最後の四天王
前回のあらすじ
ジーウォルト撃破!
「それよりあの技訴えられても知りませんよ。」
ジーウォルトに勝利した。ジーウォルトは鼻血を出して仰向けに倒れている。動けるようになったヒスイは立ち上がってジーウォルトに近付く。
「参ったぜ。まさか、俺が負けるとは。」
「約束通り指令もらうわよ。」
「あいよ。」
ヒスイが手を出すとジーウォルトは素直に封筒を出した。ちょっと焦げているが問題は無いようだ。ヒスイは受け取り封筒を開ける。クロア達も気になって後ろから覗き込む。
「え?『18時までに』って時間しか書いてないじゃない!どういうこと!?」
ヒスイがジーウォルトに詰め寄る。
「どうも何もそういうことだ。」
「いやだから…ここはみんなと合流しましょう。」
クロアがジーウォルトを担ぎケン達がいる広場へと向かう。
「なぁ、もう少しマシな持ち方ないか?」
「ない!」
しばらく歩いて広場に着くとケンやアルティネ達がいた。どうやらみんな封筒を手に入れることができたようだ。しかし、浮かない顔をしている。
「どうしたの?」
「ヒスイ先生!勝ったんですね!」
「えぇ。なんとかね。」
「ヒスイ、そっちにはなんて書いてあった?」
フリスタンが聞くので指令を渡す。それをみんなで見て溜息を着いた。なんだと思い聞いてみるとケンとアルティネがそれぞれ指令を見せた。
「なになに…『ヴィザルとマキナが』『ウェルテルを倒す。』ってまさかこれって…」
「そうだ。どれかが本物ではなく全て分けられた本物ということだ。」
バルクが明かす。クロアがバルクの隣にジーウォルトを置く。
「そもそもそのウェルテルがどこにいるのよ!」
「探せば見つかるぞ。」
「どこを!?」
ヒスイがバルクに詰め寄る。すると、ケンが気になるところを見つけた。指令が書いてある紙の右下に数字が書かれていた。
「数字…」
「ホントだ。こっちにもあるよ!え〜と、2って書いてる!」
「こっちは4です。」
「もしかして…数字の順にすると『18時までにヴィザルとマキナがウェルテルを倒す。』になるわね。そしてないのが3…え…」
指令を並べて初めて気付いた…というより思い出した。
「あんた達、四天王って言ってたわね。」
「そうだが。」
「あと1人どこにいるのよ!?」
「修学旅行中ずっといただろ。」
「は?」
マリーナベイ・エクス
そこのロビーでユナが働いているとサリアがやってきた。
「おはようございますサリア様。」
「おはよう〜ってもう昼だけどね。」
サリアが欠伸しながらユナに近寄る。
「そういえばエクスゲームを終わらせる指令って四天王ってのが持ってるって聞いたよ。」
「その通りでございます。」
「ということで指令ちょーだい。」
サリアがニコニコで手を伸ばす。
「あら?私が持っていると?」
「そっ。私達を近くで監視してウェルテルさんに報告しても不思議に思わない人なんて限られる。それに、見ちゃったんだよねぇ。ユナさんがウェルテルさんから何か受け取るところ。」
サリアが推理するとユナはクスリと笑いながら封筒を出して見せた。
「嘘がお上手なのですね。」
「まぁね。実際はただの勘なんだよね〜。」
実際ユナはウェルテルから封筒を受け取った場所は本社のためサリアの言ったことはすぐ嘘と分かった。でも言い逃れするつもりのないユナは素直に指令が入っている封筒を見せた。ユナは封筒を仕舞うとリボンのような鞭を取り出した。
「エクス四天王筆頭ノーベル•ユナ。只今参ります。」
「あんたがリーダーなんだ。」
「サリア様、ダンスはお好き?」
「ボックスステップで躓きます。」
ユナは上品にスカートをたくし上げる。サリアは自分の顔を叩いて気合を入れると拳を構えた。ユナもリボンを回しながら戦闘準備に入る。
「では私がご教授してあげますわ。」
「お手柔らかに。」
ここに四天王最後の1人ユナとのバトルが始まった。
次回予告
サリア対ユナ、ファイ!
「カッコつけなくていいからちゃんとファイトって言いなさいよ。」




