁあ!」


 振り返って見るとヴァンガスがいた。ヴァンガスが声をかけるも生徒達は怯えて警戒している。無理もない。さっきまでひどい目に合っていたのだ。


「あ、あなたは?」

「俺か?俺はヴァンガス、ヴィザルの仲間だ。」


 ヴァンガスが自己紹介するもまだ疑っている。


「ヴィザルは婚約者のオリヴィエによく土下座している。」

「ほ、本当にヴィザルさんのお友達なのですか?」

(これで信じるんだ。あいつ、向こうでも土下座してんだ。)


 ヴィザルを不憫に思いながらもヴァンガスは生徒達の前に出てマリーナベイ・エクスの様子を見る。ゲートは閉じられスモークガラスのようになっていて中の様子は分からない。その前でマリア達がハンター達を止めていた。しかし、ハンターの1人が腕を巨大化しマリアごとゲートを破壊して侵入した。


「よっしゃあ!これで中にいる…」


 ハンター達が侵入するとサリアとユナが激闘していた。サリアの炎魔法をリボンで受け止め回して鎮火する。そのリボンはまるで鋼の刃のように壁や床を斬り、抉り破壊していた。

 その様子を見ていたハンター達は唖然としていた。2人の闘いに入ることも進むことも出来ずどうしようと迷っているとヴァンガスが後ろから突撃してきた。


「おら!どけ!《アルカディア・バーン》!」


 ヴァンガスがハンター達を吹き飛ばし中に入る。その後ろを生徒達はついて行く。


「サリア!来てやったぜ!」

「ヴァンガス!サンキュー!」


 サリアは手を振りながらリボンを躱していた。ユナはヴァンガスを確認すると下がった。サリアはヴァンガスの隣に行くと生徒達を見つけた。


「アリン、ラキ、エルセントラ!」

「「「サリア先生!」」」


 生徒達がサリアの後ろに回る。ヴァンガスはなんか淋しい気持ちになってサリアを見る。


「まぁ、この子達、男が苦手だから。」

「それよりヴィザルの奴そっちでも土下座しているらしいな。」

「もう日課だぞ。」

「あいつどんだけ土下座してんだよ。」


 ヴァンガスがツッコむ。話が一通り済んだようなのでユナが話しかける。


「ヴァンガス様はダンスはお好き?」

「チューチュートレインなら。」


 ヴァンガスが手をグルグル振り回しながら答える。ユナはリボンをクルクル回してバレリーナのように踊りながら華麗に攻撃を始めた。


「では私がバレエの良さをご教授してさしあげますわ。」

「別にいらねえ。」


 サリアがアリン達を安全なところへ連れて行く。その間にヴァンガスはリボンを避け続けていた。ヴァンガスは下がるとクロスさせた炎の刃を飛ばした。


「《リオンクロス》!」


 ユナはリボンをクルクル回して炎の刃を掻き消す。すると、後ろからサリアが不意打ちでパンチしてきた。しかし、ユナはシャンデリアにリボンをかけジャンプして避けるとシャンデリアに乗った。


「サリア様は作劇は見られます?」

「興味ない。」

「あら残念。最近の作劇は面白いのですよ。例えば…」


 ユナはシャンデリアを吊るしている鎖を切った。それを見たサリアとヴァンガスは急いで逃げる。落ちたシャンデリアがガラガラと音を立てて崩れる。


「オペラ座の怪人なんかはどうでしょう?」

「ハーレム&ざまぁ展開がいい。」


 不満そうに答える。ユナは優雅にシャンデリアから着地すると壊れたシャンデリアをなんと元通りにしたのだ。


「修復魔法か。えげつねえな」

「私は人間だった時はこういうのが得意でしたのよ。」


 ユナはさらに壊れたゲートやマリア達も瞬く間に元通りにしていった。マリア達は倒れているハンター達を外に放り出す。


「人間だった時?今は違うみたいな言い方だな。」

「はい。私はゼウス・エクス・マキナ。サリア様達がマキナと呼ぶ殲滅兵器と同じでございます。」

「へえ、もしかしてウェルテルさんも?」

「はい。」


 ユナは再び戦闘に入ろうとする。その時、光が走った。ユナが下がって避けると光がユナの前で爆発した。サリアが光がきた方向を見ると松下がいた。その後ろにはマルロナとクゥがいた。そして…


「あら、あなたがヴィザル様に必要な指令を持っているとは思いませんでしたわ。」


 リリエスタが階段を降りてきた。優雅に降りてくる姿はまさにお姫様だ。松下達が左右に別れる。その間を歩きサリアの前にくる。


「お待たせいたしましたわサリア先生。」

「なんか違う世界にいるみたい。」

「天と地ほどの差…いや月とスッポンのフンだな。」

「そこはスッポンでいいだろ!」


 サリアがヴァンガスの頭を殴る。


「で、なんでここに?」

「ラキ達から聞きましたの。折角ヴィザル様とラブラブになる作戦を立ててましたのにそれを台無しにしたのは極刑に値しますわ。」

「それ、あんたがオリヴィエに極刑に処されないか?」


 リリエスタがセンスをユナに向ける。ユナはクスクスと笑い再び構える。


「リリエスタ様はダンスはお好き?」

「もちろんですわ。バレエからブレイクダンスまで嗜みますわ。」

「ブレイクダンスって嗜むものなのか?」


 サリアがポカンとしている。そんなサリアを他所にリリエスタはセンスを開き優雅に構えた。

次回予告

リリエスタも参戦しダンス対決!


「まずは盆踊りから。」

「なんで!?」

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